社会科学特論

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 社会科学特論
科目番号 0049 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 /配布教材 配布プリント
担当教員 竹原 信也

到達目標

1.グローバリゼーションの進展と地域の持続可能な発展の重要性を理解し、説明できる。
2.地域の課題解決における技術者の重要性を理解し、説明できる。
3.地域経済を測る主要な指標を理解し、説明できる。
4.地域政策に関する基礎知識を理解し、説明できる。
5.地域政策における主要なアクター(住民・住民団体、NPO、企業、行政等)とその機能を説明できる。
6.地域の課題を解決するための方法(SWOT分析、2軸法等)を理解し、活用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1グローバリゼーションの進展と地域の持続可能な発展について事例を交えてその方法を考察できる。グローバリゼーションの進展と地域の持続可能な発展の重要性を理解し、説明できる。グローバリゼーションの進展と地域の持続可能な発展の重要性を理解していない。
評価項目2地域の課題解決における技術者の重要性を踏まえて、技術者を活用した地域の課題解決案を立案することができる。地域の課題解決における技術者の重要性を理解し、説明できる。地域の課題解決における技術者の重要性を理解していない。
評価項目3地域経済を測る主要な指標を理解した上で、事例を交えて地域経済の現状と課題を整理できる。地域経済を測る主要な指標を理解し、説明できる。地域経済を測る主要な指標を理解していない。
評価項目4地域政策に関する基礎知識を活用して地域の課題解決案を立案することができる。地域政策に関する基礎知識を理解し、説明できる。地域政策に関する基礎知識を理解していない。
評価項目5地域政策における主要なアクターを活用して地域の課題解決案を立案することができる。地域政策における主要なアクター(住民・住民団体、NPO、企業、行政等)とその機能を説明できる。地域政策における主要なアクター(住民・住民団体、NPO、企業、行政等)とその機能を理解していない。
評価項目6地域の課題解決案を立案する際に、SWOT分析、2軸法等の手法を活用できる。 地域の課題を解決するための方法(SWOT分析、2軸法等)を理解し、活用できる。 地域の課題を解決するための方法(SWOT分析、3軸法等)を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (1) 説明 閉じる
JABEE基準 (a) 説明 閉じる
JABEE基準 (b) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 A-1 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 A-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義はCOC+における地域創生教育の一環として行われる。グローバリゼーションの進展に伴い経済・文化の均質化と多様性の喪失が懸念されている。国内に目を転じてみれば、都市化が進行し、一極集中と地域社会の疲弊、過疎化が問題となっている。この点、どのようにして様々なアクターが相互協力しながら持続可能な地域運営・発展をしていくのか、これが今日の現代社会の重要なテーマになっている。では技術者はどのようにして地域社会の持続的な発展に携わっていけばよいのだろうか。本講義では、工学的な知識をもつ技術者がどのようにして地域社会の問題にアプローチしていけばよいのか、このことについて、(1)地域社会を理解するための最低限必要な知識を学習し、(2)(2)地域・場所をイノベーションしていくための関わり方(態度・使命感)を学習する。最後に(3)グループワークを通じて実際に場所・地域をイノベーションするためのプランを構想する。講義を通じて世界の中で、地域をイノベーションしていくことの重要性を共有していきたい。
授業の進め方・方法:
原則として講義形式の授業を行う。必要に応じて、視聴覚教材を使用する。また外部の特別講師を招いて講義も予定している。授業内容は、「地域」「技術者」をキーワードに、いくつかのテーマについて学習をおこなう。講義を通じて、地域社会の見方・捉え方について基礎的な知識を習得する。また事例演習を通じて知識を活用するための技術(コミュニケーション、グループワーク、デザイン)を習得する。事例演習についてレポートの作成・提出を求める。
注意点:
関連科目:地理、歴史Ⅰ・Ⅱ、政治経済、現代社会と法、技術者倫理(専)、地域と文化(専)
学習指針:受講者が将来、技術者として、社会人として生活していくことを念頭におく。
     地域の課題を技術者として解決していくために必要な基礎知識の理解を主眼に授業を進める。
     地域の課題解決を考えるグループワークを行うので、主体的に参加してほしい。
自己学習:授業時間以外でも予習・復習を行うこと。
     学習目的を達成するために、課題やレポート提出を求める。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 講義の目的・概要を理解し、説明できる。
2週 グローバリゼーションと地域 グローバリゼーションの進展と地域への影響を理解し、説明できる。
3週 持続可能な地域の発展 持続可能な地域の発展の重要性を理解し、説明できる。
4週 地域経済とその指標 地域経済とその指標について基礎知識を理解し、説明できる。
5週 日本の自治体政策 明治維新後の我国の自治体政策の過程を学習し、その特徴と課題を説明できる。
6週 自治体政策と法 地域政策に関する法律の基礎知識を理解し、説明できる。
7週 地域政策のアクター 地域政策における主要なアクター(住民・住民団体、NPO、企業、行政等)とその機能を説明できる。
8週 地域政策と技術者 特別講義を通じて、地域の課題解決における技術者の役割・重要性を理解し、説明できる。
2ndQ
9週 グループ演習(1) 特定の地域を選択し、その地域の概要をこれまで学んだ知識を活用して、分析することができる。
10週 グループ演習(2) 選択した地域の特徴・課題を整理するためのグループワーク(SWOT分析)の技法を学び、活用することが出来る。
11週 グループ演習(3) 選択した地域の課題を解決する、あるいは価値をより高めるための方策についてグループでアイデアを生み出すことが出来る。
12週 グループ演習(4) グループワークで生み出されたアイデアを整理し、効果的に聞き手に伝えるためのプレゼンテーション資料を作成することが出来る(プレゼンテーション資料作成)
13週 グループ発表(1) 準備されたプレゼンテーション資料をもとに効果的に聞き手に伝えることが出来る(プレゼンテーション)
14週 グループ発表(2) グループワークのプロセス(アイデアの創出とアクションプラン、プレゼンテーション)を振り返り、成果と課題を抽出することができる。成果と課題を踏まえた上で、改善案を考察・説明できる(振り返り)。
15週 期末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前2,前3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14
工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3前2,前3
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3前2,前3

評価割合

試験課題レポートグループワーク・発表合計
総合評価割合204040100
基礎的能力204040100