機械力学演習

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械力学演習
科目番号 0074 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「機械振動学」,数理工学社,岩田佳雄,佐伯暢人,小松崎俊彦 著/「演習 機械振動学」,サイエンス社,佐藤秀紀,岡部佐規一,岩田佳雄 著
担当教員 酒井 史敏

到達目標

1. 2自由度系の振動モデルを導出することができ,系の挙動を説明することができる.
2. ラグランジュの運動方程式や影響係数法を利用して系の運動方程式を導出することができる.行列を利用して多自由度振動系の運動方程式を表現することができる.モード座標について理解し,多自由度系の振動について説明することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目12自由度系の振動モデルを導出することができ,系の挙動を説明することができる.2自由度系の振動モデルを導出することができる.2自由度系の振動モデルを導出することができない.系の挙動を説明することができない.
評価項目2ラグランジュの運動方程式や影響係数法を利用して系の運動方程式を導出することができる.行列を利用して多自由度振動系の運動方程式を表現することができる.モード座標について理解し,多自由度系の振動について説明することができる.ラグランジュの運動方程式を利用して系の運動方程式を導出することができる.行列を利用して多自由度振動系の運動方程式を表現することができる.ラグランジュの運動方程式を利用して系の運動方程式を導出することができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2b) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械の高速化や軽量化といった要求は,機械に振動を発生させる原因となり得る.振動が発生すると機械の性能は低下し,損傷を引き起こすこともある.本講義では,多自由度系で表現される機械に生じる振動に関する基礎知識を学習する.
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心である.講義項目ごとに演習問題に取り組み,各自の理解度を確認する.また,定期試験返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消する.
注意点:
関連科目
 応用数学,応用物理,制御工学,応用制御工学などとの関連が深い.
学習指針
 数学的な取り扱いが多いが,各自の様々な経験や身近な体験を通して説明できるまで理解することが重要である.
事前学習
 あらかじめ教科書で授業内容に該当する箇所を予習し,理解できるところ,理解できないところを明らかにしておくこと.
事後展開学習
 授業で配布した演習問題を解き,教科書の章末問題にも取り組むこと.

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 2自由度振動系 2自由度振動系の運動方程式を導出することができる.
2週 2自由度振動系の自由振動 2自由度系の固有振動数および固有モードを求めることができる.
3週 2自由度振動系の自由振動(演習) さまざまな2自由度系の振動モデルを導出することができ,系の挙動を説明することができる.
4週 2自由度系の強制振動(1)
不減衰系の強制振動
2自由度不減衰系の強制振動について説明することができる.
5週 2自由度系の強制振動(2)
減衰系の強制振動
動吸振器の原理
2自由度減衰系の強制振動について説明することができる.
動吸振器の基本的な原理と応用例について説明することができる.
6週 2自由度系の強制振動(演習)(1) 2自由度不減衰系の振動モデルを導出することができ,系の挙動を説明することができる.
7週 2自由度系の強制振動(演習)(2) 2自由度減衰系の振動モデルを導出することができ,系の挙動を説明することができる.
8週 後期中間試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる.
4thQ
9週 試験返却・解説
ラグランジュの運動方程式
試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.
ラグランジュの運動方程式を利用して,系の運動方程式を導出することができる.
10週 ラグランジュの運動方程式(演習) ラグランジュの運動方程式を利用して,さまざまな2自由度系の運動方程式を導出することができる.
11週 影響係数法 影響係数法を利用して,系の運動方程式を導出することができる.
12週 影響係数法(演習) 影響係数法を利用して,さまざまな系の運動方程式を導出することができる.
13週 マトリクス振動解析(1) 行列を利用して多自由度振動系の運動方程式を表現することができる.モード座標について理解し,多自由度系の自由振動応答を求めることができる.
14週 マトリクス振動解析(2) モード座標を利用した多自由度系の強制振動について説明することができる.
15週 多自由度系の振動解析(演習) さまざまな多自由度系の振動モデルを導出することができ,系の挙動を説明することができる.
16週 学年末試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4後3
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4後3
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4後7

評価割合

試験演習・レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100