到達目標
(1) 相対運動表面で発生する複雑な摩擦・摩耗現象の理解を深め, それらを適格に測定評価する方法を確立できる.
(2) 摩擦の有効な利用法, また潤滑など摩擦摩耗の抑制制御法を確立できる.
(3) 機器要素の摩擦部分の設計に対する種々の指針と具体的方法を確立できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 相対運動表面で発生する複雑な摩擦・摩耗
現象の理解を深め, それらを適格に測定評価する方法を確立できる. | 相対運動表面で発生する複雑な摩擦・摩耗
現象の理解を深め, それらを適格に測定評価する方法を理解できる. | 相対運動表面で発生する複雑な摩擦・摩耗
現象の理解を深め, それらを適格に測定評価する方法を理解できない. |
評価項目2 | 摩擦の有
効な利用法, また潤滑など摩擦摩耗の抑制制御法を確立できる. | 摩擦の有
効な利用法, また潤滑など摩擦摩耗の抑制制御法を理解できる. | 摩擦の有
効な利用法, また潤滑など摩擦摩耗の抑制制御法を理解できない. |
評価項目3 | 機器要素の摩擦
部分の設計に対する種々の指針と具体的方法を確立できる. | 機器要素の摩擦
部分の設計に対する種々の指針と具体的方法を理解できる. | 機器要素の摩擦
部分の設計に対する種々の指針と具体的方法を理解できない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育目標 (D)
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学習・教育目標 (F)
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学習・教育目標 (H)
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教育方法等
概要:
トライボロジー的諸問題すなわち相対運動表面で発生する複雑な摩擦・摩耗現象の理解を深めるとともに, それらを適格に測定評価する方法, 摩擦の有効な利用法, また潤滑など摩擦摩耗の抑制制御法を解説し, 機器要素の摩擦部分の設計に対する種々の指針と具体的方法の習得を目的とする.
授業の進め方・方法:
講義形式を中心にして,演習,課題,適宜グループワークにて講義を行う.
レポート内容は講義の進捗状況ならびに, 学生の理解度に応じて適切な内容を指示する.
レポートの課題は以下の通りである.
1)2物体の接触状態についての演習.2)界面のせん断強度を考慮した摩擦係数の演習.3)各種の摩耗についての調査とまとめ.4)トライボロジーの応用技術についての調査.5)レイノルズ方程式の二重積分部の導出.6)固体潤滑剤,グリースについての調査.7) 軸受設計方法についての演習.8) 硬質薄膜,軟質薄膜について調査.9) 摩耗量についての演習.10)トライボロジーに関する文献調査
明石高専機械工学科の材料力学Ⅰ(第3学年必修),流体力学Ⅰ(第4学年必修),および設計工学Ⅱ(第4学年必修),に基礎をおいており、その知識を習得していることを前提として講義を進めていく。
注意点:
受講にあたっては, 事前にテキストを読み, 内容を十分に理解し, 不明点を講義中に質問できるように準備しておくこと.本科目は,授業で保証する学習時間と,予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
合格の対象としない条件は,1/3以上の欠課,1人5~10分程度のプレゼンの欠席者,レポート未提出者とする.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
トライボロジーとは トライボロジーについて概説し, 潤滑の方法, 油による潤滑について解説する. |
トライボロジーについて概説し, 潤滑の方法, 油による潤滑について修得する.
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2週 |
固体表面の接触Ⅰ トライボロジー現象を正しく理解するために, 固体表面の性質, 表面層の構造と特性について説明する. |
固体表面の性質, 表面層の構造と特性について修得する
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3週 |
固体表面の接触Ⅱ 二表面の接触と真実接触面積摩耗の機構について演習問題も交えて説明する. |
二表面の接触と真実接触面積摩耗の機構について修得する.
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4週 |
固体表面間の摩擦I 乾燥摩擦と潤滑摩擦, アモントン-クーロンの法則, 摩擦の起因, 摩擦の凝着説, 摩擦理論式について説明する. |
摩擦の起因,摩擦の理論について修得する.
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5週 |
固体表面間の摩擦II 摩擦面の温度上昇, 摩擦の速度特性とスティック-スリップ, 真空中における摩擦特性, 摩擦及ぼす温度の影響, 摩擦の試験方法について説明する. |
摩擦特性,摩擦の試験方法について修得する.
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6週 |
固体表面の摩耗I 摩耗の定義と分類を行い, 特に重要なアブレシブについてそれぞれ理論的取扱いについて述べる. |
摩耗の定義と分類について修得する.
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7週 |
固体表面の摩耗II ウェアマップの考え方を説明し, 摩耗の試験法についても触れる. |
ウェアマップ, 摩耗の試験法について修得する.
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8週 |
流体潤滑I 流体潤滑の物理的意義について述べ, つぎに流体潤滑の原理について説明する. |
流体潤滑の物理的意義について修得する.
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4thQ |
9週 |
流体潤滑II レイノルズの流体潤滑理論について述べ, 軸受の圧力分布解析を説明する. |
レイノルズの流体潤滑理論, 軸受の圧力分布解析について修得する.
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10週 |
境界潤滑と混合潤滑I 境界潤滑と混合潤滑の概念について述べ, 境界膜の潤滑特性を添加剤について説明する. |
境界潤滑と混合潤滑について修得する.
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11週 |
境界潤滑と混合潤滑II 潤滑に油を使用できない状況で使用されるグリースおよび固体潤滑剤の種類, 性状, 用途について説明する. |
グリースおよび固体潤滑剤の種類, 性状, 用途について修得する.
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12週 |
表面改質技術 表面改質技術の物理的意義, 改質技術の方法と, 摩擦摩耗の改善例と今後の展望について述べる. |
表面改質技術の物理的意義, 改質技術の方法と, 摩擦摩耗の改善例について修得する.
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13週 |
軸受の設計 ジャーナル軸受を例にして, 設計の基礎的事項について述べる. |
ジャーナル軸受を例にして, 軸受設計の基礎的事項について修得する.
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14週 |
トライボロジーの現在技術への応用 数多くの現在技術の中から, トライボロジーが特に重要な役割を果している例を取り上げ, 基礎知識との関わりについて紹介する. |
トライボロジーの現在技術への応用について修得する.
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15週 |
プレゼンテーション トライボロジーに関連する動画あるいは研究を紹介する. |
トライボロジーに関連する研究について修得する.
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16週 |
期末試験実施せず
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 小テスト | レポート | プレゼンテーション | 態度 | | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 40 | 10 | 20 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 30 | 40 | 10 | 20 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |