数学ⅢA-2

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 数学ⅢA-2
科目番号 5305 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 高遠節夫他著:新微分積分Ⅱ 大日本図書  高遠節夫他著:新微分積分Ⅱ問題集 大日本図書
担当教員 松宮 篤

到達目標

これまでに学習した数学を基礎として、工学技術者として大切な数学的思考と問題解決能力を養う。さらに専門的な応用数学が理解できる能力を習得することを目標とする。
(1)まず数列の収束・発散,級数の収束・発散,マクローリン級数を理解する。そして2変数関数を空間における曲面として理解し、偏微分や重積分の計算ができるようになる。
(2) 理論の忠実な理解と自らも理論的に文章表現できる能力を獲得する。
(3) 抽象的枠組を具体的問題に適用する能力を獲得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1数列の収束・発散,級数の収束・発散,マクローリン級数を理解が十分にできる。そして2変数関数を空間における曲面として十分に理解し、偏微分や重積分の計算が十分にできる。数列の収束・発散,級数の収束・発散,マクローリン級数を理解できる。そして2変数関数を空間における曲面として理解でき、偏微分や重積分の計算ができる。 数列の収束・発散,級数の収束・発散,マクローリン級数を理解できない。そして2変数関数を空間における曲面として理解できず、偏微分や重積分の計算ができない。
評価項目2理論の忠実な理解と自らも理論的に文章表現できる能力を十分に獲得している。理論の忠実な理解と自らも理論的に文章表現できる能力を獲得している。理論の忠実な理解と自らも理論的に文章表現できる能力を獲得していない。
評価項目3抽象的枠組を具体的問題に適用する能力を十分に獲得している。抽象的枠組を具体的問題に適用する能力を獲得している。抽象的枠組を具体的問題に適用する能力を獲得していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微分積分の基本概念及びそこから発展したいろいろな計算手法を習得し、専門分野で応用する際のさまざまな事象の解析に必要な素養を獲得する。主に数列の収束と発散,級数の収束と発散,マクローリン展開,2変数関数の偏微分とその応用、2重積分とその応用について講義する。
授業の進め方・方法:
予習を前提として教科書に沿って講義する。また問題演習を行う。講義では集中して理解に努め、予習でわからなかったことや講義で理解できなかったことは放置せずに質問するようにして下さい。その日のうちに必ず復習し教科書と問題集にある問題を解くように心がけること。ICTを活用した授業をすることがある。確認のため予告なく小試験を行うことがあります。そのためにも日頃からよく勉強しておくようにしてください。
注意点:
講義時にしっかり理解に努めること。疑問点は必ず質問して、その都度解消するように努めること。またその日のうちに必ず復習し教科書や問題集の問題を解いて問題演習を十分すること。予告なく小試験を行うので日頃からよく勉強しておくこと。試験を50%、課題等の提出物を20%、発表および平素の授業への取り組み状況を30%として総合的に評価し60点以上を合格とする。ただし、この割合で評価点をつけるのは学年末であり、後期中間までの累積評価の割合は暫定的な割合で評価し必ずしも上記の割合にならないことがある。課題等や発表などがよく出来ていれば割合以上の評価を与えることもある。いずれかの週でCBTを行う。合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課。本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に 必要な標準的な自己学習時間の総計が、180時間に相当する学習内容である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 偏微分法の応用 簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。簡単な関数について、高次偏導関数を求めることができる。
2週 偏微分法の応用 偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。
3週 偏微分法の応用 陰関数の微分法を応用した計算が出来る。
4週 偏微分法の応用 条件付き極値の問題を解くことが出来る。
5週 偏微分法の応用 包絡線の方程式を求めることが出来る。偏微分に関する応用問題が解ける。
6週 2重積分 2重積分の定義を理解できる。
7週 2重積分 2重積分の性質を理解できる。
8週 2重積分
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。
4thQ
9週 2重積分 2重積分の順序の入れ替えができる。様々な2重積分の計算ができる。
10週 2重積分 2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。
11週 変数の変換と重積分 極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。
12週 変数の変換と重積分 重積分の変数変換が計算できる。
13週 変数の変換と重積分 広義積分を求めることが出来る。
14週 変数の変換と重積分 重積分を用いて曲面積を求めることが出来る。
15週 変数の変換と重積分 重積分を用いて平均と重心を求めることが出来る。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3後1
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3後2
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3後6
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後11
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後10
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2後5,後10,後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後5,後10,後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後5,後10,後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後5,後10,後15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後5,後10,後15
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後5,後10,後15

評価割合

試験課題平常点(授業への取り組み状況)合計
総合評価割合502030100
基礎的能力50153095
専門的能力0000
分野横断的能力0505