信号通信理論

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 信号通信理論
科目番号 0036 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「通信方式(電気工学入門シリーズ 16)」森北出版 滑川敏彦・奥井重彦 共著
担当教員 小野 俊介

到達目標

1. 各種信号関数の実関数型,複素関数型フーリエ級数展開ができ,更にフーリエ変換することが
できる。
2. フーリエ変換による時間波形と周波数波形形状の関係性を説明することができる。
3. フーリエ係数と各種信号関数の周波数スペクトル密度との物理的関係を理解し,電力スペクト
ル密度,エネルギースペクトル密度を求め,更に電力を導出することができる。
4. 代表的振幅変調である DSB,AM 変調信号について,その送受信方式を説明することができ,送
受信後の各種変調信号電力を導出することができる
5. 代表的振幅変調である DSB,AM 変調信号について,送受信後の各種変調信号の信号電力対雑音
比(SNR)を導出することが出来,送受信前後における SNR 変化の理由を説明できる
6. 標本化(サンプリング)定理について,サンプリングの与えるスペクトルへの変化を図解し説
明でき,ナイキスト周波数を用いて説明することができる
7. パルス変調方式(PAM)についてサンプリングによる連続信号周波数スペクトルからの変化を数
式を用いて計算し,図解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (c) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 B-2 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
通信工学は,現在の情報通信インフラを支える基礎となる学問である。本講義では,情報通信の基
礎的理論および伝送システムで広く用いられている通信数学の基礎や信号変調方式,多重信号伝送方
式に加えて基本的な伝送信号処理技術の理論を理解行う。
授業の進め方・方法:
授業は座学とし,定期的な課題提出と中間,期末試験を行い,理解度のチェックを行う。
注意点:
関連科目
電磁気学Ⅰ・Ⅱ,電気回路Ⅰ・Ⅱ,応用数学α・β
学習指針
数学の取り扱い,特に複素数,三角関数,フーリエ級数,フーリエ変換の取り扱いが多くなる。
自己学習
特に数学の苦手な学生については 3・4 年次までの複素数,三角関数,フーリエ級数,フーリエ
変換を確実に身につける。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 信号表現と伝送 実関数型フーリエ級数のフーリエ級数展開の概念を説明できる
2週 信号表現と伝送 実関数型フーリエ級数のフーリエ係数を導出できる
3週 信号表現と伝送 フーリエ係数の物理的意味を理解することができる
4週 信号表現と伝送 実関数型フーリエ級数から複素関数型フーリエ級数に変換できる
5週 信号表現と伝送 複素関数型フーリエ級数からフーリエ変換を導出できる
6週 信号表現と伝送 フーリエ変換によるフーリエ係数と逆フーリエ係数を導出できる
7週 信号表現と伝送 フーリエ変換後フーリエ変換によるフーリエ係数と逆フーリエ,逆フーリエ変換時の微分,積分,時間平行移動の関係
を数式用いて説明できる
8週 信号表現と伝送 フーリエ変換後フーリエ係数とスペクトル密度の物理的関連性を
説明でき,規格化電力についてフーリエ係数を用い説明できる
2ndQ
9週 前期中間テスト返却 理解が不十分な点を補充する
10週 スペクトルと電力 連続パルスのフーリエ変換しスペクトルを導出することができる
11週 スペクトルと電力 連続パルスのスペクトルから電力スペクトル密度を導出できる
12週 スペクトルと電力 連続パルスのフーリエ変換からデルタ関数のフーリエ変換を導出
できる
13週 スペクトルと電力 孤立パルスのフーリエ変換しスペクトルを導出することができる
14週 スペクトルと電力 孤立パルスのスペクトルから電力スペクトル密度を導出できる
15週 スペクトルと電力 孤立パルスのフーリエ変換からデルタ関数のフーリエ変換を導出
できる
16週 前期末テスト返却 理解が不十分な点を補充する
後期
3rdQ
1週 振幅変調 変調信号と被変調信号の違いを説明できる
2週 振幅変調 両側波帯変調 (DSB) 信号送信時間波形と送信電力を導出できる
3週 振幅変調 両側波帯変調 (DSB) 信号受信時間波形と受信電力を導出できる
4週 振幅変調 両側波帯変調信号送受信スペクトルから送受信電力を導出できる
5週 振幅変調 振幅変調 (AM) 信号送信信時間波形と送信電力を導出できる
6週 振幅変調 振幅変調 (AM) 信号受信信時間波形と送信電力を導出できる
7週 振幅変調 振幅変調信号送受信スペクトルから送受信電力を導出できる
8週 後期中間テスト返却 理解が不十分な点を補充する
4thQ
9週 振幅変調 両側波帯変調 (DSB) 信号の送受信 SNR と検波利得を導出できる
10週 振幅変調 振幅変調 (AM) 信号の送受信 SNR と検波利得を導出できる
11週 パルス変調 標本化定理とナイキスト周波数について説明できる
12週 パルス変調 連続信号の標本化によるスペクトル変化を図解できる
13週 パルス変調 周期的スペクトルから標本化前の連続信号を導出できる
14週 パルス変調 PAM 変調信号と周波数スペクトルを導出することができる
15週 パルス変調 PPM 変調信号と周波数スペクトルを導出することができる
16週 学年末テスト返却 理解が不十分な点を補充する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000