サイエンスⅠ-2

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 サイエンスⅠ-2
科目番号 6110 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 総合物理 1 -力と運動・熱-(数研出版)
新課程リードα 物理基礎・物理(数研出版)
学習支援サイトhttps://sites.google.com/s.akashi.ac.jp/physics/(学内限定)
担当教員 武内 將洋

到達目標

1.仕事とパワーに関する計算ができる。
2.力学的エネルギー保存則について説明し、立式することができる。
3.運動量と力積に関する計算ができる。
4.運動量保存則と反発係数について説明し、立式することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
仕事とパワー仕事とパワーに関する計算が十分にできる。仕事とパワーに関する計算ができる。仕事とパワーに関する計算ができない。
力学的エネルギー保存則力学的エネルギー保存則について説明し、立式することが十分にできる。力学的エネルギー保存則について説明し、立式することができる。力学的エネルギー保存則について説明し、立式することができない。
運動量と力積運動量と力積に関する計算が十分にできる。運動量と力積に関する計算ができる。運動量と力積に関する計算ができない。
運動量保存則と反発係数運動量保存則と反発係数について説明し、立式することが十分にできる。運動量保存則と反発係数について説明し、立式することができる。運動量保存則と反発係数について説明し、立式することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第一学年の後期は力学3と4を学習します。
力学3:物理の時制(過去・現在・未来)について理解し、スカラー量とベクトル量に関する2つの保存則(エネルギーと運動量)の立式に習熟します。
力学4:力学1・2・3で培った直線運動に関する基礎を応用し、非直線運動を扱います。また、異なる立場の観測者の考察から3つの慣性力に気づきます。そして、あらゆる力学現象は運動方程式で表現されること(立式さえできれば後は解くだけ!)を理解します。
授業の進め方・方法:
授業: 90分間を、①本読み②前時の復習③一斉講義④学び合い⑤プレゼン⑥振り返り、の6パートで進行します。チームワークの活性化のため学習支援サイトの解説動画の事前視聴を義務付けています。近い将来、③一斉講義を廃して反転授業に移行する可能性があることから、学習の軸足を予習に置いておきましょう。
授業者と評価者は異なるべき、という考え方があります。これに則り、単元テストの問題は教員オリジナル作成問題を排除し、市販の高校用問題集からのみ出題します(ただし、数値や問掛文章および回答様式は変更されています)。つまり、予習動画・授業・課題・試験の全ては「問題集」を軸としています。講義や教科書は参考程度に扱ってよいですが、問題集については第三者外部評価システムと捉え、隅から隅まで完全理解するよう取り組んで頂きたいと思います。市井の問題集が解けるっ!という事実と実感は、学習者が学外活動を行う上で大いなる自信となるでしょう。
注意点:
課題: まとめ能力の涵養のため1単元ごとに「メモリーツリー」を作成して頂きます。
試験: 2023年度から中間・期末試験から撤退し授業内の単元テストに移行しました。単元テストはBYODを用いたオンライン上で実施しますが、デバイスは鉛筆や消しゴム等の文房具と考えられることから、接続や充電トラブルは自己責任となる場合があります。
再試: 再試験は行いません。
追試: 公欠学生に対する追加試験は、申請があれば、登校できるようになってから速やかな日程にて実施します。
評価: 評価点はどの時点でも学生自身で計算できます。具体的な計算式は学習支援サイトで説明していますので、イベント毎に計算しておきましょう。
評価の対象としない欠席条件(割合):1/3以上の欠課です。
P.S. 何かを一から考えていいのは中学生までです。巨人の肩の上に立たない学習者は、効率が悪いだけでなく、学問を冒涜しているとも言えます。物理学習ではコミックやCGから受けた誤概念(素朴概念)が正しい理解を妨げることがあります。先人によって培われた思考の『型』を身につけることで、誤概念や疑似科学に惑わされない『骨太な』技術者になりましょう!

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 仕事とエネルギー(p116-p128) 「時の流れ」を意識し「時制」を表現できる。
問題集の108,115,116,125を解説できる。
2週 エネルギー保存の法則(p129-p137) スカラー量における保存則について解説できる。
問題集の118,122,123,130を解説できる。
3週 ◆単元テスト(6.仕事と力学的エネルギー)
運動量と力積(p140-p143)
運動方程式(ma=F)の弱点について解説できる。
問題集の131,132,133,135を解説できる。
4週 運動量保存則(p144-p150) ベクトル量における保存則について解説できる。
問題集の136,138,139,147を解説できる。
5週 反発とエネルギー(p151-159) ふたつの保存則の違いについて解説できる。
問題集の141,143,145,150を解説できる。
6週 ◆単元テスト(7.運動量の保存)
等速円運動(p162-p168)
等速円運動の6つの公式を解説できる。
問題集の152,156,169,170を解説できる。
7週 慣性力(p170-p176) 3つの慣性力について解説できる。
問題集の158,160,166,168を解説できる。
8週 問題演習 「フーコーの振り子」と「台風の渦」を解説できる。
問題集の161,175を解説できる。
4thQ
9週 ◆単元テスト(8.等速円運動・慣性力)
単振動(p177-p180)
単振動の6つの公式を解説できる。
問題集の176,177,179,189を解説できる。
10週 ばね振り子と単振り子(p181-p186) 「オフセット」と「近似公式」を解説できる。
問題集の181,182,186,187を解説できる。
11週 問題演習 問題集の188,192,193,195を解説できる。
12週 ◆単元テスト(9.単振動)
万有引力と重力(p188-p194)
「調査→解析→考察」の5つのお話ができる。
問題集の198,199,202,206を解説できる。
13週 万有引力による位置エネルギー(p195-p200) 「積分」と「極限」のお話しができる。
問題集の203,204,205,208を解説できる。
14週 問題演習 問題集の209,210を解説できる。
15週 ◆単元テスト(10.万有引力)
CBT(力学3,4)
BYODでオンラインテストを受検することができる。
16週 期末試験は実施しない

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理仕事と仕事率に関する計算ができる。3後1
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後1
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後1
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後1
力学的エネルギー保存の法則について説明でき、その法則を用いて、物体の速度や変位などを求めることができる。3後2
物体の質量と速度を用いて、運動量を求めることができる。3後3
物体の運動量変化が力積に等しいことを用いて、力積の大きさ、速度変化及び加わる平均の力などを求めることができる。3後3
運動量保存の法則について説明でき、その法則や反発係数を用いて、物体の衝突、分裂及び合体に関して、速度変化などを求めることができる。3後4,後5
等速円運動をする物体の速度、角速度、周期、加速度、向心力に関する計算ができる。3後6
単振動における変位、速度、加速度、復元力の関係を説明できる。3後9
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3後10
万有引力の法則を用いて、物体間にはたらく万有引力を求めることができる。3後12
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後13
万有引力を受ける物体の運動に関する計算ができる。3後13

評価割合

単元テストその他合計
総合評価割合4060100
基礎的能力4060100