概要:
こんにちのエネルギー事情ならびにエネルギー資源の変遷、現状および今後の動向を、次いで、現在の火力(化石燃料)発電、原子力発電および水力発電の要点を学ぶ。また、風力、太陽光、地熱、バイオマスの再生可能エネルギー発電や燃料電池等についても学ぶ。
エネルギーと環境、再エネ発電計画、省エネルギー技術について自ら調べ考えるための調査・実習(それぞれ4テーマ)を設け、報告書の作成および発表を行う。
授業の進め方・方法:
講義は教科書および配布プリント(補足資料および演習問題)により行う。
前・後期の後半は学生発表による授業を行う。定められた期日までに、割り当てられたテーマの報告書を作成し、発表用スライドと共に提出しなければならない。
注意点:
関連科目
1年 環境リテラシ、化学Ⅰ 2年 物理Ⅱ 3年 環境工学概論
4年 電気電子材料、電気機器工学
5年 環境エレクトロニクス、電力系統工学、電気法規・設備工学
学習指針
電気エネルギーは他のエネルギーへの変換が容易であり、輸送に要する時間が極めて短いため、最も便利で安全なエネルギー形態であるといえる。この電気エネルギー発生の仕組みを理解させると同時に、将来のエネルギー問題を、地球環境を配慮して展望しうる素養を習得させる。
自己学習
目標を達成するためには予習復習を怠らないこと。また、エネルギーの動向に関する情報を常日頃から得るよう心掛け、調査・実習への真摯な取り組みと活発な議論を期待する。
事前学習:次回講義内容について予習をし、不明な点を明確にしておくこと。
事後発展学習:適宜講義内容について演習問題を課すので取り組む。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
風力発電 |
(講義)風車の基礎理論,風車の種類,風車の変換効率,風力発電システムについて理解する。
|
2週 |
太陽光発電 |
(講義)光起電力の原理,太陽電池,太陽電池の変換効率,太陽光発電システムについて理解する。
|
3週 |
地熱発電 |
(講義)地熱発電のサイクル,地熱発電の熱効率,地熱発電所の設備について理解する。
|
4週 |
バイオマス発電 |
(講義)バイオマス資源の種類と利用,バイオマス発電の方式について理解する。
|
5週 |
燃料電池 |
(講義)電力発性の原理,燃料電池の種類,燃料電池の変換効率について理解する。
|
6週 |
再エネ発電の計画(1) |
(発表)小水力・風力発電の設備設計を行い、発電電力量を評価について理解する。
|
7週 |
再エネ発電の計画(2) |
(発表)太陽光・地熱発電の設備設計を行い、発電電力量を評価について理解する。
|
8週 |
後期中間試験 |
|
4thQ |
9週 |
再エネ発電の計画(3) |
(講義)電源毎の普及状況と課題について理解する。
|
10週 |
地球温暖化は解決できるか |
(演習➀)考えてみよう! 日本のエネルギー選択と温室効果ガス削減目標 (演習➁)あなたは低炭素・脱炭素のために何ができるのか?
|
11週 |
省エネルギー技術(1) |
(講義)省エネルギーのあらまし
|
12週 |
省エネルギー技術(2) |
(発表)「個別技術 ― 設備・装置・機器の高効率化・低損失化」
|
13週 |
省エネルギー技術(3) |
(発表)「システム化技術 ― 機器を組み合わせて適切に運用」
|
14週 |
省エネルギー技術(4) |
(発表)「廃棄エネルギー再利用 ― 未利用エネルギーの利用」
|
15週 |
省エネルギー技術(5) |
(発表)「社会システムの対応によるエネルギー消費量の低減」
|
16週 |
学年末試験、答案返却 |
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 3 | 後10 |
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 3 | 後10 |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 3 | 後10 |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 3 | 後10 |
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。 | 3 | |
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。 | 3 | |
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7 |
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。 | 4 | |
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後11,後12,後13,後14 |
電力システムの経済的運用について説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後12,後13,後14 |
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7 |
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 4 | 後5,後6,後9,後11,後12,後13,後14,後15 |