国語Ⅰ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和08年度 (2026年度)
授業科目 国語Ⅰ
科目番号 0001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科(令和8年度以前入学) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 「現代の国語 改訂版」(筑摩書房)、「言語文化 改訂版」(筑摩書房)/「カラー版 新国語便覧」(第一学習社)、「常用漢字ダブルクリア 第五版」(尚文出版)、「読む・調べる・書く 現代文ノート15」(数研出版)、「高等学校 国語入門 三訂版」(明治書院)
担当教員 藤井 隆輔

到達目標

1. 高等学校1年生相当の漢字力や語彙力を身についている。
2. 小説について、登場人物の心情の変化を読み取ることができる。また、自身の経験にひきつけて感想を述べることができる。
3. 評論文について、全体の構造を把握し、筆者の意見を的確に読み取ることができる。また、筆者の意見に対して、自身の意見を根拠をもって表現することができる。
4. 日本の伝統的な言語文化について興味・関心を持ち、その価値に気づくことができる。
5. 文語のきまり、漢文訓読のきまりを身につけている。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
コミュニケーション力話し手の指示や意見を的確に聞き取り、正確にまとめることができる。 聞き手を意識しながら、自身の意見や与えられた文章を、適切な声の大きさ、明瞭な発音で、述べたり読んだりすることができる。話し手の指示や意見を的確に聞き取ることができる。 聞き手を意識しながら、自身の意見や与えられた文章を、述べたり音読したりすることができる。話し手の指示や意見を聞くことができない。 聞き手を意識せずに、自身の意見や与えられた文章を、声の大きさや発音に気を留めずに述べたり音読したりする。もしくは活動時に発言しない。
読解力・思考力書物や文献に対して、批判的に読解し、自身の意見を抱き、正確に表現することができる。書物や文献に対して、自身の意見を抱き、表現しようと工夫することができる。書物や文献に対して、自身の意見を表現することができない、もしくは文章表現として著しい誤りがある。
判断力・表現力初見の文章について、内容を理解しながらスムーズに音読することができる。初見の文章について、句としてのまとまりを意識しながら音読することができる。初見の文章について、単語ごとに細切れに音読する。
言語運用能力言葉に関心を持ち、疑問に感じた言葉を即座に調べ、習得することができる。 高校卒業程度の語彙力(漢検準2級~2級程度)を有しており、適切に運用することができる。言葉に関心を持ち、疑問に感じた言葉を自主的に調べることができる。 高校在学程度の語彙力(漢検準2級程度)を有しており、適切に運用することができる。言葉に関心がなく、初見の語であっても自主的に調べることがない。 中学校卒業程度の語彙力(漢検3級程度)を有しており、高校在学程度の語彙を誤って運用することがある。
伝統的な言語文化に対する能力(古文)日本の伝統的な言語文化について興味・関心を持ち、その価値に気づくことができる。日本の伝統的な言語文化について、興味・関心を持つことができる。日本の伝統的な言語文化について興味・関心を持ったり、その価値に気づくことができない。
伝統的な言語文化に対する能力(漢文)文語のきまり、漢文訓読のきまりを身につけている。文語のきまり、漢文訓読のきまりについて、調べることができる。文語のきまり、漢文訓読のきまりについて、全く理解できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
他者との相互理解や相互伝達を円滑なものにするために、理解力や表現力とそれらを支える思考力や感性を培う。また、言語文化への理解を深め、多様な価値観を知ることを通して、豊かな人間性を育む。
授業の進め方・方法:
高等学校第1学年に相当する学力を身につけるため、高等学校用の教材を使用し、様々な文章を読んで多角的な思考力を養っていく。また学生同士で「話し合う」、考えた内容をノートや文章に自分で「まとめる」ことを通して自分の考えを深める。
通年の2時間を「現代の国語」(評論・随想)、半期の2時間を「言語文化」(古文・漢文・小説)の時間に当てる。
注意点:
関連科目
国語の運用能力は、人文や社会科学系の科目ばかりでなく、自然科学系の科目の基礎にもなる。

学習指針
授業中は発問を多くするので、積極的な発言ができるよう準備しておくこと。
また、作文や創作の時間を有効に使えるように、日頃から問題意識を持って自分や自分の身の回りの世界に目を向けておくこと。定期的に授業の冒頭で小テストをする。

自己学習
授業前に教科書の下読み、新出漢字の練習、語句の下調べを、プリント課題を通して必ず取り組んでおくこと。予習・復習をして教材の理解を深める工夫をすること。
古典については、適宜配付されるプリントを通じて、重要単語の意味を調べる等の予習をすること。意味や訳のわからなかったところを授業で補い、ノートに記入するようにするとよい。

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 現代の国語 ガイダンス・「境目」(川上弘美)①
言語文化 ガイダンス・古文「児のそら寝」(宇治拾遺物語)①
現代の国語 本文の構成・展開を的確にとらえることができる。
言語文化 歴史的仮名遣いを理解し、本文を正確に音読することができる。
2週 現代の国語 「境目」(川上弘美)②
言語文化 「児のそら寝」(宇治拾遺物語)②
現代の国語 「境目」に関する筆者の考えをまとめることができる。
言語文化 傍訳を参考にしながら、本文の内容を正確に理解、そのおもしろさを説明することができる。
3週 現代の国語 「デジタル社会」(黒崎政男)①
言語文化 「推敲」(唐詩紀事)①
現代の国語 本文中で用いられている術語の意味内容を的確に理解することができる。
言語文化 訓点のルールにしたがって、漢文を正確に書き下すことができる。
4週 現代の国語 「デジタル社会」(黒崎政男)②
言語文化 「推敲」(唐詩紀事)②
現代の国語 本文の構成を的確にとらえ、筆者の主張を正しく読み取ることができる。
言語文化 現代語訳を正確に作ることができる。また、本文の内容を理解し、「推」「敲」のどちらがよい表現だと思うか、理由を明確にしながら、自身の考えを述べることが出来る。
5週 現代の国語 「身体、この遠きもの」(鷲田清一)①
言語文化 「羅生門」(芥川龍之介)①
現代の国語 具体・抽象の関係をとらえて、本文の展開や説明のしかたを理解することができる。
言語文化 本文を通読し、自身の感想をまとめることができる。
6週 現代の国語 「身体、この遠きもの」(鷲田清一)②
言語文化 「羅生門」(芥川龍之介)②
現代の国語 「身体」に対する筆者の考えを理解し、要点をまとめることができる。
言語文化 「老婆」の主張と、それを支える論理について、本文の叙述にしたがって理解することができる。
7週 現代の国語 「身体、この遠きもの」(鷲田清一)③
言語文化 「羅生門」(芥川龍之介)③
現代の国語 筆者の主張に対して、自分の意見を論拠を明確にしながら論じることができる。
言語文化 「下人」の考えの変化について、本文の展開を踏まえて理解することができる。
8週 前期中間試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
2ndQ
9週 現代の国語 試験返却・「失われた両腕」(清岡卓行)①
言語文化 試験返却・「ある人、弓射ることを習ふに」(徒然草)①
現代の国語 逆説的に論じられた文章を読み、筆者の主張の論拠を的確に捉えることができる。
言語文化 傍訳を参考にしながら、本文の内容を的確に理解することができる。
10週 現代の国語 「失われた両腕」(清岡卓行)②
言語文化 「ある人、弓射ることを習ふに」(徒然草)②
現代の国語 筆者の主張を、論の展開を踏まえて、的確に捉えることができる。
言語文化 本文で述べられる「懈怠の心」について、自身の生活と関わらせながら、自分の考えを述べることができる。
11週 現代の国語 「失われた両腕」(清岡卓行)③
言語文化 「論語[知]」①
現代の国語 筆者の主張に対する自分の意見を、話し合いを通じて深めるができる。
言語文化 訓点のルールにしたがって、漢文を正確に書き下すことができる。また、現代語訳を作成し、文の内容を的確に理解することができる。
12週 現代の国語 「〈私〉時代のデモクラシー」(宇野重規)①
言語文化 「論語[知]」②
現代の国語 「近代」という時代について、筆者の論を踏まえながら、その特徴を理解することができる。
言語文化 古代中国における「知」に対する考え方を理解し、それを踏まえて、自身の「知」についての考えを述べることができる。
13週 現代の国語 「〈私〉時代のデモクラシー」(宇野重規)②
言語文化 「夢十夜」①
現代の国語 「近代社会」と「伝統社会」の違いについて、それらの特徴を対比的にまとめ、理解することができる。
言語文化 ストーリーの内容を叙述に従って読み取ることができる。
14週 現代の国語 「〈私〉時代のデモクラシー」(宇野重規)③
言語文化 「夢十夜」②
現代の国語 現代社会において〈私たち〉が抱える問題点を整理し、民主主義的な議論を考えるための姿勢を理解することができる。
言語文化 物語における語の象徴的な働きについて理解し、作品を読み深めることができる。
15週 前期末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 試験返却 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消することができる。
後期
3rdQ
1週 現代の国語 ガイダンス・「魔術化する科学技術」(若林幹夫)① 現代の国語 「科学」の知の特徴について、本文におけるその定義を的確に理解することができる。
2週 現代の国語 「魔術化する科学技術」(若林幹夫)② 現代の国語 原始・古代における「魔術」の知の特徴と「近代科学」の関係を、本文の叙述に基づいて的確に理解することができる。
3週 現代の国語 「マルジャーナの知恵」(岩井克人)① 現代の国語 「情報」の特徴とその価値について、本文中における説話の引用に基づいて理解することができる。
4週 現代の国語 「マルジャーナの知恵」(岩井克人)② 現代の国語 現代資本主義社会における情報の商品化について、本文の主旨を的確に理解することができる。
5週 現代の国語 「マルジャーナの知恵」(岩井克人)③ 現代の国語 本文の論旨について、具体的な例を挙げながら、まとめることができる。
6週 現代の国語 「ポスト真実時代のジャーナリズム」(国谷裕子)① 現代の国語 現代社会におけるメディアのあり方について、本文の論旨を捉えて理解することができる。
7週 現代の国語 「ポスト真実時代のジャーナリズム」(国谷裕子)② 現代の国語 現代におけるメディアやジャーナリズムのあるべきすがたについて、筆者の主張を的確に捉え、自身の考えをまとめることができる。
8週 後期中間試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
4thQ
9週 現代の国語 試験返却・「贅沢の条件」(山田登世子)① 現代の国語 「情報」と「物語」について、対比的に説明されるそれらの事柄を整理し、本文の内容を理解することができる。
10週 現代の国語 「贅沢の条件」(山田登世子)② 現代の国語 本文で参照される論拠を捉えながら、筆者の主張を的確に理解することができる。
11週 現代の国語 「贅沢の条件」(山田登世子)③ 現代の国語 二項対立を用いて本文の内容を的確に要約することができる。
12週 現代の国語 「主体という物語」(小坂井敏晶)① 現代の国語 「主体」と「主体性」について、筆者の考えを的確に理解することができる。
13週 現代の国語 「主体という物語」(小坂井敏晶)② 現代の国語 筆者の主張の根拠となる仮説について、本文の叙述を踏まえて的確に捉えることができる。
14週 現代の国語 「主体という物語」(小坂井敏晶)③ 現代の国語 人間を「合理化する動物」だとする筆者の主張を、論の展開を踏まえて、簡潔にまとめることができる。
15週 学年末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 学年末試験返却・解説 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要旨・要点をまとめることができる。3前2,前4,前6,前9,前10,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前7,前11,前14,後5,後6
社会生活で使われる語彙(故事成語・慣用句等を含む)を増やし、思考・表現に活用できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
専門の分野に関する用語を論理的思考・表現に活用できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
文学作品(小説・随筆・詩歌・古典等)を文脈に即して鑑賞し、そこに描かれたものの見方や登場人物の心情を説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
言語的・文化的教養(語彙・知識等)に広く関心を持ち、そこで得られた知識や考え方を効果的な表現に活用できる。3前2,前4,前6,前7,前10,前12,前14,前15,前16
言語作品の読解を通して、人間や社会の多様な在り方についての考えを深め、自己を客観的に捉えたり自分の意見を述べることができる。3前4,前7,前10,前12,前14,前15,前16
常用漢字を中心に、日本語を正しく読み、表記できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
実用的な文章(手紙・メール等)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集し、それを整理、分析できる。3
整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開、表現方法を工夫し、報告・論文を作成できる。3前6,前7,前13,前14,後5,後7,後11,後14
作成した報告・論文の内容及び自分の思考や考察を資料(図解・動画等)にまとめ、的確に口頭発表できる。3前11
課題や条件に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前7,前11,前14,後5,後7,後14
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前7,前11,前14,後5,後7,後14
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前7,前11,前14,後5,後7,後14

評価割合

試験提出物小テスト合計
総合評価割合702010100
現代の国語50101070
言語文化2010030