建築計画Ⅳ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 建築計画Ⅳ
科目番号 5437 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 資料を配付する。
担当教員 東野 アドリアナ,木村 達也,ゲゼール イェガネ

到達目標

(1) 講義で得られた建築計画の応用的な知識や考え方を基礎に、課題テーマに対して計画を作成し、意見発表することができる。
(2) 建築空間の計画に関する考え方や実務経験に裏付けられた建築計画理論を理解し、歴史的文化的社会的環境が建築にもたらした影響の蓄積を背景に組み立てられた建築計画の考え方が理解できる。
(3) 古くからの歴史が蓄積した地域を、歴史、景観等の観点から現地調査し、地域の将来を考慮した具体的な計画を提案できる。課題に対して建築計画の提案ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
建築計画の応用的な知識課題テーマに対して応用的な知識や考え方を活用し、計画を作成して的確な意見発表をすることが良くできる。課題テーマに対して応用的な知識や考え方を活用し、計画を作成して意見発表をすることができる。課題テーマに対して応用的な知識や考え方を活用し、計画を作成して意見発表をすることができない。
建築計画理論の理解建築計画理論を理解し、歴史的文化的社会的環境がもたらした影響を背景に組み立てられた建築計画の考え方が十分に理解できる。建築計画理論を理解し、歴史的文化的社会的環境がもたらした影響を背景に組み立てられた建築計画の考え方が理解できる。建築計画理論を理解し、歴史的文化的社会的環境がもたらした影響を背景に組み立てられた建築計画の考え方が理解できていない。
現地調査歴史、景観等の観点から現地調査し、地域の将来を考慮した具体的な計画を的確に提案することが良くできる。歴史、景観等の観点から現地調査し、地域の将来を考慮した具体的な計画を提案することができる。歴史、景観等の観点から現地調査し、地域の将来を考慮した具体的な計画を提案することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建築計画の学習成果の上に、より広範な観点から建築計画を考究し、今日的具体的な問題 を解決するための知識と計画技術を学習する。建築計画における多様な問題や考え方, 取り組 みについてそれを取り巻く様々な社会的視点を取り上げ事例を通して考察する。また、環境に 関わる建築計画における現代的課題に関する理論、手法についても学ぶ。武家屋敷や町屋が多く残るたつの市において現地調査をおこない、報告書を作成する。 短期留学生と共に茶室を設計し、建築学科全学年に発表する。
授業の進め方・方法:
具体的な課題を提示し、計画案を提案することにより建築計画の応用的な学力の習得を目指す。計画対象地の見学や、施工現場の見学を行う。グループワークによる計画の作成や、計画についての発表と意見交換を行う。第14週と第15週の授業は、建築設計事務所で建築設計を行っている者が担当する。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が180時間に相当する学習内容である。建築計画の応用的な考え方を身につけ、卒業研究等において総合化できるよう取り組むこと。見学旅行においては、室津の課題のヒントとなるものを収集すること。 建築史と 都市地域計画の履修が望ましい。
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/3 以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 課題と授業進行の説明 本科目の達成目標を理解する。
2週 茶室の建築空間について、基礎的な学習を行う。待庵の平面構成や空間の構成について。伝統的茶室と現代の茶室の事例調査の課題 茶室の歴史と空間の持つ特徴や文化的背景が理解できる。
3週 伝統的茶室と現代の茶室の事例調査の課題について発表を行う。それぞれの事例について分析し、空間的特徴について議論する。 茶室の歴史と空間の持つ特徴や文化的背景が理解できる。
4週 伝統的茶室と現代の茶室の事例調査の課題について発表を行う。それぞれの事例について分析し、空間的特徴について議論する。 茶室の歴史と空間の持つ特徴や文化的背景が理解できる。
5週 建築構成の手法 (その 1)
茶室の空間デザイン グループワーク
日本および海外の代表的な現代建築の特徴について理解し、計画に活用できる。留学生とグループワークに取り組む。
6週 建築構成の手法 (その 2)
茶室の空間デザイン グループワーク
日本および海外の代表的な現代建築の特徴について理解し、計画に活用できる。留学生とグループワークに取り組む。
7週 建築構成の手法 (その 3)
茶室の空間デザイン グループワーク
日本および海外の代表的な現代建築の特徴について理解し、計画に活用できる。留学生とグループワークに取り組む。
8週 建築構成の手法 (その4)
茶室の空間デザイン グループワーク
建築設計に関わる基本的な寸法の知識を有し、それを活用して計画を行うことができる。留学生とグループワークに取り組む。
4thQ
9週 建築構成の手法 (その 5)
茶室の空間デザイン グループワーク
建築設計に関わる基本的な寸法の知識を有し、それを活用して計画を行うことができる。留学生とグループワークに取り組む。
10週 建築構成の手法 (その6)
茶室の空間デザイン グループワーク
建築設計に関わる基本的な寸法の知識を有し、それを活用して計画を行うことができる。留学生とグループワークに取り組む。
11週 建築構成の手法 (その7)
茶室の空間デザイン グループワーク
建築設計に関わる基本的な寸法の知識を有し、それを活用して計画を行うことができる。留学生とグループワークに取り組む。
12週 建築構成の手法 (その8)
茶室の空間デザイン グループワーク
建築設計に関わる基本的な寸法の知識を有し、それを活用して計画を行うことができる。留学生とグループワークに取り組む。
13週 課題発表
茶室の空間デザイン グループワーク 計画案のプレゼンテーション
課題テーマに対して計画を作成し、意見発表することができる。
14週 現代建築設計の理論と実践 (その 1)
設計業務に携わる建築家による建築設計理論に関する講義と見学
建築計画・設計の手法について、設計者による事例を通して現代の課題が理解できる。
15週 現代建築設計の理論と実践 (その 2)
設計業務に携わる建築家による建築設計理論に関する講義と見学
建築計画・設計の手法について、設計者による事例を通して現代の課題が理解できる。
16週 期末試験実施せず

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史現代社会における都市計画の課題の位置づけについて説明できる。4後5,後6
日本の土地利用計画の仕組みについて説明できる。4後2,後3,後5,後6
方法・制度の変遷について説明できる。4後2,後3,後5,後6
景観形成・風景計画、用途・形態規制の仕組みについて説明できる。4後1,後2,後3,後5,後6
市街地を開発する仕組みについて説明できる。4後1
土地区画整理事業について説明できる。4後1
市街地再開発事業について説明できる。4後1
地区計画制度について説明できる。4後1
建築協定・緑化協定などの住民参加・協働のまちづくりの体制について説明できる。4後1
モデュールについて説明できる。4後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13
建築設計に関わる基本的な家具をはじめとする住設備機器などの寸法を知っている。4後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13
居住系施設(例えば、独立住宅、集合住宅など)の計画について説明できる。4後1
教育や福祉系の施設(例えば、小学校、保育所、幼稚園、中・高・大学など)あるいは類似施設の計画について説明できる。4後1
文化・交流系の施設(例えば、美術館、博物館、図書館など)あるいは類似施設の計画について説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13
医療・業務系の施設(例えば、オフィスビル、病院、オーディトリアム、宿泊施設等)あるいは類似施設の計画について説明できる。4後1
建築計画・設計の手法一般について説明できる。4後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
都市と農村の計画について説明できる。4後2
都市・地区・地域・建築物の規模に応じた防災に関する計画、手法などを説明できる。4後1
日本および海外における近現代の建築様式の特徴について説明できる。4後2,後3,後4,後5,後6,後10,後11,後12,後13,後14,後15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3後1
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3後1
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後1
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3後1
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後1
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後1
他者の意見を聞き合意形成することができる。4後1
合意形成のために会話を成立させることができる。4後1
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。4後1
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3後1
企業には社会的責任があることを認識している。3後1
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3後1
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3後1
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3後1
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3後1
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3後1
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3後1

評価割合

試験発表相互評価レポートポスターその他合計
総合評価割合050015350100
基礎的能力0000000
専門的能力050015350100
分野横断的能力0000000