マイクロマシン

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 マイクロマシン
科目番号 4041 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・電子システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は使用せず、プリントを適宜配布する。
担当教員 松塚 直樹

到達目標

(1) 異方性材料の特徴を理解し、任意の結晶方位の物性値を計算できる。(H)
(2) 代表的な半導体微細加工技術の原理を理解し、説明できる。(D)
(3) マイクロマシンの構造から作製工程を説明できる。(F)
(4) センサの検出原理、アクチュエータの駆動原理を理解し、説明できる。(D)
(5) センサやアクチュエータの設計技術を習得する。(F),(H)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1異方性材料の特徴を十分に理解し、任意の結晶方位の物性値を正確に計算できる。異方性材料の特徴を理解し、任意の結晶方位の物性値を計算できる。異方性材料の特徴の理解が不十分で、任意の結晶方位の物性値を計算できない。
評価項目2 代表的な半導体微細加工技術の原理を十分に理解し、正確に説明できる。 代表的な半導体微細加工技術の原理を理解し、説明できる。 代表的な半導体微細加工技術の原理の理解が不十分で、説明できない。
評価項目3 マイクロマシンの構造から作製工程を具体的に説明できる。 マイクロマシンの構造から作製工程を説明できる。 マイクロマシンの構造から作製工程を具体的に説明できない。
評価項目4センサの検出原理、アクチュエータの駆動原理を十分に理解し、正確に説明できる。センサの検出原理、アクチュエータの駆動原理を理解し、説明できる。センサの検出原理、アクチュエータの駆動原理の理解が不十分で、説明できない。
評価項目5センサやアクチュエータの設計技術を正確に応用できる。センサやアクチュエータの設計技術を応用できる。センサやアクチュエータの設計技術を応用できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
マイクロマシン(MEMS)は、半導体微細加工技術によって微細構造体、センサ、アクチュエータ、電子回路が集積化されたデバイスであり、幅広い分野で応用されている。本科目の前半では、代表的な半導体微細加工技術およびマイクロマシン作製方法を解説する。後半ではマイクロマシン分野で用いられているセンサの原理、アクチュエータの駆動原理、代表的なセンサ、アクチュエータの設計手法について解説する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行い、配布資料に沿って授業を進める。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習および課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。材料学、材料力学、電子回路の基礎知識を有していることが望ましいが、必要となる知識は授業で解説するため、出身学科は問わない。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 マイクロマシンの概観 マイクロマシン開発の歴史およびスケーリング則について理解する。
2週 単結晶シリコンの物性(1)
単結晶シリコンの結晶構造、製造方法、物性の異方性について理解する。
3週 単結晶シリコンの物性(2)
単結晶シリコンの任意の結晶方位における物性の計算方法について理解する。
4週 フォトリソグラフィ技術
フォトリソグラフィ技術の原理について理解する。
5週 成膜技術(1) スパッタ法、蒸着法、化学気相堆積法について理解する。
6週 成膜技術(2)
熱酸化、不純物拡散について理解する。
7週 エッチング技術(1)
液体による単結晶シリコンの等方性エッチング、異方性エッチングについて理解する。
8週 エッチング技術(2)
ガスを用いたドライエッチング技術について理解する。
4thQ
9週 マイクロマシン作製技術
半導体微細加工技術を用いたマイクロマシン作製工程について理解する。
10週 センサの設計技術(1)
代表的なマイクロセンサおよびセンシング原理について理解する。
11週 センサの設計技術(2)
ピエゾ抵抗型圧力センサの設計方法について理解する。
12週 センサの設計技術(3)
ピエゾ抵抗型圧力センサの設計を行う。
13週 アクチュエータの設計技術(1)
代表的なマイクロアクチュエータおよびその駆動原理を理解する。
14週 アクチュエータの設計技術(2)
静電駆動型アクチュエータの設計方法について理解する。
15週 アクチュエータの設計技術(3)
静電駆動型アクチュエータの設計を行う。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力0000000
専門的能力60400000100
分野横断的能力0000000