人間・環境構成論

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 人間・環境構成論
科目番号 0040 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築・都市システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 インクルーシブデザインガイドブックRoger Coleman, 「Inclusive Design: Design for the whole population」
担当教員 大塚 毅彦

到達目標

(1)配布資料やテキストの担当部分を具体性に富んだレジメとしてまとめ、著者の意図を分かりやすく解説、発表する(E)
(2)バリアフリーからユニバーサルデザイン及びインクルージブデザインについてのデザインプロセス基礎を理解する(A,H)
(3)バリアフリーおよびユニバーサルデザイン、インクルージブデザインにおける人間と環境との共生に関しての“気づく力”とユニバーサルマインドを養い、当事者に配慮できる(A,H)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1インクルーシブデザインについて、概念方法論を十分に説明できる。インクルーシブデザインについて、概念方法論を説明できる。インクルーシブデザインについて、概念方法論を説明できない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (A) 説明 閉じる
学習・教育目標 (E) 説明 閉じる
学習・教育目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
インクルーシブデザインとは、英国で誕生した障害者や高齢者などのユーザ層をデザインプロセスに積極的に取り込む手法で、市民活動団体やチャリティー、企業等と協同で,特別なニーズを抱えた消費者が引け目を感じることのない,市場のメインストリームを占めることができるようなデザインを次々と発信している.広義のユニバーサルデザインとは非常に近い概念である。本講義ではインクルージブデザインと周辺の類似概念を紹介したうえで、インクルーシブデザインの基礎を取得することを目標とする(15週)。
授業の進め方・方法:
講義と当時者とのディスカッション形式を中心に、随時、現地見学等を行い理解を深め井。講義に伴う関係資料は、適宜配布する。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション バリアフリーを越えて
人間-環境系において、全ての人々が利用できるアクセシブルな環境構築に向けての世界の取り組みのアーカイブを概観する。本授業の目的を概説し、ディスカッションを通じて各人の問題意識を明確化する。
人間-環境系における世界のアクセシブルデザインの概要が理解できる
2週 人間-環境系のデザインの様相
人間環境系のデザインの様相を考察するには、どのような方法があるのかを論述する。
人間環境系のデザインの様相を考察する方法を説明できる。
3週 WHOが提示したICIDH(社会的不利)という考え方
WHOが提示したICIDH(社会的不利)という考え方、身体機能の障害に起因して引き起こされるという認識について説明する。授業終了後、英文課題を課すので、次週までに和訳しておくこと。
WHOが提示したICIDH(社会的不利)について、説明できる。
4週 国際生活機能分類(ICF)2001年について
従来の医療モデルによる解明・対応が主流であった“障がいのある人”と高齢者の“生活モデル”として捉えなおす必要性を述べる。さらに、様々な障害についてのべる
国際生活機能分類(ICF)について、説明できる。
5週 ユニバーサルデザインとは何か?
ユニバーサルデザインの原則および具体的事例の説明を行う。
ユニバーサルデザインの概念および具体的事例が説明できる。
6週 兵庫県立福祉のまちづくり研究所での研修
住宅及び公共空間でのバリアフリーについて、アクセシビリティを中心に、具体的事例を交えて研修を行う。
住宅公共空間での福祉機具、バリアフリー住宅改造、バリアフリー住宅について理解する。
7週 ユーザー情報
IAUD(国際ユニバーサルデザイン協議会)のUDマトリックスを利用しながら、多様なユーザーの行動特性への理解と利用シーンの事例について学ぶ。
UDマトリックスを利用しながら、多様なユーザーの行動特性について説明できる。
8週 観察工学による行動観察の方法
人間-環境系による直接行動観察法について説明する。
観察工学による行動観察の方法について、説明できる。
4thQ
9週 観察工学による行動観察
人間-環境系による行動観察について実習を行う。
行動観察について実習を行い、行動観察の手法について理解する。
10週 感性創造価値デザインとは何か?
生活者の感性に働きかけ共感・感動を得ることで顕在化する商品・サービスの価値を高める「感性価値」について、説明を行う。
感性創造価値デザインについて、説明できる。
11週 インクルージブデザインによるイノベーション事例
英国王立芸術大学ヘレンハムリンセンターでのインクルージブデザインによるデザインプロセスについて説明する。
インクルージブデザインによるデザインプロセスについて説明できる。
12週 インクルーシブデザイン英文購読1
英文購読を行い、内容についてディスカッションを行う
インクルーシブデザインについて、英文の内容が説明できる。
13週 インクルーシブデザイン英文購読2
英文購読を行い、内容についてディスカッションを行う
インクルーシブデザインについて、英文の内容が説明できる。
14週 インクルーシブデザイン手法によるデザイン提案
インクルーシブデザイン手法を利用して、デザイン提案を行うためのリサーチを行う。
インクルーシブデザイン手法を用いて、リサーチができる。
15週 インクルーシブデザイン手法によるデザイン提案
当事者の課題に対して、インクルーシブデザイン手法を利用して、デザイン提案を行う。
当事者の課題に対してインクルーシブデザイン手法を用いて、具体的なデザイン提案ができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000