日本語Ⅱ(留学生科目)

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 日本語Ⅱ(留学生科目)
科目番号 0047 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:4 後期:2
教科書/教材 〈教科書〉坂本正監修『4技能でひろがる 中級日本語カルテットⅡ』(ジャパンタイムズ)
担当教員 久保田 育美

到達目標

1. 身近な話題から幅広い分野の話題にわたり、日本語を使ってある物事を詳しく説明したり、自分の気持ちや考えを論理的に説明したりできる。
2. 幅広い分野に関して、まとまった内容を読んで情報を読み取ることができる。
3. 自分の日本語の能力と技能について、得意・不得意とするところを把握し、説明できる。またその上で、自分の課題を改善するためにとるべき行動について自ら考え、実行することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1これまで学んだ言葉を適切に選択し、ヒントや助言がなくても、明瞭かつ論理的な文章を書いたり、話したりすることができる。これまで学んだ言葉を適切に選択し、ヒントや助言があれば、明瞭かつ論理的な文章を書いたり、話したりすることができる。これまで学んだ言葉が適切に選択できず、明瞭かつ論理的な文章を書いたり、話したりすることがほとんどできない。
評価項目2読む目的に応じた読み方を自ら選択し、文章の内容をだいたい理解することができる。ヒントや助言に基づいた読み方で文章を読み、内容がだいたい理解できる。いろいろな読み方で文章を読むことができず、内容がほとんど理解できない。
評価項目3自分の課題を発見し、解決策を考え、実行に移すことができる。自分の課題を発見し、解決策を考えることができる。自分の課題を発見できることがあっても、解決策を考えることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
年間を通して日本語中級前半~中級後半レベルの日本語を学ぶ。まとまった内容を読んで文章内容への理解を深めるだけでなく、産出活動を通して自分が伝えたいことを発信する技能を養う。
授業の進め方・方法:
多様なトピックの日本語に触れることで、日本語能力や技能を高め、さらに日本語でやりとりするためのストラテジーを学ぶ。また、相手や場面に応じた言葉の使い分けができるようになることも重視する。
※本年度の漢字・語彙の学習内容は教科書の内容に沿うものとする。
※後期の授業内容は日本事情Ⅱと連動する。
注意点:
言語知識を習得するだけでなく、それらを適切に運用できるようになることが求められる。毎時間、自分ができたこと、できなかったことなどを振り返り、主体的に自分の日本語の能力や技能を改善していく姿勢を持つことを期待する。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/4以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
授業の目標および内容を把握する。
2週 留学生と日本社会への声
(QUARTET6)
投書文を読んで、筆者の主張とその理由がわかる。また、意見を述べる時の表現がわかる。
3週 留学生と日本社会への声
(QUARTET6)
身近な問題について投書文が書ける。
4週 留学生と日本社会への声
(QUARTET6)
相手とトラブルにならないように苦情を言ったり、言い訳や謝罪を伝えたりできる。
5週 異文化
(QUARTET7)
他の人の経験談を読んで内容がわかり、自分の経験談から学んだことや感じたことを書いたりできる。
6週 異文化
(QUARTET7)
相手に言いづらいことを直接的ではない言葉で伝えられる。
7週 異文化
(QUARTET7)
多文化共生社会についてのディスカッションで建設的に意見が述べられる。
8週 まとめと振り返り 既習日本語の知識を整理するとともに、自分が日本語でできることを今一度振り返り、次週からの目標を再確認する。
2ndQ
9週 インタビューと魅力発信
(QUARTET8)
インタビュー記事を読んで、内容がわかる。
10週 インタビューと魅力発信
(QUARTET8)
友人にインタビューし、記事にまとめることができる。
11週 インタビューと魅力発信
(QUARTET8)
忘れ物の問い合わせをするために、物の詳細について説明できる。
12週 インタビューと魅力発信
(QUARTET8)
おすすめの物についてその魅力を相手に伝えられる。
13週 小説や映画のレビュー
(QUARTET9)
ある程度長い物語を読み、ストーリーや人物の気持ちがわかる。
14週 小説や映画のレビュー
(QUARTET9)
文章の段落構成を理解したうえで物語が読める。
15週 小説や映画のレビュー
(QUARTET9)
自分のおすすめ作品のレビューが書ける。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 申し出
(QUARTET9)
相手に申し出たり、相手からの申し出を断ったりすることができる。
2週 データから考える社会
(QUARTET10)
調査報告を読んで、その結果と分析内容がわかる。
3週 データから考える社会
(QUARTET10)
データの説明や調査結果を示すときに効果的な表現がわかる。また、それらの表現を使って文が作れる。
4週 データから考える社会
(QUARTET10)
与えられた調査結果から考えた問題点と改善方法をまとめることができる。
5週 データから考える社会
(QUARTET10)
第4週の内容について、データを用いて提案できる。
6週 言語とコミュニケーション
(QUARTET11)
論説文を読んで、筆者の考えがわかる。
7週 言語とコミュニケーション
(QUARTET11)
論説文でよく使われる表現がわかる。
8週 言語とコミュニケーション
(QUARTET11)
類義語や多義語、同音意義語について理解を深めるとともに、注意すべき語の例を挙げることができる。
4thQ
9週 言語とコミュニケーション
(QUARTET11)
最近の言葉の変化を発見し、自分や周りの人の言語使用を振り返ることができる。
10週 まとめと振り返り 既習日本語の知識を整理するとともに、自分が日本語でできることを今一度振り返り、次週からの目標を再確認する。
11週 社会とのつながり
(QUARTET12)
さまざまな種類の文章を読んで、筆者の伝えたいことや主張がわかる。
12週 社会とのつながり
(QUARTET12)
文章の特徴に応じた読み方のストラテジーがわかる。
13週 社会とのつながり
(QUARTET12)
論理的な文章を書くための効果的な表現がわかる。
14週 社会とのつながり
(QUARTET12)
大学生等の会話を聴いて、今後自分に必要となる能力について考察し、簡単に述べることができる。
15週 社会とのつながり
(QUARTET12)
第14週の内容について、自分の意見と理由をスピーチすることができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3前2,前5,前9,前13,前14,後2,後3,後6,後7,後8,後11,後12
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3前3,前5,前10,前11,前15,後3,後4,後5,後8
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3前1,前6,前7,前10,前11,前12,後1,後9,後14,後15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3前4,前6,前7,前10,前11,前12,後1
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3前12
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3前4,前7,前11,前12,後1,後15
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前4,前6,前7,前10,前11,前12,後1,後15
合意形成のために会話を成立させることができる。3前4,前6,前7,前10,前11,前12,後1,後15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前15,後5
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前15,後5
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2前15,後5
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2前15,後5,後7
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2前15,後5,後7
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後5
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2前3,前7,前8,前9,前10,前11,後2,後4,後7,後9,後10,後14,後15
複数の情報を整理・構造化できる。3前3,前7,前11,前13,前14,前15,後2,後4,後7,後11,後12,後13,後14,後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2前3,前7,前11,後2,後4,後7,後13,後14,後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後4,後7,後13,後14,後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3前8,前9,前10,後4,後10,後12,後14,後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前7,後4,後7,後14,後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後4,後7,後15

評価割合

試験課題ポートフォリオ合計
総合評価割合504010100
基礎的能力5020070
専門的能力0000
分野横断的能力0201030