到達目標
エネルギー工学における熱流体の数値解析について、以下の理解と計算ができることを目標とする。
(1)熱流体解析の基礎式を理解する。
(2)基礎式の離散化の手法を理解する。
(3)HSMAC法について理解する。
(4)独自に課題を設定し、シミュレーションを実施する。
(5)プレゼンテーションにより、各自の課題に対する答を発表する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 熱流体解析の基礎式をよく理解し、導くことができる。 | 熱流体解析の基礎式を理解することができる。 | 熱流体解析の基礎式を理解できない。 |
評価項目2 | 基礎式の離散化の手法を理解し、自分で導出することができる。 | 基礎式の離散化の手法を理解できる。 | 基礎式の離散化の手法を理解できない。 |
評価項目3 | HSMAC法について理解し、自分でプログラミングできる。 | HSMAC法について理解できる。 | HSMAC法について理解できない。 |
評価項目4 | 独自に課題を設定し、シミュレーションを実施し、データー分析ができる。 | 独自に課題を設定し、簡単なシミュレーションを実施できる。 | 独自に課題を設定できず、簡単なシミュレーションも実施できない。 |
評価項目5 | プレゼンテーションにより、各自の課題に対する答を英語でわかりやすく発表することができる。 | プレゼンテーションにより、各自の課題に対する答を発表することができる。 | プレゼンテーションにより、各自の課題に対する答を発表することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育目標 (D)
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学習・教育目標 (F)
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学習・教育目標 (H)
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教育方法等
概要:
一般的なエネルギー機器では流体運動からタービンなどで動力を取り出し、発電機を介して電気エネルギーへ変換されている。また、燃料電池などにおいても内部の水や電解質の移動を如何に制御するかが性能に大きな影響を与える。このように、エネルギー機器を開発する上で、開発コストの削減および緻密なデータの取得を目的とし、熱流体の数値解析が広く行われている。本講義では熱流体の数値解析法の一つであるHSMAC法について学び、非圧縮性流体の解析手法を修得する。
授業の進め方・方法:
授業の前半は講義形式の授業である。また、後半は演習を実施しながら、エネルギー工学に関する重要事項を議論しながら授業を進める。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。流体力学、熱力学に関する基礎的知識を有することが望ましいが、授業をしっかり復習することで内容は理解できる。また、C言語に関する最低限の知識を有する必要がある。なお、授業は基本的に英語で行う。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
熱流体シミュレーションの基礎式(1) |
流体の連続の式、運動方程式の導出を理解することができる。
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2週 |
熱流体シミュレーションの基礎式(2) |
流体の運動方程式、エネルギー方程式の導出を理解することができる。
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3週 |
熱流体シミュレーションの基礎式(3) |
流体のエネルギー方程式を非圧縮流体の場合に変形することができる。また、浮力項の取り扱いとしてブジネ近似の方法を理解できる。
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4週 |
基礎式の無次元化について |
基礎式を無次元化する意義について理解できる、また、無次元化の方法について理解できる。
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5週 |
基礎式の離散化(1) |
基礎式である微分方程式の離散化の方法について理解することができる。また、解の精度、安定条件について理解することができる。
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6週 |
基礎式の離散化(2) |
基礎式である微分方程式の離散化の方法について理解することができる。また、解の精度、安定条件について理解することができる。
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7週 |
MAC法、SMAC法 |
圧力に関するポアソン方程式を導くことができ、非圧縮性流体の陽解法の一つであるMAC法、SMAC法について理解することができる。
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8週 |
HSMAC法 |
圧力に関するポアソン方程式をニュートン法で解くHSMAC法について理解することができる。
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4thQ |
9週 |
課題1の説明 |
熱対流を含むキャビティ内の流れを例とし、フリーソフトを用いたベクトル図を作成することができる。
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10週 |
演習 |
解析結果より熱伝達係数を計算することができる。
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11週 |
演習 |
格子刻みと解析精度の関係について理解することができる。
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12週 |
課題2の説明 |
各自で工学的問題の課題を検討することができる。そして教員と提案された課題について議論し、適切な課題を設定することができる。
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13週 |
演習 |
各自で課題に対するプログラムを作成し、シミュレーションを実施することができる。
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14週 |
演習 |
各自で課題に対するプログラムを作成し、シミュレーションを実施することができる。
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15週 |
プレゼンテーション |
課題に対するシミュレーション結果について英語で発表することができる。
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16週 |
期末試験実施せず
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 課題 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 30 | 70 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 0 | 30 | 70 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |