科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 歴史
科目番号 0021 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『明解 歴史総合』帝国書院・『明解歴史総合図説 シンフォニア』帝国書院/配布プリント
担当教員 上島 智史

到達目標

1.現代世界の諸課題について歴史的背景を踏まえて理解し、持続可能な世界の構築に向けての方向性を考察することができる。
2.人々の痕跡が世界遺産等として残されていることを理解し、自国理解と国際協調の重要性を理解することができる。
3.当時の人々がどのように考え、行動してきたのかを史料や統計等から読み取り、現代とは異なる視点から見ることができる。
4.異なる地域世界の接触と交流によって地域社会が形成したことを理解し、多面的な視点から諸地域を見ることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1現代世界の諸課題について、歴史的背景を踏まえて理解し、持続可能な世界の構築に向けての方向性を考察することができる。現代世界の諸課題について、歴史的背景を踏まえて理解することができる。現代世界の諸課題について、歴史的背景を踏まえて理解することができない。
評価項目2人々の痕跡が世界遺産等として残されていることを理解し、自国理解と国際協調の重要性を理解することができる。人々の痕跡が世界遺産等として残されていることを理解できる。人々の痕跡が世界遺産等として残されていることが理解できない。
評価項目3当時の人々がどのように考え、行動してきたのかを史料や統計等から読み取り、現代とは異なる視点から見ることができる。当時の人々がどのように考え、行動してきたのかを史料や統計等から読み取ることができる。当時の人々がどのように考え、行動してきたのかを史料や統計等から読み取ることができない。
評価項目4異なる地域世界の接触と交流によって地域社会が形成したことを理解し、多面的な視点から諸地域を見ることができる。異なる地域世界の接触と交流によって地域社会が形成したことを理解できる。異なる地域世界の接触と交流によって地域社会が形成したことが理解できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
グローバル化が浸透する現代世界において、地域固有の文化・社会への理解が求められている。文化・社会は、その地域で生きた人間の営みの積み重ねであり、私たちの日常生活の一部として今も生きて続けている。本講義では、日本を含めた世界の歴史を学ぶことを通して、現代社会の成り立ちを理解し、未来を展望することを目的とする。
授業の進め方・方法:
歴史の学習において重要なことは、なぜその出来事が起きたのかを歴史的背景を踏まえて考察することである。そのため、各地域の政治、文化、社会、宗教を踏まえるだけでなく、その周辺地域の影響も意識しなければならない。本講義では、現代世界に強い影響を与えている西欧諸国の歴史を中心に概観しつつ、地域性が形成されていく過程を探っていく。
注意点:
関連科目:地理・公共・政治経済・地域学・人間環境学
学習指針:海外について学習していくため、地理で使用した地図帳を参照し、その位置を把握することが重要である。
事前学習:あらかじめ講義内容に該当する部分の教科書を読み、内容を理解すること。
事後学習:講義で課題プリントを配布するので自分で解き、次の授業時に提出する。

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 歴史を学ぶ意義を理解できる。
2週 アジアのなかの江戸幕府 江戸時代の外交・社会・文化について理解できる。
3週 ヨーロッパの日本接近とアヘン戦争 諸外国の接近と幕府の対応について理解できる。
4週 新体制の模索と江戸幕府の滅亡 幕末の動乱と江戸幕府の滅亡について理解できる。
5週 近代国家を目指す日本 明治新政府の樹立と近代国家へのあゆみについて理解できる。
6週 列強の中国進出と日露戦争 殖産興業と対外戦争に至る背景を理解できる。
7週 現代世界と歴史文化① 世界遺産が抱える問題点 世界遺産の分布を理解し、世界遺産が抱える問題点について説明できる。
8週 イギリスの革命とアメリカの独立 イギリス革命の意義について説明できる。
2ndQ
9週 産業革命で変わる社会 産業革命と社会問題の発生について説明できる。
10週 フランス革命 フランス革命とその後の影響について説明できる。
11週 フランス革命の影響と国民意識の芽生え ナポレオンの登場とウィーン体制について理解できる。
12週 1848年 ~近代ヨーロッパの転換点 フランスの第二帝政と第三共和政について理解できる。
13週 アメリカの拡大と第二次産業革命 アメリカ合衆国の発展と世界進出について理解できる。
14週 ドイツの挑戦とバルカン半島の緊張 ドイツ帝国の成立とビスマルク外交の影響を理解できる。
15週 前期末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答できる。
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消できる。
後期
3rdQ
1週 総力戦となった第一次世界大戦 第一次世界大戦の勃発とその背景を理解できる。
2週 ロシア革命と大戦の終結 ロシア革命とアメリカ参戦の要因を理解できる。
3週 ヴェルサイユ体制の成立 ヴェルサイユ体制下の各国の動向について理解できる。
4週 アジアにおける民族自決 戦間期における民族自決の背景について理解できる。
5週 日本における大衆社会の形成 大正デモクラシーと普通選挙の実施について理解できる。
6週 政党政治の断絶と満州事変 日本の中国進出とその背景について理解できる。
7週 現代世界と歴史文化② 美術・芸術の変遷 現在に残る絵画・彫刻などを調べ、美術・芸術史の中での位置づけを考察できる。
8週 戦局の悪化と被害の拡大 太平洋戦争の勃発と被害の拡大について理解できる。
4thQ
9週 第二次世界大戦の終結とその惨禍 第二次世界大戦の終結と敗戦直後の日本の状態について理解できる。
10週 日本の改革と独立の回復 日本の講和と安保条約について理解できる。
11週 ヨーロッパの復興と政治参加 ヴァイマール憲法の成立と女性の参政権運動について理解できる。
12週 世界恐慌が与えた影響 世界恐慌に対する先進国の諸政策を理解できる。
13週 第二次世界大戦の展開 第二次世界大戦の勃発と各国の動向を理解できる。
14週 戦後の新たな国際秩序 戦後世界秩序の形成について理解できる。
15週 学年末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答できる。
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前1,前2,前7,後7
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3後10,後14
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,後4,後5,後6,後8,後9,後10
工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3前1,前2,前7,後7
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3前1,前2,前7,後7
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3前1,前2,前7,後7
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3前1,前7,後7

評価割合

試験(前期末・学年末)授業への取り組み(ワークシートの完成度・レポート課題)合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100