熱工学演習

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 熱工学演習
科目番号 0091 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「伝熱工学」,出版社 コロナ社,著者 丸茂栄佑,矢尾匡永,牧野州秀
担当教員 福岡 寛

到達目標

1.基本的な伝熱現象(熱伝導,対流,熱放射)を分類することができる.分類に基づいて,問題を解くことができる.
2.熱交換器の計算ができる.相変化を伴う熱伝達および熱放射を分類することができる.分類に基づいて,問題を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱移動現象を観察した時,そこに生じている現象を熱伝導,対流および熱放射に正しく分類できる.熱移動現象を観察した時,そこに生じている現象を熱伝導,対流および熱放射に概ね正しく分類できる.熱移動現象を観察した時,そこに生じている現象を熱伝導,対流および熱放射に分類できない.
評価項目2分類した現象をどのように解くべきか正しく計画できる.分類した現象をどのように解くべきか概ね正しく計画できる.分類した現象をどのように解くべきか計画できない.
評価項目3計画に従って、計算を実行し正しい解答を得ることができる.計画に従って、計算を実行し概ね正しい解答を得ることができる.計画に従って、計算を実行し解答を得ることができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2b) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では,熱移動現象を学習する.熱移動現象や流体現象は目に見えない.目に見えないことが現象の理解を妨げている.生じている現象を客観的に観察し,的確に分類したうえで対応することが必要である.本科目では,客観的に観察し分類することを目的に,自然現象の一つである熱移動を理解する.併せて的確に対応する目的に,自然現象の支配方程式である偏微分方程式を取扱う方法を学習する.
授業の進め方・方法:
ノート講義を基本とする.適宜,提供する演習問題を自ら解くことが,この教科の理解を助ける.また,そのことを通して,知識に偏るのではなく,常識的な素養を身に付けることが本教科の学習上重要である.
注意点:
関連科目:物理,化学,エネルギ基礎力学(3年次)
学習指針:教科書および適宜提供する演習問題を通して,理解を深めるようにして欲しい.
自己学習:教科書の章末問題を継続的に解くことが重要である.
事前学習・・・あらかじめ授業内容に該当する部分の教科書を読み,理解できるところ,理解できないところを明らかにしておくこと.
事後展開学習・・・授業で課題を提示するので,指定日時までにTeamsなどLMSを用いて学習記録とともに提出する.(章末問題を解いておく.など)

学修単位の履修上の注意

上記の事前学習・事後展開学習を自学自習として取り組むこと.提出された課題・学習記録を,自学自習部分(30点満点)として評価する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 熱の移動形態・熱伝導1 熱の移動形態を分類することができる.
定常1次元熱伝導問題の式を導くことができる.
2週 熱伝導2 演習を通して,定常1次元熱伝導問題を解くことができる.
3週 熱伝導3 熱伝導率が理解できる.熱伝導方程式を導くことができる.
4週 熱伝導4 定常2次元熱伝導問題を,数値解析手法で解くことができる.
非定常1次元熱伝導問題を,数値解析手法で解くことができる.
5週 対流1 熱伝達率が理解できる.対流熱伝達が分類できる.
強制対流熱伝達(境界層流れ)問題を解くことができる.
6週 対流2 演習を通して,強制対流熱伝達(境界層流れ)問題を解くことができる.
7週 前期中間試験 熱伝導・対流について問題を解くことができる.
8週 試験返却・解答 試験を見直し,理解が不十分な点を解消する.
2ndQ
9週 対流3 自然対流熱伝達問題を解くことができる.
10週 対流4 演習を通して,強制・自然対流熱伝達問題を正確に解くことができる.
11週 熱交換器1 熱通過率が理解できる.
対数平均温度差が理解できる.
12週 熱交換器2 演習を通して,簡単な熱交換器の計算ができる.
演習を通して,標準的な熱交換器の計算ができる.
13週 熱放射・相変化を伴う熱伝達 気体の熱放射現象が説明できる.
沸騰熱伝達(プール沸騰・流動沸騰),凝縮熱伝達が説明できる.
14週 総合演習 演習を通して,熱放射の問題を解くことができる.
演習を通して,自然対流,内部流れの問題を解くことができる.
15週 前期末試験 対流・熱交換器・熱放射・相変化を伴う熱伝達について問題を解くことができる.
16週 試験返却・解答 試験を見直し,理解が不十分な点を解消する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習課題継続的学習態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合701515000100
基礎的能力0000000
専門的能力701515000100
分野横断的能力0000000