地盤システム

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 地盤システム
科目番号 0037 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築・都市システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (1)適宜プリントを配布する。(2)フィールドワークでは必要に応じて資料を配布する。
担当教員 鍋島 康之,戎 剛史

到達目標

地盤工学で取り扱うべき課題はきわめて多様かつ多彩であることを理解し、(1) 地質リスクを評価し、その対策を計画・設計できる(E、F、H)。
(2) 地盤工学的問題点に対して対策手法を合理的に計画・設計できる(E、F、H)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地質リスクを適切に評価し、その対策を具体的に計画・設計できる地質リスクを評価し、その対策を計画・設計できる。地質リスクを評価し、その対策を計画・設計できない。
評価項目2 地盤工学的問題点に対して具体的な対策手法を合理的に計画・設計できる。 地盤工学的問題点に対して対策手法を合理的に計画・設計できる。 地盤工学的問題点に対して対策手法を合理的に計画・設計できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (E) 説明 閉じる
学習・教育目標 (F) 説明 閉じる
学習・教育目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地盤システムでは地盤を単に力学的に捉えるのではなく、環境の視点からもとらえる視点を養う。このため、地盤調査から施工までをシステム的に捉えるために必要な観点を養い、様々な地盤工学的課題に対する対策および最新の技術を学習する。
この科目では地盤災害に対する調査・測量・設計・シミュレーション・維持管理の業務を担当していた教員が,その経験を活かして斜面防災技術関する幅広い内容について講義形式で授業を行う。
授業の進め方・方法:
講義形式の座学と,フィールドワークや実習による実技を組み合わせた授業方法とする。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 地盤システム概論
近年、地盤災害だけでなく地盤環境の検討を抜きにして種々の構造物の計画はなりたたない。ここでは地盤をシステム的に捉える手法について解説する。
地盤をシステム的に捉える手法について学習する。
2週 地質調査の基礎知識
自然災害の発生機構について、地質リスクに関する基礎的な内容を解説する。
地質リスクに関する基礎的な内容を学習する。
3週 フィールドワーク(1)
六甲山系の岩石について解説するとともに、風化現象について現地で解説する。
花崗岩の風化現象について現地で解説する。
4週 フィールドワーク(2)
甲山の地層構造を現地で学習するとともに、深成岩と火山岩の違いについて実習を通じて解説する。
深成岩と火山岩の違いについて学習する。
5週 フィールドワーク(3)
六甲山系の土砂災害について学習するとともに、仁川地区の地すべりを例としてその対策工について
解説する。
地すべり災害を例としてその対策工について
学習する。
6週 フィールドワーク(4)
実際の地層を用いて走行や傾斜をクリノメーターを使い、走行や傾斜が判読する方法を解説する。
クリノメーターで走行や傾斜が判読する方法を学習する。
7週 フィールドワークの整理
フィールドワークで実習した内容や理解した内容を整理する。
岩石の種類や特性、風化作用の影響について学習する。
8週 フィールドワークの振返り
フィールドワークで学習した内容を振り返り、自然災害の防災・減災対策について解説する。
フィールドワークを通して自然災害の防災・減災対策について学習する。
2ndQ
9週 斜面防災概論(崩壊、土石流、地すべり) 土砂災害の基本形態と、対策工の概要について学習する。
10週 豪雨による土砂災害(1)
兵庫県における豪雨による過去の土砂災害の事例について解説する。
兵庫県における豪雨による過去の土砂災害の事例について学習する。
11週 豪雨による土砂災害(2)
兵庫県における豪雨による過去の土砂災害の事例について解説する。
兵庫県における豪雨による過去の土砂災害の事例について学習する。
12週 斜面防災の新しい調査ツール
UAV・航空LP・干渉SARなどの新しい調査ツールの特性と活用事例を解説する。
各種調査ツールの原理・得失・活用シーンについて学習する。
13週 地形と災害
地形用語や地形データからみる災害リスクについて地形判読演習を交えて解説する。
地形と地形判読,地形リスクに関する基礎的な内容を学習する。
14週 豪雨時の避難行動シミュレーション
多様な住民の立場で避難行動を疑似体験しワークショップ形式で地域防災の課題を学ぶ。
防災教育教材EVAGを用いて、豪雨災害に対するソフト対策・警戒避難の重要性と住民目線での課題抽出手法を学習する。
15週 高速道路法面の維持管理
名神高速道路に打設されたアンカー工の点検維持管理業務について解説する。
グラウンドアンカーの構造やリフトオフ試験の手法・データの取りまとめ方について学習する。
16週 期末試験実施せず

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合08002000100
基礎的能力0000000
専門的能力08002000100
分野横断的能力0000000