到達目標
(1)土のせん断挙動と破壊規準:地盤の破壊に関係する土のせん断挙動について学習するとともに、これまで学習した地盤工学との関わりを理解し、土のせん断挙動および破壊規準について説明できる能力を習得する。
(2)地盤工学的問題点に対して対策手法を合理的に計画・設計できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 土のせん断挙動と破壊規準について詳細に説明できる。 | 土のせん断挙動と破壊規準について説明できる。 | 土のせん断挙動と破壊規準について説明できない。 |
評価項目2 | 地盤工学的問題点に対して具体的な対策手法を合理的に計画・設計できる。 | 地盤工学的問題点に対して対策手法を合理的に計画・設計できる。 | 地盤工学的問題点に対して対策手法を合理的に計画・設計できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
土のせん断挙動と破壊規準:地盤の破壊に関係する土のせん断挙動ついて学習するとともに、 その破壊規準について理解する。
また、地盤調査から施工までをシステム的に捉えるために必要な観点を養い、様々な地盤工学的課題に対する対策および最新の技術を学習する。(オムニバス形式,第1~8,10,11週は鍋島が担当し,第9,12~14週は戎が担当する)
この科目では地盤災害に対する調査・測量・設計・シミュレーション・維持管理の業務を担当していた教員が,その経験を活かして斜面防災技術関する幅広い内容について講義形式で授業を行う。
授業の進め方・方法:
座学を中心とする講義形式とするが、一部学生による発表も含む。(オムニバス形式,第1~8,10,11週は鍋島が担当し,第9,12~14週は戎が担当する)
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習および課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
有効応力の概念【鍋島】 有効応力の概念、主応力ならびに主応力面、Mohrの応力円について解説する。 |
有効応力の概念、主応力ならびに主応力面、Mohrの応力円について学習する。
|
2週 |
土の破壊規準(1)【鍋島】 破壊規準とは何かを説明する。 |
破壊規準の概念ならびにCoulombの破壊規準について学習する。
|
3週 |
土の破壊規準(2)【鍋島】 Mohr-Coulombの破壊規準の地盤工学的問題への適用例を解説する。 |
Mohr-Coulombの破壊規準の地盤工学的問題への適用例を解説する。
|
4週 |
土のせん断試験【鍋島】 土のせん断試験の目的、直接せん断試験、一軸圧縮試験および三軸圧縮試験の特徴について説明する。 |
土のせん断試験の目的ならびに、直接せん断試験、一軸圧縮試験および三軸圧縮試験の特徴について学習する。
|
5週 |
土のせん断挙動(1)【鍋島】 土のせん断強度について説明すると共に、圧密・排水条件と粘土のせん断強度について説明する。 |
土のせん断強度について説明すると共に、圧密・排水条件と粘土のせん断強度について学習する。
|
6週 |
土のせん断挙動(2)【鍋島】 土のダイレイタンシー挙動および、砂の液状化現象の発生メカニズムについて説明する。 |
土のダイレイタンシー挙動および、砂の液状化現象の発生メカニズムについて学習する。
|
7週 |
地盤調査と土のせん断強度【鍋島】 標準貫入試験から得られるN値の利用法、土のせん断強度との関係について説明する。 |
標準貫入試験から得られるN値の利用法、土のせん断強度との関係について学習する。
|
8週 |
中間試験【鍋島】 第1週から第7週までの範囲について試験を行う。 |
土の破壊規準や土のせん断に関する応用的な内容について学習する。
|
4thQ |
9週 |
斜面防災概論(崩壊、土石流、地すべり)【戎】 |
土砂災害の基本形態と、対策工の概要について学習する。
|
10週 |
地盤を見分ける【鍋島】 ボーリングデータ、標準貫入試験および土質柱状図の見方ならびに地盤を見分ける際の手掛かりについて講義する。 |
地盤調査結果の見方ならびに地盤を見分ける際の手掛かりについて学習する。
|
11週 |
地盤工学と地質学【鍋島】 地盤工学と地質学のかかわりについて触れるとともに、日本列島の地形や地質について解説する。 |
地盤工学と地質学のかかわりや、日本列島の地形や地質について学習する。
|
12週 |
斜面防災の新しい調査ツール【戎】 UAV・航空LP・干渉SARなどの新しい調査ツールの特性と活用事例を解説する。 |
各種調査ツールの原理・得失・活用シーンについて学習する。
|
13週 |
地形と災害【戎】 地形用語や地形データからみる災害リスクについて地形判読演習を交えて解説する。 |
地形と地形判読,地形リスクに関する基礎的な内容を学習する。
|
14週 |
豪雨時の避難行動シミュレーション【戎】 多様な住民の立場で避難行動を疑似体験しワークショップ形式で地域防災の課題を学ぶ。 |
防災教育教材EVAGを用いて、豪雨災害に対するソフト対策・警戒避難の重要性と住民目線での課題抽出手法を学習する。
|
15週 |
高速道路法面の維持管理【戎】 名神高速道路に打設されたアンカー工の点検維持管理業務について解説する。 |
グラウンドアンカーの構造やリフトオフ試験の手法・データの取りまとめ方について学習する。
|
16週 |
期末試験【鍋島】
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 演習 | 相互評価 | 態度 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 20 | 10 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 10 | 10 | 0 | 20 |
専門的能力 | 70 | 10 | 0 | 0 | 80 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |