建築設計演習ⅡB

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 建築設計演習ⅡB
科目番号 5231 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 日本建築学会編『コンパクト建築設計資料集成』丸善,川北健雄他『初めての建築設計ステップ・バイ・ステップ』彰国社,大塚篤『カタチから考える住宅発想法』彰国社,その他資料を適宜配布する
担当教員 大塚 毅彦,水島 あかね,松下 岳生

到達目標

1)立体的な発想とその表現ができる。
2)与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。
3)敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。
4)配置図、各階平面図、立面図、断面図、さらに模型またはパースなどを製作できる。
5)講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1的確に立体的な発想とその表現ができる。 立体的な発想とその表現ができる。 )立体的な発想とその表現ができない。
評価項目2的確に動線・ゾーニングのエスキスができる。 動線・ゾーニングのエスキスができる。 動線・ゾーニングのエスキスができない。
評価項目3的確に周辺地域および景観などに配慮した設計ができる。周辺地域および景観などに配慮した設計ができる。周辺地域および景観などに配慮した設計ができない。
評価項目4的確に図面および模型またはパースなどを製作できる。 図面および模型またはパースなどを製作できる。 図面および模型またはパースなどを製作できない。
評価項目5的確にコンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。 コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。 コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目では、比較的簡単な不特定多数の人々が利用する施設の設計を通じて、敷地のコンテキストを読み取る能力を身につけ、基本的な設計の手順を理解することを目的とする。最新のランドスケープ設計に従事している教員が、その知識や経験を活かして演習形式で行う。
授業の進め方・方法:
敷地調査から始まり、敷地模型、ボリューム模型、機能の検討、空間構成、細部の検討、図面模型の制作、講評会という具合に段階を踏みながら設計手法を修得する。本授業は複数教員が担当し、適宜、講義やエスキス、講評などを行う。本授業形態は、敷地調査やグループワーク、レポート発表、プレゼンテーションなど、段階に応じて適切な方法をとる。
注意点:
本科目は授業で保証する学習時間と課題作成に必要な自己学習時間の総計が90時間に相当する学習内容である。教科書をよく読み、計画的に進め、提出期限を厳守すること。
また積極的に敷地に足を運んだり、類似施設の見学をしたりすること。また設計製図に適した道具の使い方を修得するようつとめること。目標を達成するためには、授業時間外に課題を行う必要がある。
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/4以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 第1課題:オリエンテーション
ため池ギャラリー課題説明&資料調査(水島・大塚)
この授業の進め方について理解する
全体スケジュールを理解する。地域情報を調べることができる
2週 第1課題:敷地を読む(1)
敷地調査& 敷地模型(水島・大塚・松下)
調査記録を図や写真を用いてまとめて分析することができる
グループで敷地調査結果を共有し、協力して模型をつくることができる
3週 第1課題:プログラム(機能)を考える
展示計画/プログラムを考える(水島・大塚)
展示計画と機能図を作成することができる
4週 第1課題:ボリュームを考える
敷地模型を用いてボリューム模型を作成する(水島・大塚)
ボリューム模型を作成し、ボリュームで検討することができる
5週 第1課題:空間の囲み方・支え方を考える(1)
ボリューム検討したものを図面にする(水島・大塚)
平面図・立面図・断面図を作成することができる
6週 第1課題:空間の囲み方・支え方を考える(2)
ボリューム検討したものを図面にする(水島・大塚)
平面図・立面図・断面図を作成することができる
7週 第1課題:中間講評会
ボリューム模型と図面を提出し、講評を受ける(水島・大塚・松下)
自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
8週 第1課題:細部を考える
中間講評会で指摘された点を踏まえて、案を練り直す(水島・大塚)
講評を受けて平面図・立面図・断面図・アクソメ図を修正することができる
4thQ
9週 第1課題:完成図面を作成する
最終提出に向けて図面と模型を完成させる(水島・大塚)
正しい製図表現を用いて図面を作成し、模型で表現することができる
10週 第1課題:講評会(1)
模型と図面を提出し、講評を受ける(水島・大塚・松下)
自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
11週 第1課題:講評会(2)
模型と図面を提出し、講評を受ける(水島・大塚・松下)
自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
12週 第2課題:コンペ案作成に向けての調査(水島・大塚) 取り組むコンペに必要な情報を収集することができる
13週 第2課題:コンペ案の作成(水島・大塚) アイディアを形することができる
14週 第2課題:コンペ案の作成(水島・大塚) アイディアを形することができる
15週 第2課題:コンペ案の講評(水島・大塚) 自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
16週 期末試験実施せず(コンペ案の講評/コンペ完成図面の提出)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。2後8,後9,後10,後11
線の描き分け(3種類程度)ができる。2後8,後9,後10,後11
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。2後8,後9,後10,後11
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。2後8,後9,後10,後11
図面の種類別の各種図の配置を理解している。2後8,後9,後10,後11
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。2後7,後8,後9,後10,後11
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。2後7,後8,後9,後10,後11
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。3後2,後7,後8,後11
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。2後2,後5,後14,後15
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。2後4,後6,後7,後14,後15
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。2後2,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後15
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。2後5,後8,後11
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。2後3,後8,後12,後13
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。2後2,後15
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。2後5,後6,後7,後8,後12,後13
建築における形態(ものの形)について説明できる。2後5,後6,後7,後8,後12,後13
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3後1
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後1
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3後1
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後1
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後1
他者の意見を聞き合意形成することができる。1後1
合意形成のために会話を成立させることができる。2後1
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後1
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2後1
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2後1
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2後1
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2後1
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2後1
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2後1
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2後1
複数の情報を整理・構造化できる。2後1
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2後1
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2後1
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2後1
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2後1
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2後1
事実をもとに論理や考察を展開できる。2後1
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2後1
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2後1
目標の実現に向けて計画ができる。1後1
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。1後1
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。1後1
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2後1
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2後1
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2後1
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2後1
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。2後1
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3後1
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3後1
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2後1
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。1後1
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。1後1
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。1後1
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。1後1
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。1後1
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。1後1

評価割合

エスキス・レポート最終成果物発表・講評会合計
総合評価割合207010100
基礎的能力1020030
専門的能力1030040
分野横断的能力0201030