機械工作実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械工作実習Ⅱ
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 実習テーマごとに配布する
担当教員 平 俊男

到達目標

1. 各種工作機械および測定の実技、原理を習得し、日常生活における使用している工業製品の加工方法を各自で考えることができるようになる。
2. 習得した加工法、測定法の作業手順等を、他者に適切に伝わるような報告書としてまとめられるようになる。
3. 報告書を決められた様式で書き、期限までに提出できるようになる。
4. 自己と他者の安全に配慮できるようになる。また、習得した安全作業を日常生活に応用できるようになり、危険な作業を具体的に指摘できるようになる。
なお、到達目標3が達成できない場合は、他の目標が達成されていても本科目の習得とはしない。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種工作機械および測定の実技、原理を習得するしたうえで、日常生活における使用している工業製品の加工方法を考えることができる。各種工作機械および測定の実技、原理を習得する。各種工作機械および測定の実技、原理が習得できない。
評価項目2習得した加工法、測定法の作業手順等を、他者に適切に伝わるような報告書としてまとめられる。習得した加工法、測定法の作業手順等を、報告書としてまとめられる。習得した加工法、測定法の作業手順等を、報告書としてまとめられない。
評価項目3報告書を決められた様式で書き、期限までに提出できる。 報告書を期限までに提出できる。報告書を期限までに提出できない。
評価項目4自己と他者の安全を配慮できる。また、習得した安全作業を日常生活に応用し、危険な作業を具体的に指摘できるようになる。自己と他者の安全に配慮できる。自己と他者の安全に配慮できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (4) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
各種の実習を通じて、いろいろな工作法および測定の基本を習得する。また、労働災害につながる危険性をこの実習を通じて理解し、安全面に配慮できる能力を身につける。
授業の進め方・方法:
安全作業に関するガイダンスを行い、4グループに分かれた班単位のローテーションによって実習実技を習得する。評価のポイントは実技の上手さではなく、作業全体を振返った報告書にある。
なお、授業計画に書かれている週数は、作業進行の都合その他により前後する。
注意点:
関連科目
機械工作法Ⅰ、機械工作法Ⅱ、機械工作実習Ⅰ
  学習指針
機械工作法で学んだ加工の原理や様々な現象を実際に自分の目で確かめる。また、各種設計を行う上で必要な加工の基礎知識を習得する。
事前学習:年度当初のガイダンスで配布した指導書を読み,各テーマ個別の安全の心得を再確認しておくこと.
事後展開学習:各テーマの作業工程,結果と考察,新たな疑問点などをまとめ,レポートとして全て確実に提出すること.

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 実習の安全の心得について説明することができる。
2週 切削加工(旋盤・フライス盤・ボール盤)① 各工作機械を使った加工を安全に配慮しながら正確に行うことができる。
3週 切削加工(旋盤・フライス盤・ボール盤)②
4週 切削加工(旋盤・フライス盤・ボール盤)③
5週 切削加工(旋盤・フライス盤・ボール盤)④
6週 切削加工(旋盤・フライス盤・ボール盤)⑤
7週 切削加工(旋盤・フライス盤・ボール盤)⑥
8週 溶接① 安全に配慮しながら,アーク溶接・ガス溶接が行える。
2ndQ
9週 溶接②
10週 溶接③
11週 マシニングセンタ① プログラムコード、工具径補正、シミュレーション、プログラム切削について説明することができる。
12週 マシニングセンタ②
13週 マシニングセンタ③
14週 実習の心得安全① 前期に行った作業テーマに関して,以下の項目を確認する。
実習の目標と心構えを理解し、実践できる。
レポート作成の仕方を理解し、実践できる。
15週 塑性加工(板金・鍛造)① 安全に配慮しながら,板金加工が行える。
安全に配慮しながら,鍛造作業が行える。
16週 塑性加工(板金・鍛造)②
後期
3rdQ
1週 塑性加工(板金・鍛造)③
2週 塑性加工(板金・鍛造)④
3週 塑性加工(板金・鍛造)⑤
4週 塑性加工(板金・鍛造)⑥
5週 その他①(組立て) フレームを正確に組み立てることができる。
6週 その他②(組立て)
7週 その他③(作図) 定規・コンパスのみを使った各種作図を正確に行える。
8週 その他④(作図)
4thQ
9週 その他⑤(3次元空間把握) 3次元空間を正しく把握し,コンピュータプログラムとして記述できる。
10週 その他⑥(3次元空間把握)
11週 実習の安全心得② 災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。
12週 実習の安全心得③ 実習作業で経験したヒヤリハット事案を説明し、危険予知ができる。
13週 反省会① 実習で用いた測定器具の使い方を理解し、正確に計測できる。
14週 反省会② 実習の心得について自己点検・評価を行う。
15週 反省会③ 一年間の作業についての総合的に自己点検・評価を行う。
16週 反省会④ 一年間の作業についての全ての到達目標について自己点検・評価を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3前1,前14,後11,後12,後13,後14,後15,後16
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3前1,前14,後11,後12,後13,後14,後15,後16
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4前1,前14,後11,後12,後13,後14,後15,後16
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,後13
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。4前8,前9,前10
アーク溶接の基本作業ができる。4前8,前9,前10
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,後12
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。4前11,前12,前13
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。4前11,前12,前13

評価割合

各作業の実習報告書の完成度実習で作成するものの完成度安全面への配慮合計
総合評価割合801010100
基礎的能力405550
専門的能力405550
分野横断的能力0000