国語Ⅱ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和08年度 (2026年度)
授業科目 国語Ⅱ
科目番号 0020 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 「文学国語」(明治書房)、「高等学校 言語文化」(第一学習社)/「カラー版 新国語便覧」(第一学習社)、「常用漢字ダブルクリア」(尚文出版)、「国語必携ライトパーフェクト演習」(尚文出版)
担当教員 松井 真希子

到達目標

1. 高等学校2年生相当の漢字力や語彙力を身につけている。
2. 小説について、登場人物の心情の変化を読み取ることができる。また、自身の経験にひきつけて感想を述べることができる。
3. 評論文について、全体の構造を把握し、筆者の意見を的確に読み取ることができる。また、筆者の意見に対して、自身の意見を根拠をもって表現することができる。
4. 日本の伝統的な言語文化について興味・関心を持ち、その価値に気づくことができる。
5. 文語のきまり、漢文訓読のきまりを身につけている。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1話し手の指示や意見を的確に聞き取り、正確にまとめることができる。 聞き手を意識しながら、自身の意見や与えられた文章を、適切な声の大きさ、明瞭な発音で、述べたり読んだりすることができる。 話し手の指示や意見を的確に聞き取ることができる。 聞き手を意識しながら、自身の意見や与えられた文章を、述べたり音読したりすることができる。 話し手の指示や意見を聞くことができない。 聞き手を意識せずに、自身の意見や与えられた文章を、声の大きさや発音に気を留めずに述べたり音読したりする。もしくは活動時に発言しない。
評価項目2書物や文献に対して、批判的に読解し、自身の意見を抱き、正確に表現することができる。書物や文献に対して、自身の意見を抱き、表現しようと工夫することができる。書物や文献に対して、自身の意見を表現することができない、もしくは文章表現として著しい誤りがある。
評価項目3初見の文章について、内容を理解しながらスムーズに音読することができる。初見の文章について、句としてのまとまりを意識しながら音読することができる。初見の文章について、単語ごとに細切れに音読する。
評価項目4言葉に関心を持ち、疑問に感じた言葉を即座に調べ、習得することができる。 高校卒業程度の語彙力(漢検準2級~2級程度)を有しており、適切に運用することができる。 言葉に関心を持ち、疑問に感じた言葉を自主的に調べることができる。 高校在学程度の語彙力(漢検準2級程度)を有しており、適切に運用することができる。 言葉に関心がなく、初見の語であっても自主的に調べることがない。 中学校卒業程度の語彙力(漢検3級程度)を有しており、高校在学程度の語彙を誤って運用することがある。
評価項目5日本の伝統的な言語文化について興味・関心を持ち、その価値に気づくことができる。日本の伝統的な言語文化について、興味・関心を持つことができる。日本の伝統的な言語文化について興味・関心を持ったり、その価値に気づくことができない。
評価項目6文語のきまり、漢文訓読のきまりを身につけている。文語のきまり、漢文訓読のきまりについて、調べることができる。文語のきまり、漢文訓読のきまりについて、全く理解できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
他者との相互理解や相互伝達を円滑なものにするために、理解力や表現力とそれらを支える思考力や感性を培う。また、言語文化への理解を深め、多様な価値観を知ることを通して、豊かな人間性を育む。
授業の進め方・方法:
高等学校第2学年に相当する国語の力を身につけるため、高等学校用の教科書・準教科書を使用し、様々な文章を読み、多様な考えに触れる。自分が感じたり、考えたりしたことを口頭や文章によって表現する機会、クラスメイトの意見や考えに触れ、検討や議論を通して自分の考えを深める機会をもつ。通年の2時間を評論文・随想文・小説、半期の2時間を古典(古文・漢文)の時間に当てる。
注意点:
関連科目
国語の運用能力は、人文や社会科学系の科目ばかりでなく、自然科学系の科目の基礎にもなる。

学習指針
授業中は発問を多くするので、積極的な発言や質問ができるよう準備しておくこと。
また、作文や創作の時間を有効に使えるように、日頃から問題意識を持って自分や自分の身の回りの世界に目を向けておくこと。毎週現代文の時間の冒頭で小テストをする。

自己学習
授業前に教科書の下読み、新出漢字の練習、語句の下調べを、プリント課題を通して必ず取り組んでおくこと。予習・復習をして理解を深める工夫をすること。
古典については、適宜配付されるプリントを通じて、重要単語の意味を調べる等の予習をすること。意味や訳のわからなかったところを授業で補い、ノートに記入するようにするとよい。

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 現代文 ガイダンス・大江健三郎「言葉によって」①
古典 ガイダンス・『論語』「仁」①
現代文 小説文の形式を知る。
古典 孔子の述べる「仁」とはどういうものか理解する。
2週 現代文 大江健三郎「言葉によって」②
古典 『論語』「仁」②
現代文 「言葉によって」できることは何か、筆者の考えをもとにまとめる。
古典 孔子は「仁」に至る方法としてどのようなことを述べているか理解する。
3週 現代文 大江健三郎「言葉によって」③
古典 『徒然草』「ある人、弓射ることを習ふに」①
現代文 「言葉」と「文学」との関係や、「文学」を読むこと・書くことについて、どのようなイメージを持っているか、意見をまとめる。
古典 第一学年で学んだ古典文法の内容が定着している。本文の大まかな内容が理解できる。
4週 現代文 中島敦「山月記」①
古典 『徒然草』「ある人、弓射ることを習ふに」②
現代文 漢文訓読調の表現に親しみながら、文章を読むことができる。
古典 「懈怠の心」について、自分自身の生活と結び付けながら理解できる。
5週 現代文 中島敦「山月記」②
古典 『竹取物語』「なよ竹のかぐや姫」①
現代文 登場人物の人柄や心境を読み取ることができる。
古典 かぐや姫の地上の人と異なっている点を本文から読み取る。
6週 現代文 中島敦「山月記」③
古典 『竹取物語』「なよ竹のかぐや姫」②
現代文 登場人物の心理を正しく読み取ることができる。
古典 かぐや姫に対する翁の心情を読み取る。
7週 現代文 中島敦「山月記」④
古典 学力判定試験
現代文 作品の細部に注目して、表現の効果について理解することができる。
古典 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
8週 現代文 前期中間試験
古典 文化活動
現代文 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
古典 書道を通して言葉や書といった文化的教養を深める。
2ndQ
9週 現代文 試験返却・藤井貞和「詩の自由を探る」①
古典 『十八史略』「先従隗始」①
現代文 試験問題を振り返り、理解が不十分な点を理解する。詩というジャンルの歴史性や特徴、また表現上の独特の効果について、具体的な作品分析を通して学ぶ。
古典 漢文訓読のルール、句法に則して本文を書き下す。
10週 現代文 藤井貞和「詩の自由を探る」②
古典 『十八史略』「先従隗始」②
現代文 文章の展開や構造を整理しながら読み、自分の意見をまとめる。
古典 言葉の意味や表現に即して、内容を的確に読み解く。
11週 現代文 高村光太郎「秋の祈」①
古典 『十八史略』「先従隗始」①
現代文 さまざまな詩作品に触れ、詩的表現が持っている力や可能性について考える。
古典 本文中の比喩の効果と論理の巧みさを理解する。
12週 現代文 高村光太郎「秋の祈」②
古典 『平家物語』「祗園精舎」①
現代文 読書の意義と効用を理解する。
古典 軍記物語という文章の種類を踏まえて、内容や展開を的確に捉える。
13週 現代文 中原中也「汚れつちまつた悲しみに……」①
古典 『平家物語』「祗園精舎」②
現代文 詩句の反復による効果と、「書く」「読む」行為の関係性について探求する。
古典 作品に表れている無常観を捉え、内容を正確に解釈する。
14週 現代文 中原中也「汚れつちまつた悲しみに……」②
古典 学力判定試験
現代文 我が国の言語文化の特質について理解を深める。
古典 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
15週 前期末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 試験返却・解説 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
後期
3rdQ
1週 現代文 岡真理「移転する記憶」① 現代文 他者の記憶を語り継ぐ困難と意義に触れ、戦争と自分との関係性を見つめ直す。
2週 現代文 岡真理「移転する記憶」② 現代文 表象不可能な〈出来事〉として考えられることを、身近なことから近年のニュース、歴史的な問題まで含めて調べる。
3週 現代文 岡真理「移転する記憶」③ 現代文 戦争をめぐる記録や文学作品を、視点や語り方に注意して多角的に読み、戦争という事象の複雑さについて理解し、自分の意見をまとめる。
4週 現代文 大岡昇平「野火」① 現代文 戦争をめぐる記録や文学作品を、視点や語り方に注意して多角的に読み、戦争という事象の複雑さについて理解する。
5週 現代文 大岡昇平「野火」② 現代文 他者の記憶を語り継ぐ困難と意義に触れ、戦争と自分との関係性を見つめ直す。
6週 現代文 大岡昇平「野火」③ 現代文 殺される女性と、逃げていく男性のそれぞれの視点から、この小説で描かれた世界を語り直す。
7週 現代文 大岡昇平「野火」④ 現代文 視点や語り方に注意して多角的に読み、戦争という事象の複雑さについて理解する。
8週 後期中間試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
4thQ
9週 現代文 試験返却・夏目漱石「こころ」① 現代文 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。夏目漱石について、概略を理解する。
10週 現代文 夏目漱石「こころ」② 現代文 「私」の心情の変化を軸に、場面を正確に把握する。
11週 現代文 夏目漱石「こころ」③ 現代文 「私」の心情と態度を関連づけて、その過程を正確に辿る。
12週 現代文 夏目漱石「こころ」④ 現代文 「K」が自殺した動機について、自分の意見をまとめる。
13週 現代文 夏目漱石「こころ」⑤ 現代文 登場人物の心情と態度を関連づけて、その過程を正確に辿る。
14週 現代文 夏目漱石「こころ」⑥ 現代文 作品の内容や解釈を踏まえ、人間関係や心情に対するものの見方、感じ方、考え方を深める。
15週 学年末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 学年末試験返却・解説 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要旨・要点をまとめることができる。3前1,前2,前3,前8,前9,前10,前15,後1,後2,後3,後8
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前1,前2,前3,前9,前10,後1,後2,後3
社会生活で使われる語彙(故事成語・慣用句等を含む)を増やし、思考・表現に活用できる。3前1,前2,前3,前8,前9,前10,前11,前15,後1,後2,後3,後8
専門の分野に関する用語を論理的思考・表現に活用できる。3
文学作品(小説・随筆・詩歌・古典等)を文脈に即して鑑賞し、そこに描かれたものの見方や登場人物の心情を説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
言語的・文化的教養(語彙・知識等)に広く関心を持ち、そこで得られた知識や考え方を効果的な表現に活用できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
言語作品の読解を通して、人間や社会の多様な在り方についての考えを深め、自己を客観的に捉えたり自分の意見を述べることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
常用漢字を中心に、日本語を正しく読み、表記できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実用的な文章(手紙・メール等)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集し、それを整理、分析できる。3
整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開、表現方法を工夫し、報告・論文を作成できる。3前3,前11,後3
作成した報告・論文の内容及び自分の思考や考察を資料(図解・動画等)にまとめ、的確に口頭発表できる。3
課題や条件に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前3,前11,後3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前3,前11,後3

評価割合

試験課題・提出物小テスト合計
総合評価割合702010100
現代文能力50101070
古典能力2010030