到達目標
内容理解ができているかどうかを確かめる目安として、教科書の「例題」と「練習」および問題集の A 問題が解け、解答が書ける実力をつけることを最低目標としてください。各定期試験時での到達目標の内容は次の通りです。
前期中間試験: ベクトルの演算ができ、平面上の点、直線、円をベクトルで表現し考察できる。
前期末試験: 空間内の点、直線、平面、球面、をベクトルで表現し考察できる。
後期中間試験: 行列の演算ができ、掃き出し法を用いて連立一次方程式を解くことができる。
学年末試験: 行列式の計算ができ、それを用いて連立一次方程式を解くことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | ベクトルの演算ができ、平面上の点、直線、円をベクトルで表現して具体的な問題が解ける。 | ベクトルの演算ができ、平面上の点、直線、円をベクトルで表現し考察できる。 | ベクトルの演算ができ、平面上の点、直線、円をベクトルで表現し考察できない。 |
評価項目2 | 空間内の点、直線、平面、球面、をベクトルで表現し具体的な問題が解ける。 | 空間内の点、直線、平面、球面、をベクトルで表現し考察できる。 | 空間内の点、直線、平面、球面、をベクトルで表現し考察できない。 |
評価項目3 | 行列の演算ができ、連立一次方程式の発展的な問題を解くことができる。 | 行列の演算ができ、掃き出し法を用いて連立一次方程式を解くことができる。 | 行列の演算ができ、掃き出し法を用いて連立一次方程式を解くことができない。 |
評価項目4 | 行列式の計算ができ、それを用いて連立一次方程式の発展的な問題を解くことができる。 | 行列式の計算ができ、それを用いて連立一次方程式を解くことができる。 | 行列式の計算ができ、それを用いて連立一次方程式を解くことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2)
説明
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教育方法等
概要:
前期においては、大きさと向きをもつ量である「ベクトル」について学び、これを用いて平面上の点、直線、円を表現し考察します。更に空間内の点、直線、平面、球面などを表現し考察します。後期においては数字を長方形状に並べた「行列」について学び、それを用いて連立一次方程式の解き方、解の種類などについて考察します。
授業の進め方・方法:
教室での座学が中心です。新しい内容について説明したあと、演習問題に取り組み、各自の理解度を確認します。また、定期試験返却時にはその解説を行い、試験範囲の総復習をします。
注意点:
関連科目
基礎数学α、基礎数学β、数学特論α
学習指針
線形代数での学習内容は物理や専門科目においてもよく使われる基礎的で重要な内容です。よく理解して、容易に計算が出来るようにしておくことが大事です。そのためには授業をよくきき、そのノートを参考にしながら、演習問題に何度も取り組んで、知識を定着させなければなりません。更に発展的な内容については、3年次の「数学特論α」で学習します。
事前学習
教科書の学習する単元の前後を見ておいてください。
事後発展学習
講義で演習プリントを配布するので解答を書き次の授業時に提出してください。
学修単位の履修上の注意
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ベクトルの意味と演算 |
「大きさ」と「向き」をもつ量としてのベクトルが理解でき、その和、差、実数倍の演算を行うことができる。
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2週 |
平面ベクトルの成分 |
ベクトルの成分表示を用いて、ベクトルの和、差、実数倍、大きさの計算を行うことができる。
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3週 |
平面ベクトルの内積 |
ベクトルの内積の計算を行うことができる。
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4週 |
平面ベクトルの内積の性質 |
ベクトルの内積の計算法則を用いてベクトルの計算を行うことができる。
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5週 |
平面上の位置ベクトル |
平面上の点をベクトルで表し、線分の内分点、外分点等を求めることができる。
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6週 |
直線、円のベクトル方程式 |
平面上の直線、円をベクトルで表現することができる。
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7週 |
前期中間試験 |
授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
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8週 |
試験返却・解答 |
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
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2ndQ |
9週 |
空間座標と空間ベクトル |
空間内の点をベクトル表示し 線分の内分点、外分点等を求めることができる。
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10週 |
空間ベクトルの成分 |
空間ベクトルの成分表示を用いて、ベクトルの和、差、実数倍、大きさの計算を行うことができる。
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11週 |
空間ベクトルの内積 |
空間ベクトルの内積の計算を行うことができる。
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12週 |
空間内の位置ベクトル |
空間内の点をベクトルで表し、線分点の内分点、外分点等を求めることができる。
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13週 |
直線のベクトル方程式 |
空間内の直線をベクトルを用いて表現することができる。
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14週 |
平面・球面のベクトル方程式 |
空間内の平面、球面をベクトルを用いて表現することができる。
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15週 |
前期末試験 |
授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
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16週 |
試験返却・解答 |
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
行列とその演算 |
行列の和、差、実数倍、積、の計算を行うことができる。
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2週 |
行列の乗法の性質 |
行列の乗法の性質を用いて行列の計算を行うことができる。
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3週 |
逆行列とその性質 |
行列について逆行列の有無の判定を行い、逆行列を求めることができる。
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4週 |
いろいろな行列 |
転置行列を求めることができる。また、対称行列、交代行列、直交行列であることの判定を行うことができる。
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5週 |
掃き出し法 |
掃き出し法を用いて、連立一次方程式を解くことがる。
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6週 |
行列の階数、逆行列 |
連立一次方程式の解の有無の判定を行うことができる。また、掃き出し法を用いて逆行列を求めることができる。
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7週 |
後期中間試験 |
授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
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8週 |
試験返却・解答 |
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
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4thQ |
9週 |
行列式の定義 |
正方行列についてその行列式を求めることができる。
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10週 |
行列式の性質 |
行列式の性質を用いて行列式の計算行うことができる。
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11週 |
文字を含む行列式 |
行列式の性質を用いて数式の因数分解の計算を行うことができる。
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12週 |
行列式の展開 |
n次の行列式を(n-1)次の行列式を用いて表すことができる。
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13週 |
行列式と逆行列 |
行列式を用いて逆行列を求めることができる。
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14週 |
行列式と連立一次方程式 |
クラメルの公式を用いて連立一次方程式を解くことができる。
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15週 |
学年末試験 |
授業内容を理解し、試験問題に正しく解答することができる。
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16週 |
試験返却・解答 |
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 内分点の座標を求めることができる。 | 3 | 前5 |
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。 | 3 | 前6 |
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | 前1,前9 |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | 前2,前10 |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | 前3,前11 |
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 3 | 前4,前13 |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | 前14 |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 3 | 後1 |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | 後3 |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | 後9,後10,後12 |
評価割合
| 試験 | 小テスト・宿題・課題レポート | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 30 | 100 |