電気・電子工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気・電子工学実験Ⅰ
科目番号 0033 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電気工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 テーマごとにプリントを配布する。補助教材は適宜準備。テーマごとに各自で文献を調査すること。
担当教員 髙橋 明,藤田 直幸,石飛 学,池田 陽紀

到達目標

1.レポートにおける図や表の書き方,まとめ方を修得
2.グループによるチームプレーができること
3.ブレッドボードや各種計器の使い方を修得
4.実験内容の理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1レポートにおける図や表の書き方を理解し,適切に実践することができる。レポートにおける図や表の書き方を理解することができる。レポートにおける図や表の書き方を理解することができない。
評価項目2 円滑なコミュニケーションを主体的に図り,グループによるチームプレーができる。グループによるチームプレーができる。グループによるチームプレーができない。
評価項目3ブレッドボードや各種計器の使い方を理解し,適切に活用することができる。ブレッドボードや各種計器の使い方を理解することができる。ブレッドボードや各種計器の使い方を理解できない。
評価項目4実験内容を理解し,主体的に取り組むことができる。実験内容を理解することができる。実験内容を理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
直流・交流回路を中心とした実験を通して,ブレッドボードや基本計器の使い方,レポートの作成方法を修得する。また,マイコンや回路シミュレータも使えるようにする。最後に,ディジタルICとLEDを使った簡単な回路を基盤上に作製し,回路図の読み方や実装の基礎を学ぶ。
行う。を学び,個人テストによるチェックを行う。また,ディジタルICおよびLEDを使った簡単な回路を基盤上に作製し,回路図の読み方や実装の基礎を学ぶ。
授業の進め方・方法:
まずミニ実験を通して,レポートの書き方を確認する。次に,4つの実験を通して基本計器の使い方,誤差の扱い方とレポートの書き方を学ぶ。その後,ステップアップした4つの実験を通して,実験の進め方,考察の仕方を練習し,レポートの書き方を定着させる。最後に,基本的な論理回路の作製を通して,回路図の読み方や実装の基礎を修得する。途中で2回,ブレッドボードや基本計器の使い方を一人ずつ確認する技能試験を行う。
注意点:
関連科目
主として、基礎電気回路,電気回路Ⅰ,電磁気学Ⅰや各演習で習う内容について実験を行うので,実際の現象を通して再確認してほしい。また,今後の実験等に繋がる各種計器の使い方,ハンダゴテの使い方,電気技術者として必要なレポートの書き方や結果の整理の仕方を修得する。
学習指針
理論で習うより先に実験するテーマがいくつかある。必ず,実験前に指導書を良く読み,不明な点や分からない装置等がある場合は,各自調べ,教員に聞いておくこと。また,チームで実験を行うのでチームワークを発揮して実験を行うこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 全体ガイダンス
+測定器調べ

まず,担当教職員紹介,実験マナー・安全指導,必要物品,レポートの提出方法,成績の付け方と今後の進め方についてガイダンスを行う。
次に,各班ごとに「測定器調査シート」を使って「測定器調べ」を行う。

左記の内容の修得
2週 基礎実験Ⅰ
2週間1テーマの実験✕3テーマ
基礎実験を通して,基本的な測定器の使い方とレポートの書き方を学ぶ。レポートは手書きで,穴埋め型式のテンプレートを用いる。
テーマ1(1周目)
左記の内容の修得
3週 テーマ1
「電流・電圧計」
可動コイル型電流・電圧計の仕組みを学び,使い方を修得する。
テーマ1(2周目)
左記の内容の修得
4週 テーマ2
「PSIM演習+キルヒホッフの法則」
直流安定化電源と抵抗で構成される回路を設計し,ブレッドボード上に製作する。回路シミュレータPSIMの使い方(基本編)も修得する。
テーマ2(1周目)
左記の内容の修得
5週 テーマ3
「製品解体+抵抗特性」
ACアダプタを解体し,回路図に起こす。また,抵抗の特性を測定し,その性質を調べる。
テーマ2(2周目)
左記の内容の修得
6週 テーマ3(1周目) 左記の内容の修得
7週 テーマ3(2周目) 左記の内容の修得
8週 レポート指導
レポート作成の基礎を完成させる。
左記の内容の修得
2ndQ
9週 実験テスト対策日
これまでの実験で扱った測定器の使い方や回路作製等について復習する。
左記の内容の修得
10週 実験テスト日
+Word, Excel演習
一人一人実験に関する実技テストを行う。
左記の内容の修得
11週 再実験テスト日 左記の内容の修得
12週 ロジック回路の実験Ⅰ(1日目)
ロジック回路のアナログ特性と使い方を学ぶ。
左記の内容の修得
13週 ロジック回路の実験Ⅰ(2日目)
ロジック回路のアナログ特性と使い方を学ぶ。オシロスコープの入門的使い方にも触れる。
左記の内容の修得
14週 ロジック回路の実験Ⅰ(3日目)
ロジック回路のアナログ特性と使い方を学ぶ。
左記の内容の修得
15週 後期実験のガイダンス 左記の内容の修得
16週
後期
3rdQ
1週 基礎実験Ⅱ
3週間1テーマの実験✕4テーマ
テーマ1(1周目)
左記の内容の修得
2週 テーマ1
「LC素子の実験」
LC素子の性質を調べる。この実験を通して,オシロスコープの使い方を学ぶ。
テーマ1(2周目)
左記の内容の修得
3週 テーマ2
「キャパシタの充放電実験」
キャパシタの性質を通して,区分求積法を学ぶ。
テーマ1(3周目)
左記の内容の修得
4週 テーマ3
「マイコンの実験」
マイコンを使えるようにする。
テーマ2(1周目)
左記の内容の修得
5週 テーマ4
「電気振動と共振の実験」
PSIMも利用しながら,振動回路の基礎を学ぶ。
テーマ2(2周目)
左記の内容の修得
6週 テーマ2(3周目) 左記の内容の修得
7週 テーマ3(1周目) 左記の内容の修得
8週 テーマ3(2周目) 左記の内容の修得
4thQ
9週 テーマ3(3周目) 左記の内容の修得
10週 テーマ4(1周目) 左記の内容の修得
11週 テーマ4(2周目) 左記の内容の修得
12週 テーマ4(3周目) 左記の内容の修得
13週 ロジック回路の実験Ⅱ(1日目)
ロジック回路の基板製作を行う。
左記の内容の修得
14週 ロジック回路の実験Ⅱ(2日目)
ロジック回路の基板製作を行う。
左記の内容の修得
15週 ロジック回路の実験Ⅱ(3日目)ロジック回路の基板製作を行う。 左記の内容の修得
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。2
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。2
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。2
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。2
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。3
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。3
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。3
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。3
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。3
共振について、実験結果を考察できる。3
ディジタルICの使用方法を習得する。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。2
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2
他者の意見を聞き合意形成することができる。2
合意形成のために会話を成立させることができる。2
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2

評価割合

レポートテスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000