建築設計演習ⅡA

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 建築設計演習ⅡA
科目番号 5230 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 日本建築学会編、「コンパクト建築設計資料集成」、川北健雄他『初めての建築設計ステップ・バイ・ステップ』、彰国社,大塚篤『カタチから考える住宅発想法』彰国社
担当教員 大塚 毅彦,中川 肇,梶原 伸介

到達目標

1)線の描き分け(3種類程度)ができ, 建築の各種図面の意味を理解し、描くことができる。
2)図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。
3)与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。
4)与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。
この科目は、一級建築事務所を主宰し実務経験も豊富である非常勤講師(梶原)、企業で構造設計業務を経験した常勤教員(中川)が、意匠計画、構造計画を夫々担当し、教えることを目的にしている。
 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1的確な線種をもちい、的確に図面の意味を理解している。線を描き分け、図面の意味を理解している。線の描き分けができておらず、図面の意味を理解していない。
評価項目2すみずみまで正確な寸法、縮尺で描くことができる。寸法、縮尺を意識して描くことができる。正確な寸法、縮尺で描くことができない。
評価項目3的確に動線・ゾーニングのエスキスができる。不都合なく動線・ゾーニングのエスキスができる。動線、ゾーニングを適切にエスキスできない。
評価項目4的確に各種図面を描くことができる。不都合なく各種図面を描くことができる。各種図面を正しく書くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
小規模な建築物の設計をおこなう。学習目標:基本動作がもつスケールと空間構成の理解。基本的な設計方法、建築図面の描き方、表現法の会得。計画的側面:ゾーニング、動線計画の理解。構造的側面:ラーメン構造の理解。
梶原は、一級建築事務所を主宰し実務経験も豊富である。中川は、前職のゼネコンで構造設計の実務を担当しており、本科目では、意匠計画以外に構造計画、断面について教える。
授業の進め方・方法:
演習形式。学生がエスキスや製図図面を描いていく各段階に、各自の図面を一人ずつチェックし、どのようにすればよりよくなるか具体的に指導する。
注意点:
建物の見学や建築関連図書などを通じて建築に対する関心を高め、独自な発想を育成するとともに、建築設計に関する基礎的手法や態度を自主的に学びとること。提出期限を厳守。期限後の提出については減点する。
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/4以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション。 次週の現地見学の前に、おおよその計画内容が理解できる。
2週 敷地見学。建設場所を決めるために、敷地調査をおこなう。現地調査レポート作成。 現地において、どこに、どのようなものを建てるか思い描くことができる。
3週 現地調査レポートの発表と講評。建設予定地および決定理由を発表。 他学生の発表を聞き、設計のポイント、敷地の読み解き方など良いところを取り入れることができる。
4週 エスキス作業。諸室の性質とその配置。動線計画。外部との関係。エスキス提出。 動線、ゾーニング、外部空間との関係を考慮してエスキスをすることができる。
5週 提出されたエスキスをもとに、学生を個人指導する。 エスキスをどのように直せば良くなるかを理解できる。
6週 図面制作1。図面のレイアウトの検討と下書き作業。 図面をどのように配置すれば、見る者に分かりやすくなるか考えることができる。
7週 図面制作2。図面の書き順の指導。細部の検討。 建築的表現に向けて想像力を働かせることができる。
8週 図面制作3。配置図、平面図、断面図、スケッチ、設計趣旨。 構想した建築空間を、製図に表現することができる。
2ndQ
9週 図面の完成および提出。 期日内に図面を完成させることができる。
10週 第1課題の講評と即日設計課題説明。 計画内容を理解できる。
11週 即日設計。 時間内に計画をたて、必要図面を完成させることができる。
12週 即日設計の講評と第2課題(コンペ)の課題説明。コンペの解説。レイアウトやプレゼン手法について。 自分の作品の魅力を伝えることができる。コンペとは何か理解できる。
13週 資料収集(グループ単位)。設計の考え方、敷地選定、アプローチの検討。全体での報告・共有。 参考となる資料の調べ方が理解できる。課題内容に沿った資料を探すことができる。
14週 エスキス作業。エスキス提出。 立体的な空間構成を幾種類も思い描き、試行錯誤することができる。
15週 図面作成1。エスキスの講評および各学生を個別に指導する。図面レイアウトの検討と下書き作業 構想した建築空間を、製図に表現することができる。
16週 期末試験実施せず

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。3前1
線の描き分け(3種類程度)ができる。3前1
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。3前1
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。3前1
図面の種類別の各種図の配置を理解している。3前1
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。3前1
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。3前1
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。3前6
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。3前4,前6
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。3前6,前7,前8
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。3前3,前7
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ演習課題その他合計
総合評価割合0100200700100
基礎的能力0100200700100
専門的能力00000000