到達目標
前期中間試験 :静電場の理解に必要な数学の確認,数学を用いた静電場の表現と計算
前期 末 試験 :キャパシタ,定常・準定常電流
後期中間試験 :静磁場(磁石と電流、アンペールの法則,ビオ・サバールの法則,電磁力)
学年 末 試験 :電磁誘導,インダクタ,トランス,磁気エネルギー 以上の修得
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
定期試験成績(70%) | 80%以上の理解 | 65%以上の理解 | 60%未満の理解 |
評価項目2
課題評価(30%) | 80%以上の積極性 | 65%以上の積極性 | 60%未満の積極性 |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2)
説明
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教育方法等
概要:
新しいものを産み出すには,この世界のしくみ(物理学)を知って応用する必要がある。「電磁気学」は,「電子工学」とならび “電気のなぜ” に迫っていく科目で,電気工学の中心に立つ柱。ここがわかると,光,電磁波,物質の特性や回路現象など,現在と未来の広い世界が見えてくる。この先,電気関係で困ったとき,各専門書を開いて読んでいくための基礎力を身につけてほしい。
授業の進め方・方法:
この科目でつまずかないポイントは,基本用語の理解(絵を描きながら定義を他者に説明できるように)と各用語間に成り立つ関係式の数学的表現(ベクトルと微積分を使って)にある。これらをふまえ,まず,何のために学ぶのか再確認するところからスタートする。その後,3次元ベクトル解析,微積分の意味や使い方を確認しながら,電場と磁場の性質を学んでいく。また非正弦波で動く実際の電気製品(4年次からの回路系科目で学ぶ)とリンクさせるため,回路的観点も入れてキャパシタ,インダクタおよびトランスを確認する。時間に制約があるので,難しい積分を使った問題等,演習色が強い項目は演習科目に回す。
注意点:
関連科目
電磁気学は電気と物理の大黒柱。したがって,全ての科目に連結する。
学習指針
受け身の勉強で太刀打ちできない!また積み上げ科目なので,1回1回の授業に集中し,“その場で考える勉強法(実は負担が少ない勉強法)”にチェンジしてほしい。科目の特性上,板書中心に行わず(口頭で“重要”と念押しする所は特に大事。耳を使って!),みんなの疑問点に焦点を当てて進めていきたい。質問攻撃を望む。また,2年の数学に欠けがあると八方ふさがりになるので,足りない部分に気づいたら早めに解消すること。図書館等も使って他の参考書も活用し,とにかく疑問を後に残さないように。特に次の勉強方法が通用しなくなると考えてよい。どうすれば良いかも授業を通して伝えていきたい。
1) 演習を数こなして身につけ,そのパターンを当てはめていく考え方
2) 授業中板書の写しに専念し,後で読み返しながら問題演習する方法
3) 定期テスト前に問題演習を繰り返し,パターンを身に着ける方法
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
何のために学ぶのか?
電磁気などなくてもモノは作れるのではないか?そもそも電磁気とは何を学ぶのか? などを解説。
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左記の項目を修得
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2週 |
電磁気学Ⅰの復習Ⅰ
ベクトル基礎~ガウスの法則まで確認。電気力線に加え電束も導入。基本用語とそのイメージの定着が目的。状況により「数学理解度確認テスト」を行うこともある。 |
左記の項目を修得
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3週 |
電磁気学Ⅰの復習Ⅱ
ベクトル基礎~ガウスの法則まで確認。電気力線に加え電束も導入。基本用語とそのイメージの定着が目的。状況により「数学理解度確認テスト」を行うこともある。 |
左記の項目を修得
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4週 |
刻々と変化する量の扱いⅠ
これまで出てきた式を微分表示に。電場の勾配(1次元→3次元→∇)。積分(線積分、面積分、体積積分)と内積の使い方を修得。
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左記の項目を修得
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5週 |
刻々と変化する量の扱いⅡ
これまで出てきた式を微分表示に。電場の勾配(1次元→3次元→∇)。積分(線積分、面積分、体積積分)と内積の使い方を修得。 |
左記の項目を修得
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6週 |
ガウスの法則の微分形
電束の発散を通して,ガウスの法則(微分形)を理解。 |
左記の項目を修得
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7週 |
ポアソン方程式
ポアソン方程式とこれまでの確認演習を行う。 |
左記の項目を修得
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8週 |
ガウスの定理と法則
まず定期テストの結果をもとに勘違い点,ミスしやすい点を確認。次にガウスの定理と法則について解説。
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左記の項目を修得
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2ndQ |
9週 |
平行平板キャパシタⅠ
これまでの復習にQ, E, Vとキャパシタ形状の関係を確認。
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左記の項目を修得
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10週 |
平行平板キャパシタⅡ
静電誘導と誘電分極(誘電率,分極ベクトル)を理解。 |
左記の項目を修得
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11週 |
平行平板キャパシタⅢ
境界条件について解説。+問題演習。 |
左記の項目を修得
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12週 |
平行平板キャパシタⅣ
静電エネルギーと電界エネルギー密度を確認。その後,平行平板以外への拡張を行う。 |
左記の項目を修得
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13週 |
定常電流Ⅰ
表皮効果等(詳細は後)例に挙げ,電流密度j=ρvと分布について学ぶ。またオームの法則についても学ぶ。 |
左記の項目を修得
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14週 |
定常電流Ⅱ
電荷保存の法則(キルヒホッフ第1法則),保存場と非保存場(周回積分とキルヒホッフ第2法則)について解説。 |
左記の項目を修得
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15週 |
問題演習
問題演習を通して復習。 |
左記の項目を修得
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
電場と磁場の類似
定期テストの確認後,これから何を学んでいくのか解説。電場と磁場の類似(E-H対応)から基本用語と単位等確認。 |
左記の項目を修得
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2週 |
磁場とは?
磁石を例に磁場と電流の関係,磁場が閉じていること,磁荷による考え方を学ぶ。磁性体,ヒステリシスにも触れる。 |
左記の項目を修得
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3週 |
アンペールの法則Ⅰ
アンペールの周回積分の法則と問題演習。 |
左記の項目を修得
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4週 |
アンペールの法則Ⅱ
アンペールの周回積分の法則と問題演習。 |
左記の項目を修得
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5週 |
ビオ・サバールの法則Ⅰ
ビオ・サバールの法則(スカラー量で)と問題演習。 |
左記の項目を修得
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6週 |
電磁力と外積
電磁力とフレミング左手法則について解説。sinθがなぜいるかにも触れながら,ベクトルの外積を学ぶ。 |
左記の項目を修得
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7週 |
導線同士に働く力
電磁力の問題演習とこれまでの復習。 |
左記の項目を修得
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8週 |
ビオ・サバールの法則Ⅱ
まず定期テストの結果をもとに勘違い点,ミスしやすい点を確認。ビオ・サバールの法則をベクトルで表す。 |
左記の項目を修得
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4thQ |
9週 |
ローレンツ力と電磁誘導Ⅰ
フレミングの左手法則(電磁力)からローレンツ力を考える。また定常電流時の電場・磁場による力の釣り合い,レンツの法則を学ぶ。 |
左記の項目を修得
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10週 |
ローレンツ力と電磁誘導Ⅱ
フレミングの左手法則(電磁力)からローレンツ力を考える。また定常電流時の電場・磁場による力の釣り合い,レンツの法則を学ぶ。 |
左記の項目を修得
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11週 |
ファラデー・ノイマンの法則
ファラデー・ノイマンの法則を学ぶ(相対論的考え方も)。 |
左記の項目を修得
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12週 |
インダクタとトランスⅠ
鎖交磁束、自己・相互インダクタンスを扱う。 |
左記の項目を修得
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13週 |
インダクタとトランスⅡ
鎖交磁束、自己・相互インダクタンスを扱う。 |
左記の項目を修得
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14週 |
インダクタとトランスⅢ
鎖交磁束、自己・相互インダクタンスを扱う。 |
左記の項目を修得
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15週 |
磁気エネルギー
磁気エネルギーと磁気エネルギー密度を確認。最後にマクスウェル方程式に繋げる。 |
左記の項目を修得
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | その他(課題,授業への取り組み(授業中,特に積極的でない場合に減点)) | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 30 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |