機械工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校	奈良工業高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	機械工学実験Ⅰ
科目番号	0077	科目区分	専門 / 必修
授業形態	実験	単位の種別と単位数	履修単位: 3
開設学科	機械工学科	対象学年	4
開設期	通年	週時間数	3
教科書/教材	配布プリント／各種専門図書
担当教員	平 俊男,谷口 幸典,福岡 寛,須田 敦,太田 孝雄

到達目標

1) 各実験の内容を理解し，関連科目に関する原理および現象などの基礎知識の理解を深めること.　
2) 機器を正しく安全に扱い実験を行うことができること．
3) 適切な方法を用いて結果整理ができること．
4) 実験によって得られた結果から適切な考察を行うことができること．
5) 次の事項に従い，充実したレポート作成ができること．
・一定の形式に従いスタイルを統一する．
・論理的で正確な表現をする．
・見やすく理解しやすい図表を作成する．
・事実に基づいた意見（考察）を述べる．
・適切な参考文献を引用する．
6) 自分で書いた文章に責任を持ち，レポート指導時に適切な意見を述べることができること．

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	各実験の内容を理解し，関連科目に関する原理および現象などの基礎知識の説明できる。	各実験の内容を理解し，関連科目に関する原理および現象などの基礎知識の理解できる。	各実験の内容を理解し，関連科目に関する原理および現象などの基礎知識の理解できない。
評価項目2	適切な方法を用いて結果を説明できる。	適切な方法を用いて結果整理ができる。	適切な方法を用いて結果整理ができない。
評価項目3	機器を正しく安全に扱い正確な実験を行うことができる。	機器を正しく安全に扱い実験を行うことができる。	機器を正しく安全に扱い実験を行うことができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程（本科１〜５年）学習教育目標 （２）

JABEE基準 (d-2a)

JABEE基準 (d-2b)

JABEE基準 (i)

システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1

教育方法等

概要:

講義で学んでいる機械工学の基礎知識を，各テーマの実験を通じて実践することで理解を深めると同時に，各計測機器の取り扱いを習得する．さらに，実験毎に実験の意義や手法，観測された結果とその考察などをレポートとして報告することで，論理的な表現力や，理論・現象に基づいた洞察力を養う．

※実務との関係
　この科目は，講義で学んでいる機械工学の基礎知識を各実験テーマを通じて実践するものである．３週分の実験は企業で機械部品の設計・開発・研究を担当していた教員が，その経験を活かした実験テーマを設定し実験およびレポート指導を行う．

授業の進め方・方法:

実験は，4週3テーマで実施する．最後の1週はレポート指導を行い，提出されたレポートの内容を基に討論を行う．第1～3講はガイダンスを行う．第4講より班（6, 7人程度）毎に各実験を受講する．

注意点:

関連科目：
　機械工学に関連した分野
学習指針：
　各実験を受講する前に，あらかじめ与えられた予習課題のレポートを作成し，実験開始前に提出すること．実験ノートを作成し，実験のポイントなどレポート作成に必要な事項についてメモをとること．
自己学習：
　基礎事項については，これまでの教科書および参考書を用いて，十分に予習を行うこと．また，レポートを通して復習し，実験中に理解できなかった部分については，次の時間までに補うこと．
事前学習：
　各テーマで予習課題を課すので，指定日時までにTeamsなどLMSを用いて提出する．
事後展開学習：
　各テーマで課題を提示するので，指定日時までにTeamsなどLMSを用いて学習記録とともに提出する．

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	ガイダンス1	実験を行うにあたり、心構えを理解することができる。
		2週	ガイダンス2	実験内容を理解し、事前準備することができる。
		3週	ガイダンス3	レポート作成にあたり、記述内容を理解し、実践することができる。
		4週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		5週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		6週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		7週	レポート指導	実験レポートを作成し、口頭でも説明できる。
		8週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
	2ndQ
		9週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		10週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		11週	レポート指導	実験レポートを作成し、口頭でも説明できる。
		12週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		13週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		14週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		15週	レポート指導	実験レポートを作成し、口頭でも説明できる。
		16週	全体指導	年度当初、ガイダンスで理解したことを再認識する。
後期
	3rdQ
		1週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		2週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		3週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		4週	レポート指導	実験レポートを作成し、口頭でも説明できる。
		5週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		6週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		7週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		8週	レポート指導	実験レポートを作成し、口頭でも説明できる。
	4thQ
		9週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		10週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		11週	実験	与えられたテーマについて実験を行い、結果整理、考察を行うことができる。
		12週	レポート指導	実験レポートを作成し、口頭でも説明できる。
		13週	まとめ1	機械工学実験1で習得した内容を再確認する。
		14週	まとめ2	機械工学実験1で習得した内容を再確認する。
		15週	まとめ3	機械工学実験1で習得した内容を再確認する。
		16週	総括	機械工学実験1における総括を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
基礎的能力	工学基礎	工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)	工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)	物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。	3	前4,前5,前6,前8,前9,前10,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後5,後6,後7,後9,後10,後11
				実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。	3	前4,前5,前6,前8,前9,前10,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後5,後6,後7,後9,後10,後11
				実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。	3	前4,前5,前6,前8,前9,前10,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後5,後6,後7,後9,後10,後11
				実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。	3	前7,前11,前15,後4,後8,後12
				実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。	3	前7,前11,前15,後4,後8,後12
				実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。	3	前7,前11,前15,後4,後8,後12
				実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。	3	前7,前11,前15,後4,後8,後12
				実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。	3	前4,前5,前6,前8,前9,前10,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後5,後6,後7,後9,後10,後11
				個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。	3	前4,前5,前6,前8,前9,前10,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後5,後6,後7,後9,後10,後11
				共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。	3	前4,前5,前6,前8,前9,前10,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後5,後6,後7,後9,後10,後11
				レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。	3	前7,前11,前15,後4
専門的能力	分野別の専門工学	機械系分野	製図	CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。	4	前4,前5,前6
	分野別の工学実験・実習能力	機械系分野【実験・実習能力】	機械系【実験実習】	実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。	4	前1,前2,前16,後16
				災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。	4	前2,前16,後16
				レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。	4	前3
				加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。	3	前4,前5,前6,前8,前9,前10,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後5,後6,後7,後9,後10,後11
				実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。	3	前15,後4,後8,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

	実験作業への取り組み	レポートの内容	レポート指導時における討論	合計
総合評価割合	40	50	10	100
基礎的能力	20	20	5	45
専門的能力	20	30	5	55
分野横断的能力	0	0	0	0