防災システムⅡ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 防災システムⅡ
科目番号 0040 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築・都市システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布するプリントやプロジェクターを用いて講義する。参考図書は、必要に応じ適宜紹介する。
担当教員 住尾 博幸

到達目標

(1)自然災害等に対する防災・減災の基本的な考え方と防災に配慮したまちづくり手法、社会基盤施設整備方法を理解・説明できる。(F 、H) 
(2)まちを支える社会基盤施設の必要性や整備のプロセスおよびそれらの施設整備における防災・減災の取組みについて理解・説明できる。(F、H)
(3)安全で安心なまち、都市システムづくりを考えられる。(F)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1防災に配慮したまちづくり手法、社会基盤施設整備方法を具体的に理解・説明できる。防災に配慮したまちづくり手法、社会基盤施設整備方法を理解・説明できる。防災に配慮したまちづくり手法、社会基盤施設整備方法を理解・説明できない。
評価項目2防災・減災の取組みについて具体的に説明できる。防災・減災の取組みについて説明できる。防災・減災の取組みについて説明できない。
評価項目3安全で安心なまち、都市システムづくりについて具体的に説明できる。安全で安心なまち、都市システムづくりについて説明できる。安全で安心なまち、都市システムづくりについて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (E) 説明 閉じる
学習・教育目標 (F) 説明 閉じる
学習・教育目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では、兵庫県で33年間社会基盤施設の計画・建設・管理に従事していた教員が、その経験を活かし、都市や地域を襲う自然災害等に対し、その被害を最小限にとどめるための防災に配慮したまちづくり手法およびまちを支える社会基盤施設づくりについて説明する。
(1)自然災害等とその被害を軽減・防止するためのまちづくりや社会基盤施設整備について、ハード・ソフト両面の手法を総括的に説明する。
(2)社会基盤施設の整備プロセスや施設の特性に応じた計画・整備などの実務手法を説明する。
授業の進め方・方法:
座学を中心とした講義方式で行う。
本科目に関する明石高専の連絡員:三好 崇夫
注意点:
本講義は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。出身学科を問わず、できるだけ平易に教授する。事前に配布する資料を読み、内容を十分理解しておくこと。少人数教育の特性を生かし、対話を重視した授業を行いたい。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 都市や地域の危険や災害を知る(1) 
人為災害と自然災害を知る。
阪神淡路大震災、東日本大震災などの地震災害の経験と教訓を学ぶ。
地震災害の経験と教訓について説明できる。
2週 都市や地域の危険や災害を知る(2)
地震より発生頻度が高い、豪雨による洪水災害などの自然災害の経験と教訓を学ぶ。
都市・地域の災害を踏まえ、防災、減災について、意見交換する。
豪雨による洪水災害などの自然災害の経験と教訓について説明できる。
3週 防災等に配慮した安全・安心なまちづくりを学ぶ(1)
まちづくりのフィジカルプラン(土地利用計画、空間整備)および社会基盤施設整備を学ぶ。
これらのハード対策について意見交換する。
防災等に配慮した安全・安心なまちづくりのハード対策について説明できる。
4週 防災等に配慮した安全・安心なまちづくりを学ぶ(2)
人的防災力の強化のための情報、広報、地域コミュニティづくりなどソフト対策を学ぶ。
これらのソフト対策について意見交換する。
防災等に配慮した安全・安心なまちづくりのソフト対策について説明できる。
5週 安全・安心な都市、まちをデザインする
臨海部の埋立地、都市郊外の造成地における新規都市開発事例のフィジカルプランおよび既成市街地における空間整備事例を研究し、意見交換する。
安全・安心な都市、まちのデザインについて説明できる。
6週 安全・安心な都市、まちを支える社会基盤施設づくり(1)
ライフライン施設の代表である水道施設を対象に、地震災害等に対するハード対策、ソフト対策を学ぶ。
これらの対策について意見交換する。
安全・安心な都市、まちを支える社会基盤施設づくりについて説明できる。
7週 安全・安心な都市、まちを支える社会基盤施設づくり(2)
防災施設の代表である河川施設を対象に、洪水災害の防災、減災に向けたハード対策、ソフト対策を学ぶ。
これらの対策について意見交換する。
安全・安心な都市、まちを支える社会基盤施設づくりについて説明できる。
8週 社会基盤施設づくりのプロセス
社会基盤施設の構想、事業化と事業主体、計画と意思決定、建設、管理運営について学ぶ。
事業採算性、費用便益比、環境アセスメントなどにも触れる。
社会基盤施設づくりのプロセスについて説明できる。
4thQ
9週 河川施設(1)
防災、環境に配慮した河川の計画・整備・維持管理の実務手法を学び、意見交換する。
必要に応じて、実務家・専門家をゲストスピーカーとして招聘する。
河川の計画・整備・維持管理について説明できる。
10週 河川施設(2)
総合治水の考え方や手法、浸水想定区域やハザードマップの作り方などの実務手法を学び、意見交換する。
必要に応じて、実務家・専門家をゲストスピーカーとして招聘する。
総合治水の考え方や手法について説明できる。
11週 道路施設
防災、環境に配慮した道路の計画・整備・維持管理の実務手法を学び、意見交換する。
必要に応じて、実務家・専門家をゲストスピーカーとして招聘する。
道路施設の計画・整備・維持管理について説明できる。
12週 水道施設
社会基盤施設が、その機能を発揮するためには維持管理賀重要である。命の水を持続的に供給する水道施設のアセットマネジメント計画の実務手法を学び、意見交換する。
水道施設のアセットマネジメントについて説明できる。
13週 港湾・漁港・海岸施設
漁港、海岸における漂砂対策や防災に配慮した港湾の計画・整備の実務手法を学び、意見交換する。
必要に応じて、実務家・専門家をゲストスピーカーとして招聘する。
港湾・漁港・海岸施設の建設について説明できる。
14週 宅地、関西国際空港(埋立地)
一番身近な地盤として、宅地の安全性について学び、意見交換する。
大規模社会基盤施設として、関西国際空港の建設過程を紹介する。
関西国際空港(埋立地)の建設について説明できる。
15週 これからの社会を担う建設技術者に向けて
進路、組織別のキャリアや後輩に伝えたいことなどを話す。
課題レポートの内容を説明する。
これからの社会を担う建設技術者のあり方について説明できる。
16週 期末試験実施せず

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験授業の取組レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合05050000100
基礎的能力0000000
専門的能力05050000100
分野横断的能力0000000