専攻科特別講義

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 専攻科特別講義
科目番号 0012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築・都市システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は使用しない。適宜プリント資料を配付する。
担当教員 境田 彰芳,石丸 和宏,平石 年弘,井上 一成,中西 寛

到達目標

 (1)自己の専門分野の最新の技術課題とその解決方法や取組状況を理解する(H)。
 (2)自己の専門分野と違う分野の最新の課題を知る(H)。
 (3)各専門分野において共生に配慮している技術や研究に関する話題を学習して理解する(A)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自己の専門分野の最新の技術課題とその解決方法や取組状況を理解することができる。自己の専門分野の最新の技術課題とその解決方法や取組状況を理解することができる。自己の専門分野の最新の技術課題とその解決方法や取組状況を理解することができない。
評価項目2自己の専門分野と違う分野の最新の課題を知ることができる。自己の専門分野と違う分野の最新の課題を知ることができる。自己の専門分野と違う分野の最新の課題を知ることができない。
評価項目3各専門分野において共生に配慮している技術や研究に関する話題を学習して理解することができる。各専門分野において共生に配慮している技術や研究に関する話題を学習して理解することができる。各専門分野において共生に配慮している技術や研究に関する話題を学習して理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (A) 説明 閉じる
学習・教育目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
技術者としてのバックグラウンドを広げるためには、専門分野だけに止まらず専門分野外についても積極的に学ぶ姿勢が大切である。本科目では、専門分野の異なる複数の教員(中西:ガイダンス・まとめ3回、境田:機械系3回井上:電子・情報系3回、石丸:都市系3回、平石:建築系3回)がリレー形式で多様な話題について、当該専攻の内外にわたって、横断的に技術開発動向についての知見を与える。また種々の開発や研究のプロセスを学ぶことにより、技術分野を超えて普遍的な考え方と柔軟な開発対応力を養成する。
授業の進め方・方法:
全15週のうち、
第1週のガイダンスは、中西が講義形式で授業を行う。
第2週から第4週は境田が講義形式で授業を行う。
第5週から第7週は井上が講義形式で授業を行う。
第8週から第10週は石丸が講義形式で授業を行う。
第11週から第13週は平石が講義形式で授業を行う。
第14,15週のまとめは、講義形式と校外演習形式で授業を行う。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。自分の専門以外の話題が多く出てくるが、わかりやすく説明するように心がけるのでしっかりと学習すること。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/5以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 本講義のねらい(中西)
専攻科特別講義の開講趣旨を説明する。成績評価等についても周知する。自己の体験を通して、幅広い知識を積極的に学習することの大切さ、最近の科学技術の話題などについて述べる。
本授業の概要を知り、事前学習のプランを作成できる。
2週 機械・構造用材料の破壊強度特性(境田)
強度や破壊に関する理論や評価法は、従来の概念では予期できなかった破壊事故を契機としたものが多いことから、機械構造物の破壊例とそれに関連して提唱された破壊理論について学ぶ。
機械・構造用材料の破壊強度特性について説明できる.
3週 金属材料の疲労特性(境田)
機械・構造部材の破壊事故の80%程度が疲労に起因していると言われており、金属材料の疲労特性を把握することは極めて重要である。疲労破壊の例とその特性について学ぶ。
金属材料の疲労特性について説明できる。
4週 材料強度データベースの概要(境田)
これまでに構築された材料強度データベースを紹介するとともに、データベースを用いた種々の解析例について学ぶ。
金属材料強度データベースを用いた代表的な解析例を説明できる。
5週 情報倫理1(井上)
情報倫理の必要性、情報犯罪、プライバシーについて説明、討議する。
情報倫理の必要性、情報犯罪、プライバシーについて自分の考えを持つことができる。
6週 情報倫理2(井上)
著作権、コンピュータ倫理及びメディア倫理における情報倫理について説明、討議する。
著作権、コンピュータ倫理及びメディア倫理における情報倫理について自分の考えを持つことができる。
7週 情報倫理3(井上)
情報倫理からテーマを提案し、学生同士で対話する。
情報倫理における学生同士の対話を通じて、他人の意見を尊重し、自分の考えに気づき、深く理解することが出来る。
8週 地震・防災の研究事例(石丸)
日本では自然災害が多く、その対策を学ぶことは重要である。現在の防災科学技術の研究紹介、防災のための地震観測網、火山観測網について説明する。
現在の防災のための地震観測網、火山観測網について説明できる。
4thQ
9週 平板の解析1(石丸)
平板は構造部材として最も基本要素の一つである。ここでは、THIMOSHENKOの"Theory of Plates and Shells"を用い、平板の解析方法を説明する。
平板の解析方法を説明できる。
10週 平板の解析2(石丸)
構造部材として多用される平板のうち、単純支持された長方形板について、具体的な解析方法を説明する。
単純支持された平板の解析方法を説明し,解くことができる。
11週 開発途上国支援・被災地支援(平石)
これまで行ってきた開発途上国支援・被災地支援を紹介し、グローバル社会における地域の特性を活かした技術のあり方を考える。
グローバル化した社会においても地域特性の重要性を認識できる。
12週 適正技術(平石)
適正技術の必要性と途上国での適用事例、日本における環境対策での適用事例を紹介し技術のあり方について考える。
適正技術の事例を上げ、適正技術の定義について説明できる。
13週 生物系有機物の循環と有効(平石)
落葉、雑草、木、生ごみ、屎尿など生物系有機物の処理方法と循環型社会のシステムのあり方を解説する。
循環型社会における物質循環の事例が説明できる。
14週 まとめ1(中西)
本講義のまとめとして、神戸大学海事科学部の練習船「深江丸」に乗船し船内演習を通して、造船・航海・通信・港湾・都市計画等、幅広い最新の科学技術について学ぶ。
船内演習を通して自ら得た知識を体系化して説明できる。
15週 まとめ2(中西)
本講義のまとめとして、神戸大学海事科学部の練習船「深江丸」に乗船し船内演習を通して、造船・航海・通信・港湾・都市計画等、幅広い最新の科学技術について学ぶ。第14週との集中講義で行う。
船内演習を通して自ら得た知識を体系化して説明できる。
16週 期末試験実施せず

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90001000100
基礎的能力2000100030
専門的能力300000030
分野横断的能力400000040