電気・電子工学入門

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気・電子工学入門
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 〔教科書〕プリントを配布して講義を行う。〔補助教材・参考書〕福田 務:『電気の基本としくみがよくわかる本』、ナツメ社 (2011)
担当教員 池田 陽紀,關 成之

到達目標

1. 受講生個々にとって、特に興味と関心の持てる電気・電子工学の分野やテーマが見つかる。
2. レポートなどの提出物を期限までに出す習慣が身につく。また限られた時間内でも、その内容がより良いものになるように努力できる。
3. ブレットボード上で簡単な電気・電子回路を作り、テスターを用いた計測が行える。また関数電卓を用いた理論計算ができる。
4. コンピュータを使った情報収集およびプレゼンテーションの基礎が身につき、文章、スライド、ポスターが作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1興味と関心の持てる電気・電子工学の分野やテーマが見つかる。電気・電子工学の分野に興味と関心の持てる。電気・電子工学の分野に興味と関心の持てない。
評価項目2レポートなどの提出物を期限までに出す習慣が身につき、その内容がより良いものになるように努力できる。レポートなどの提出物を期限までに出す習慣が身につく。レポートなどの提出物を期限までに出す習慣が身につかない。
評価項目3ブレットボード上で簡単な電気・電子回路を作り、テスターを用いた計測が行える。また関数電卓を用いた理論計算ができる。ブレットボード上で簡単な電気・電子回路を作り、テスターを用いた計測が行える。ブレットボード上で簡単な電気・電子回路を作り、テスターを用いた計測が行えない。
評価項目4コンピュータを使った情報収集およびプレゼンテーションの基礎が身につき、文章、スライド、ポスターが作成できる。プレゼンテーションの基礎が身につき、文章、スライド、ポスターが作成できる。プレゼンテーションの基礎が身につき、文章、スライド、ポスターが作成できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
新入生に対して開講されるこの科目は、(1) 電気・電子工学への興味と関心を持つ (2) 自主的、継続的に学習する意欲を身につける (3) 情報検索および発表能力を身につけることを目的に講義と共に演習と実習を行う。この科目の終了時には、受講生が電気工学科で5年間どんなことを学びたいのかという目標を持つことができることを総合的な目的とする。
授業の進め方・方法:
実験 + 調べ学習 + 発表 + レポートがセットとなった講義形態で、電気・電子工学分野の技術(例えば、電気・電子回路、発電・エネルギー、非接触電力伝送、コンピュータ、燃料電池など) について実験し、調べ、考察を行う。これによって、自身が今後5年間で学習する内容が実際の社会でどのように使われているかを知り、電気・電子工学への興味と関心を深める。
注意点:
〇関連科目
本科目は電気工学科の総ての科目が関係する。
〇学習指針
積極的に学ぶ姿勢が評価される。またグループでの作業を含むので協力して実験や調べ学習を行うこと。
〇自己学習
到達目標を達成するために、関連する図書も参考にして自学自習を進めること。

事前学習:次回講義内容についてアナウンスするので、可能な範囲で調べておく。
事後発展学習:講義内容についてまとめる課題を課すので、次回講義までに取り組む。

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気工学入門 (1) 2週目からの遠隔授業に対応できるよう、各種アプリの使用方法を確認する。OneNoteを使用して自己紹介がかける。
2週 電気工学入門 (2) 講義の目標や進め方を理解し、電気エネルギーの未来と環境問題について、今現在の自分の考えを纏めることができる。
3週 電気工学入門 (3) 燃料電池の仕組み、水素エネルギー、そして、資源の少ない日本のエネルギー供給のバランスについて説明できる。
4週 電気工学入門 (4) 静電気が発生する理由、静電誘導、電界について説明できる。
5週 電気工学入門 (5) 抵抗カラーコードの読み方を理解するのと同時に、テスターの使い方を習得する。
6週 電気工学入門 (6) オンラインシミュレータの使用方法を理解し、任意の回路を作ることができる。
7週 電気工学入門 (7) オンラインシミュレータを利用して、直流回路の特徴を確認する。
8週 電気工学入門 (8) オンラインシミュレータを利用して、直流回路の特徴を確認する。
2ndQ
9週 電気工学入門 (9) カラーコードの確認と、はんだ付けを伴う治具の作成を行う。(ここから対面授業を想定)
10週 電気工学入門 (10) ブレットボード上に抵抗回路を組み直流回路の電流・電圧を測定する。またそれを報告する方法を学ぶ。
11週 電気工学入門 (11) 静電気・放電の実験装置を見学し、放電について学ぶ。
12週 電気工学入門 (12) タイマICを使いブレットボード上で『模擬ホタル』を制作し、LEDの点灯時間を制御できる。
13週 電気工学入門 (13) タイマICを使いブレットボード上で『模擬ホタル』を制作し、LEDの点灯時間を制御できる。
14週 電気工学入門 (14) 調べ学習のテーマを班で協力して決定し、取材内容についても纏めることができる。
15週 電気工学入門 (15) 電気工学科の研究室を訪問し、専攻科生や5年生の取り組みを取材することで、将来の研究活動を想像することができる。
16週 電気工学入門 (16) 班で協力して、調べ学習のテーマを発表することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。1
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。1
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。1
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。1
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。1

評価割合

レポート・発表の完成度学習記録の完成度合計
総合評価割合3070100
基礎的能力3070100