解析力学

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 解析力学
科目番号 4012 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築・都市システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 河辺哲次:「工科系のための解析力学」,裳華房
担当教員 豊田 博俊

到達目標

(1) 拘束条件の取り扱いに着目してニュートン力学を整備することにより,ラグランジュ形式の力学が定式化されることを理解する.
(2) 多自由度系(無限自由度系である連続体を含む)の振動について,規準振動を中心とした基本的な概念を理解する.
(3) 変分法を学習し,力学の基本法則が変分原理として定式化されることを理解する.
(4) 2階の微分方程式である運動方程式を1階化することにより,ハミルトン形式(正準形式)の力学が定式化されることを理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ラグランジュ力学の定式化が十分に理解できる.ラグランジュ力学の定式化が理解できる.ラグランジュ力学の定式化が理解できない.
評価項目2多自由度の振動系に関する基本概念を十分に理解できる.多自由度の振動系に関する基本概念を理解できる.多自由度の振動系に関する基本概念を理解できない.
評価項目3変分原理による力学の定式化が十分に理解できる.変分原理による力学の定式化が理解できる.変分原理による力学の定式化が理解できない.
評価項目4ハミルトン力学の定式化が十分に理解できる.ハミルトン力学の定式化が理解できる.ハミルトン力学の定式化が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 ニュートンの力学を数学的に整備したものが解析力学であり,解析力学は工学の広い領域に関わる重要な基礎部門の一つである.解析力学の理論を構成する仕方としてラグランジュ形式とハミルトン形式(正準形式)があるが,この科目では主にラグランジュ形式について学ぶ.ラグランジュ形式は,力学の種々の問題を見通し良く取り扱うもので,学期の終わりに紹介するハミルトン形式を学ぶ上でも基礎となるものである.
授業の進め方・方法:
 講義による.
注意点:
 この科目は,授業で保証する学習時間と,予習・復習および課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.想定されている学習時間全体に占める授業時間の割合が小さいことに注意し,予習または復習をしっかりと行うこと.
※連絡員:小笠原
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 仮想仕事の原理とダランベールの原理 仮想仕事の原理とダランベールの原理について,基本事項を習得する.
2週 ラグランジュの未定乗数法 ラグランジュの未定乗数法について,基本事項を習得する.
3週 ラグランジュの第1種運動方程式 ラグランジュの第1種運動方程式について,基本事項を習得する.
4週 一般座標と一般速度 一般座標と一般速度について,基本事項を習得する.
5週 ラグランジュの(第2種)運動方程式 ラグランジュの第2種運動方程式について,基本事項を習得する.
6週 連成振動系における規準座標 連成振動系について,基本事項を習得する.
7週 連成振動系における規準座標 連成振動系について,基本事項を習得する.
8週 波動 波動について,基本事項を習得する.
2ndQ
9週 連続体のラグランジュ形式 連続体のラグランジュ形式について,基本事項を習得する.
10週 変分法とオイラーの微分方程式 変分法とオイラーの微分方程式について,基本事項を習得する.
11週 ハミルトンの原理 ハミルトンの原理について,基本事項を習得する.
12週 ハミルトンの正準方程式 ハミルトンの正準方程式について,基本事項を習得する.
13週 ハミルトンの正準方程式 ハミルトンの正準方程式について,基本事項を習得する.
14週 ハミルトン形式による変分原理 ハミルトン形式による変分原理について,基本事項を習得する.
15週 まとめと補足 ラグランジュ形式とハミルトン形式の関係を理解する.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000