機械工作法Ⅰ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 機械工作法Ⅰ
科目番号 0031 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 最新機械製作 出版社養賢堂 機械製作法研究会編,授業用配布資料
担当教員 和田 任弘,寺田 耕輔

到達目標

1. 鋳造
鋳造法(工程,模型,鋳型,溶解など)の概要と重要ポイントを説明できる.
特殊鋳造法(精密鋳造法,ダイカスト法,連続鋳造など)の概要と重要ポイントを説明できる.
鋳造欠陥,検査方法,製品設計および種々の金属の鋳造等の概要と重要ポイントを説明できる.
2. 溶接
ガス溶接(原理,構成,種類など)の概要と重要ポイントを説明できる.
アーク溶接(原理,構成,種類など)の概要と重要ポイントを説明できる.
各種溶接法(原理,構成,種類など)の概要と重要ポイントを説明できる.
溶接部評価(性質,組織変化,欠陥,強度評価など)の概要と重要ポイントを説明できる.

3. 塑性加工
塑性加工の種類と概要を説明できる.
鍛造加工の種類と理論を説明できる.
プレス加工の種類と理論を説明できる.
曲げ加工,引抜き加工,押出し加工,圧延加工などの種類と理論を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
鋳造鋳造: 1.鋳造法(工程,模型,鋳型,溶解など)の概要と重要ポイントを説明できる. 2.特殊鋳造法(精密鋳造法,ダイカスト法,連続鋳造など)の概要と重要ポイントを説明できる. 3.鋳造欠陥,検査方法,製品設計および種々の金属の鋳造等の概要と重要ポイントを説明できる. 理想的な到達レベルの目安 (優)の内, いずれか2項目について 説明できる. 理想的な到達レベルの目安 (優)の内, いずれか1項目以下について 説明できる.
溶接溶接: 1.ガス溶接(原理,構成,種類など)の概要と重要ポイントを説明できる. 2.アーク溶接(原理,構成,種類など)の概要と重要ポイントを説明できる. 3.各種溶接法(原理,構成,種類など)の概要と重要ポイントを説明できる. 4.溶接部評価(性質,組織変化,欠陥,強度計算など)の概要と重要ポイントを説明できる. 理想的な到達レベルの目安 (優)の内, いずれか3項目について 説明できる. 理想的な到達レベルの目安 (優)の内, いずれか2項目以下について 説明できる.
塑性加工塑性加工: 1.塑性加工の種類と概要を説明できる. 2.鍛造加工の種類と理論を説明できる. 3.プレス加工の種類と理論を説明できる. 4.曲げ加工,引抜き加工,押出し加工,圧延加工などの種類と理論を説明できる. 理想的な到達レベルの目安 (優)の内, いずれか3項目について 説明できる. 理想的な到達レベルの目安 (優)の内, いずれか2項目以下について 説明できる.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
各種工作法の原理および基礎知識を理解し,構造物の設計・製作において合理的かつ信頼性のある加工法を選択する能力を養う.ここでは,鋳造、塑性加工,溶接および各種先端加工技術について講義を行う.加工法の原理を説明するとともに加工機械,最適な加工条件および加工中に生じる現象などについて解説する.
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心である.講義項目ごとに演習問題に取り組み,各自の理解度を確認する.また,定期試験返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消する.
注意点:
関連科目
第1, 2学年 機械工作実習Ⅰ,Ⅱとの関連も深い.

  学習指針
各自の様々な経験や身近な体験を通して説明できるまで理解することが重要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械工作法とは
鋳造とは
変形,除去,付着加工について説明することができる.
鋳造について概観し,鋳造加工の必要性を説明できる.
2週 鋳造模型

鋳造模型の種類,用途.設計/製作の概要と重要ポイントを説明できる.
3週 鋳型(1) 鋳型の構造,種類,造型などの概要と重要ポイントを説明できる.
4週 鋳型(2) 鋳造方案(鋳型各部の役割,注入方法,鋳込み温度など)の概要と重要ポイントを説明できる.
5週 特殊鋳造法

特殊鋳造法(精密鋳造法,ダイカスト法,連続鋳造など)の概要と重要ポイントを説明できる.
6週 鋳造欠陥と種々の金属の鋳造
鋳造欠陥,検査方法,製品設計および種々の金属の鋳造等の概要と重要ポイントを説明できる.
7週 前期中間試験

授業内容を理解し試験問題に対して正しく解答ができる.
8週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.
2ndQ
9週 塑性加工とは
塑性加工の種類と概要を説明できる.
10週 鍛造加工の基礎
鍛造加工の種類と概要を説明できる.
11週 鍛造加工の理論
鍛造加工におけるひずみや応力状態,変形メカニズム等の理論について説明できる.
12週 プレス加工の基礎 プレス加工の種類と概要を説明できる.
13週 プレス加工の理論 プレス加工におけるひずみや応力状態,変形メカニズム等の理論について説明できる.
14週 引抜き加工と押出し加工 引抜き/押出し加工の種類と概要について説明できる.
15週 前期期末試験 授業内容を理解し試験問題に対して正しく解答ができる.
16週 試験返却・解答
試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.
後期
3rdQ
1週 曲げ加工の基礎 曲げ加工の種類と概要を説明できる.
2週 曲げ加工の理論

曲げ加工におけるひずみや応力状態,変形メカニズム等の理論について説明できる.
3週 圧延加工の基礎 圧延加工の種類と概要を説明できる.
4週 圧延加工の理論 圧延加工におけるひずみや応力状態,変形メカニズム等の理論について説明できる.
5週 塑性加工のトライボロジー 塑性加工のトライボロジーの概要について説明できる.
6週 特殊加工法

超音波加工,放電加工,レーザー加工などの特殊加工法の種類と概要について説明できる.
7週 後期中間試験

授業内容を理解し試験問題に対して正しく解答ができる.
8週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.
4thQ
9週 ガス溶接 ガス溶接(原理,構成,種類など)の概要と重要ポイントを説明できる.
10週 アーク溶接 アーク溶接(原理,構成,種類など)の概要と重要ポイントを説明できる.
11週 各種溶接法(1) サブマージアーク溶接,イナートガスアーク溶接,炭酸ガスアーク溶接などの概要と重要ポイントを説明できる.
12週 各種溶接法(2) 抵抗溶接,スポット溶接,高周波溶接,レーザー溶接などの概要と重要ポイントを説明できる.
13週 溶接部評価(1) 溶接部の性質,組織変化,欠陥などの概要と重要ポイントを説明できる.
14週 溶接部評価(2) 溶接部の強度計算(計算条件,応力算出,評価など)の概要と重要ポイントを説明できる.
15週 学年末試験 授業内容を理解し試験問題に対して正しく解答ができる.
16週 試験返却・解答
試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。4
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。4
鋳物の欠陥について説明できる。4
溶接法を分類できる。4
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。4
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。4
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。4
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。4
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。4
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。4
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。4
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。4
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。4

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000