電気電子工学

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 電気電子工学
科目番号 0051 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「電気電子回路ーアナログ・ディジタル回路ー」・コロナ社・杉山進,田中克彦,小西聡 著
担当教員 廣 和樹,酒井 史敏

到達目標

1.オームの法則を説明することができる.キルヒホッフの法則により回路網の計算をすることができる.抵抗の直列接続・並列接続について理解し,合成抵抗を求めることができる.電気によって発生する熱量と電力・電力量の関係を説明することができる.
2.正弦波交流の瞬時値,実効値などについて説明することができる.正弦波交流を複素ベクトルで表すことができる.交流の基本回路について説明することができ,回路の計算をすることができる.共振回路を理解し,共振周波数を求めることができる.ブリッジ回路の平衡条件を求めることができる.
3.電気回路の計算(複素数計算,キルヒホッフ則)
4.半導体回路の理解(ダイオード,トランジスタ,バイアス回路)
5.交流増幅回路の等価回路による増幅度の計算
6.演算増幅器を用いた回路計算(反転,非反転,比較,微分,積分,差動入力など)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1オームの法則を説明することができる.抵抗の直列接続,並列接続について理解し,合成抵抗を求めることができる.キルヒホッフの法則により複雑な回路網の計算ができる.電気によって発生する熱量を求めることができ,電力と電力量との関係を説明することができる.オームの法則を説明することができる.直流回路の合成抵抗を求めることができる.キルヒホッフの法則により回路網の計算ができる.電力と電力量を求めることができる.オームの法則を説明することができない.直流回路の合成抵抗を求めることができない.
評価項目2正弦波交流の瞬時値,実効値などについて説明することができる.正弦波交流を複素ベクトルで表すことができる.交流の基本回路について説明することができ,回路の計算をすることができる.共振回路を理解し,共振周波数を求めることができる.ブリッジ回路の平衡条件を求めることができる.交流の実効値を求めることができる.交流の基本回路の計算をすることができる.共振回路の共振周波数を求めることができる.交流の実効値を求めることができない.交流の基本回路の計算をすることができない.
評価項目3半導体素子の特性を理解でき、問題が解ける。半導体素子の特性を理解できる。半導体回路の素子の特性を理解できていない。
評価項目4オペアンプ回路と演算回路を理解でき、問題が解ける。オペアンプ回路と演算回路を理解できる。オペアンプ回路と演算回路を理解できていない。
評価項目5インターフェイス回路を理解でき、特性の計算ができる。インターフェイス回路を理解できる。インターフェイス回路を理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
エレクトロニクスは,身近な電化製品から工業機器にいたるまで,さまざまな分野で利用されている.電気系以外の工学分野でも電気回路や電子回路の基礎知識が不可欠となり,さまざまな工学分野において共通に用いられる汎用的な技術となっている.本講義では電気電子工学の基礎となる直流回路,交流回路,半導体素子の基礎,アナログ電子回路を中心に基本的な知識や計算方法を学習する.
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心であるが講義ごとに演習問題や小テストに取り組み,各自の理解度を確認する.また,定期試験返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消する.
注意点:
関連科目:数学,応用物理などとの関連が深い.
学習指針:演習問題や小テストにおいて各自理解度を確認し,理解が不十分な点を解消しておくこと.授業中は積極的に質問や発言ができるように準備しておくこと.
自己学習:授業以外に予習復習をすることはもちろんである.自身で教科書を読み自己学習に取り組むこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子と電流
電圧と起電力
電子と電流の関係,電圧と起電力について説明することができる.
2週 オームの法則
キルヒホッフの法則(1)
オームの法則を説明することができる.
キルヒホッフの電流の法則・電圧の法則を利用して回路の計算をすることができる.
3週 キルヒホッフの法則(2) キルヒホッフの法則を利用して回路網の計算を行うことができる.
4週 抵抗の直列接続と並列接続 オームの法則とキルヒホッフの法則を利用し,抵抗が直列・並列接続された回路の計算をすることができる.
5週 抵抗による電圧の配分
電圧源と電流源
抵抗による電圧の配分・電圧源・電流源について説明することができる.
6週 重ね合わせの理
テブナンの定理とノートンの定理
重ね合わせの理・テブナンの定理・ノートンの定理を用いて回路の計算をすることができる.
7週 電力と電力量 電気によって発生する熱量と電力・電力量の関係を説明することができる.
8週 前期中間試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく回答することができる.
2ndQ
9週 試験返却・解説
正弦波交流
試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.
正弦波交流の表し方について説明することができる.正弦波交流の実効値を求めることができる.
10週 インダクタンスとキャパシタンス インダクタンスのみ,キャパシタンスのみの交流回路の計算を行うことができる.
11週 正弦波交流のベクトル表示 正弦波交流を複素ベクトルとして表示することができる.
12週 ベクトル記号法による回路解析(1) ベクトル記号法を用いた交流回路の計算方法を説明することができる.
13週 ベクトル記号法による回路解析(2)
共振回路
ベクトル記号法を用いて交流回路の計算をすることができる.
直列共振回路・並列共振回路について説明することができ,共振周波数を求めることができる.
14週 ブリッジ回路 ブリッジ回路の平衡条件を求めることができる.
15週 前期末試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく回答することができる.
16週 答案返却・解説 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
半導体の性質
半導体の性質について説明ができる。
2週 ダイオード ダイオードについて説明できる。
3週 バイポーラトランジスタ(1) バイポーラトランジスタについて説明できる。
4週 バイポーラトランジスタ(2) バイポーラトランジスタについて計算ができる。
5週 アナログ電子回路の基礎概念、オペアンプ回路(1) アナログ電子回路の基礎概念とオペアンプ回路を説明できる。
6週 オペアンプ回路(2) オペアンプ回路の計算ができる。
7週 中間試験 授業内容を理解し,正しく解答することができる.
8週 答案返却・解答 答案を見直し,理解できなかったところを解消する.
4thQ
9週 デジタル電子回路の基礎概念 デジタル電子回路の基礎概念について説明できる。
10週 演算、記憶、計数回路(1) 各種デジタル回路について説明できる
11週 演算、記憶、計数回路(2) 各種デジタル回路について説明できる
12週 コンピュータと機械のインターフェース インターフェイスに関して説明できる
13週 信号変換回路(1) 信号変換回路について説明できる。
14週 信号変換回路(2) 信号変換回路について説明できる。
15週 期末試験 授業内容を理解し,正しく解答することができる.
16週 答案返却・解答 答案を見直し,理解できなかったところを解消する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習問題・小テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000