電気工学演習Ⅰ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気工学演習Ⅰ
科目番号 0056 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント
担当教員 掛橋 英典

到達目標

1. 電磁気の基本となるクーロンの法則を理解し電荷に働く力や電界、電位の計算ができる
2. ガウスの法則を適用して静電容量を計算することができる
3. 記号法を用いて交流回路の方程式を導いて解くことができる
4. 交流回路の複素電力やベクトル軌跡を導出することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
クーロン力、電界、電位の計算ができる様々なクーロン力、電界、電位の計算ができる基本的なクーロン力、電界、電位の計算ができる基本的なクーロン力、電界、電位の計算ができない
ガウスの法則を理解し静電容量の導出ができるガウスの法則を十分理解し様々な静電容量の導出ができるガウスの法則を理解し基本的な静電容量の導出ができるガウスの法則を理解し基本的な静電容量の導出ができない
記号法を用いて交流回路の方程式を導き解くことができる記号法を用いて様々な交流回路の方程式を導き解くことができる記号法を用いて基本的な交流回路の方程式を導き解くことができる記号法を用いて基本的な交流回路の方程式を導き解くことができない
交流回路の複素電力やベクトル軌跡を導出することができる様々な交流回路の複素電力やベクトル軌跡を導出することができる基本的な交流回路の複素電力やベクトル軌跡を導出することができる基本的な交流回路の複素電力やベクトル軌跡を導出することができない

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (4) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2年次・3年次で学ぶ電磁気学・電気回路の内容を完全に理解し身につけることを目的として、これらを理論的に学ぶための基礎となる電気数学を合わせて学習する。電気工学とは電磁気学・電気回路を基礎とした総合的な学問であることを、演習を通して理解する。
授業の進め方・方法:
授業前半は座学とし後半は演習問題を解くことを課す。遠隔授業を行うことがある。
注意点:
関連科目:電磁気学系科目・電気回路系科目
事前学習は、講義に臨むにあたり、過去の関連科目の復習を行っておくこと。
事後学習は、基本的に毎回演習課題を課すので自分で解いて次回の授業前まで提出すること。
原則として、前期,後期ともに中間と期末の定期試験を行う。定期試験後再試を行うことがある。
但し定期試験中止の場合はそれに代わる評価を行うことがある。
定期試験の平均点(70%)と演習課題(30%)で評価し60点以上を合格とする。

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電磁気学演習 クーロンの法則による力が計算できる
2週 電磁気学演習 クーロンの法則から電界が計算できる
3週 電磁気学演習 クーロンの法則から仕事、電位の計算ができる
4週 電磁気学演習 ガウスの法則と電束、電束密度の関係を理解する
5週 電磁気学演習 ガウスの法則によって電荷をもつ球の計算できる
6週 電磁気学演習 ガウスの法則によって電荷をもつ円柱の計算できる
7週 電磁気学演習 ガウスの法則によって電荷をもつ平板の計算できる
8週 電磁気学演習 これまでの学習内容のまとめ
2ndQ
9週 電磁気学演習 導体球、導体円筒の静電容量を導出できる
10週 電磁気学演習 導体平板の静電容量を導出できる
11週 電磁気学演習 コンデンサ回路の諸特性を導出できる
12週 電磁気学演習 誘電体を含む平行平板コンデンサの計算ができる
13週 電磁気学演習 誘電体を含む同心球コンデンサの計算ができる
14週 電磁気学演習 誘電体を含む同心円筒コンデンサの計算ができる
15週 電磁気学演習 これまでの学習内容のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 電気回路演習 複素表示、フェーザ表示ができる
2週 電気回路演習 定電圧源、定電流源を理解している
3週 電気回路演習 回路方程式をたて解くことができる
4週 電気回路演習 テブナンの定理を用いて解くことができる
5週 電気回路演習 重ねの理を適用して解くことができる
6週 電気回路演習 ノートンの定理、ミルマンの定理を理解している
7週 電気回路演習 交流ブリッジを解くことができる
8週 電気回路演習 これまでの学習のまとめ
4thQ
9週 電気回路演習 直列・並列共振回路を理解している
10週 電気回路演習 ΔーY変換を適用できる
11週 電気回路演習 相互インダクタンスの問題を解くことができる
12週 電気回路演習 ベクトル軌跡を描くことができる
13週 電気回路演習 複素電力と力率を導くことができる
14週 電気回路演習 非正弦波交流回路の諸量を導くことができる
15週 電気回路演習 これまでの学習のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4後1
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4後1,後14
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4後1
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4後2
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4後3,後14
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4後3
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4後3,後12
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4後3
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4後3,後10
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4後9
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4後11
理想変成器を説明できる。4後11
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4後13
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4後5
網目電流法を用いて回路の計算ができる。4後3,後6
節点電位法を用いて回路の計算ができる。4後3
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4後4,後6
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3前1
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3前2,前3,前4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3前5,前6,前7
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3前9
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3前12,前13,前14
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3前10
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3前11
静電エネルギーを説明できる。3前11

評価割合

試験課題等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000
分野横断的能力000