ものづくり基礎実習

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 ものづくり基礎実習
科目番号 0037 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 自作の指導書
担当教員 大谷 真弘,石飛 学,頭師 孝拓,永井 歩美

到達目標

1.電圧計、電流計、ファンクションゲネレータ、オシロスコープの使い方を理解し、基本的な操作ができる。
2.キャパシタ、インダクタの性質を理解する。また実験を通して、区分求積法を理解する。
3.マイコンシステムについての基礎的な知識を身に着け、簡単なプログラミンができる。
4.簡単な電子回路の回路図から、実態配線図が描け、はんだ付けにより回路を作製することができる。
5.エクセルを使って、計算や結果の視覚化ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験環境に合わせて、基本計測器を設定し、使うことができる。基本計測器の扱いを知っている。基本計測器の扱いが不十分である。
評価項目2キャパシタとインダクタの性質を理解している。キャパシタとインダクタの性質を知っている。キャパシタやインダクタの性質がわからない。
評価項目3マイコンシステムの仕様を決めて、自分でプログラムして動作させることができる。マイコンシステムの簡単なプログラムを作成することができる。プログラムの流れが理解できない。
評価項目4自らが実態配線図が描け、不具合の無いはんだ付けができる。指導教員の指導の下、実態配線図が描け、はんだ付けができる実態配線図が描けない、プログラムができない。
評価項目5エクセルを利用して、効率よく実験を進めることができる。エクセルで表とグラフがかける。エクセルが使えない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
モノづくりの導入科目としての位置づけられる科目であり、①基本計測器の使い方、②基本素子の理解、③マイコンシステムの入門、④簡単な電子回路の作製ができるようになることを目指す。
授業の進め方・方法:
①計測器の特徴と使い方を知るための実習とテスト
②マイコンプログラミングの演習
③電子回路作製の実習
注意点:
各実験の目的を理解して、自ら積極的に取り組むこと。
事前学習:事前に実験・実習内容に関する資料を配布するので,あらかじめ確認しておくこと。
事後展開学習:週ごとに実験・実習内容および結果を整理し,期限までにレポートを作成すること.また,課題などが提示された場合には,その課題に取り組むこと。

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 実験の目的と目標を理解する。安全な実習方法を理解する。
2週 オシロスコープ実習(1) オシロスコープの使い方を身につける。
3週 オシロスコープ実習(2) オシロスコープを使って、自作したインダクタの周波数特性を測る。
4週 オシロスコープ実習(3) オシロスコープを使って、リサージュ図形を観察する。
5週 キャパシタの実験(1) キャパシタの充放電特性を計測する。
6週 キャパシタの実験(2) 区分求積法を使って、キャパシタの充放電特性を調べる。
7週 キャパシタの実験(3) キャパシタの特性をまとめる。
8週 マイコンシステムの基礎(1)簡単なプログラミング1 基本論理回路とデジタルICを理解し、マイコンシステムの構造とプログラミングのコマンドを知る。
4thQ
9週 マイコンシステムの基礎(2)簡単なプログラミング2 マイコンシステムの構造とプログラミングのコマンドを知る。
10週 マイコンシステムの基礎(3)応用プログラミング 自ら仕様を考えて、応用プログラムを作る。
11週 電子回路作製1 回路図から実態配線図が掛けるようになる。デジタルICを用いた基本的な回路をブレッドボード上に構成できる。
12週 電子回路作製2 はんだ付けで回路が作製できる。
13週 電子回路作製3 はんだ付けで回路が作製できる。
14週 実験テスト オシロスコープを使用した計測方法に関する実技テストにおいて,設定された課題を適切に実施することができる。
15週 実験テスト(全レポート最終提出期限)
まとめ
オシロスコープを使用した計測方法に関する実技テストにおいて,設定された課題を適切に実施することができる。
実験レポートの総括を受け,実験内容を振り返ることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3後4,後7,後10,後13,後15
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。1後1,後8
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4後2,後3,後4,後5,後6,後7,後12,後13,後14,後15
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4後3,後4,後5,後6,後7,後12,後13,後14,後15
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4後2,後3,後4,後14,後15
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12,後13,後14,後15
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。4後3,後5,後6,後7,後14,後15
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。4後3,後5,後6,後7,後14,後15
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。3後3,後5,後6,後7,後14,後15
論理回路の動作について実験結果を考察できる。3後8,後11
ディジタルICの使用方法を習得する。4後8,後11
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
他者の意見を聞き合意形成することができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12,後13
合意形成のために会話を成立させることができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12,後13
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12,後13
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後1,後4,後7,後10,後13,後15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後1,後4,後7,後10,後13,後15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後1,後4,後7,後10,後13,後15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2後1,後4,後7,後10,後13,後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後1,後4,後7,後10,後13
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
目標の実現に向けて計画ができる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。2後15
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。2後10,後11,後12,後13
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。2後10,後11,後12,後13
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。2後10,後11,後12,後13

評価割合

レポート実験テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力402060
応用的能力40040