情報リテラシー

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 情報リテラシー
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 赤堀他,社会と情報,東京書籍,浜辺隆二著,論理回路入門,森北出版 および 適宜資料を配布
担当教員 西田 茂生,松村 寿枝

到達目標

前期中間時点:1) ログイン、キー入力など基本的なPC操作の理解
2)メールによる情報伝達方法の理解 3)情報収集方法の理解 
前期末時点: 1)プレゼンテーションによる情報発信方法の理解 2)ワープロソフトを用いた文章作成の理解
3)表計算ソフトを利用したデータ整理方法の理解 4)コンピュータハードウェアの仕組みの理解

後期中間時点:1)インターネットの仕組みの理解 2)情報倫理の理解 3)情報セキュリティの理解

学年末時点: 1)プログラミング基礎 2)ブール代数の基本の理解 3)論理回路の理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1プレゼンテーションとメールによる情報伝達について理解し,適切に使用できる.プレゼンテーションとメールによる情報伝達について理解し,指導の下に使用できる.プレゼンテーションとメールによる情報伝達について理解していない.
評価項目2ワープロソフトについて理解し,適切に利用できる.ワープロソフトについて理解し,指導の下に使用できる.ワープロソフトについて理解していない.
評価項目3ネットワークの構成と情報セキュリティについて基本的な用語を理解している.ネットワークの構成と情報セキュリティについて概要を理解している.ネットワークの構成と情報セキュリティについて概要を理解していない.
評価項目4情報の基礎について理解し,情報の収集・処理・発信を行うための基礎的な知識を有し,活用できる.情報の基礎について理解し,情報の収集・処理・発信を行うための基礎的な知識を有している.情報の基礎について理解し,情報の収集・処理・発信を行うための基礎的な知識を有していない.
評価項目5ブール代数の基本概念を理解し説明することができ,論理回路を読み書きすることができる.ブール代数の基本概念を理解し,論理回路を読むことができる.ブール代数の基本概念を理解しておらず,論理回路を読み書きすることができない.
評価項目6論理演算,進数変換およびコンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を有し,その仕組みを説明できる.論理演算,進数変換およびコンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を有している.論理演算,進数変換およびコンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を有していない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では以下の4つを学びます.
1) 情報を学ぶ上で必要なルールと言うべき情報倫理
2) コンピュータを道具(ツール)として使用するためのテクニックである情報リテラシー
3) コンピュータやネットワークを安全に使用するための技術である情報セキュリティ
4)  論理回路を設計するための基礎
授業の進め方・方法:
1回の授業で座学と演習を行います.
授業ではコンピュータを最大限に利用して様々な問題を処理するために必要な,積極的かつ自主的に
問題解決に取り組む方法や,問題解決するための様々なツール(道具)の使い方について学びます.
注意点:
関連科目
技術者として工学を学ぶ上での基礎となります.また,高専の
学生として,あらゆる場面でのコンピュータの使用状況における全てに関連があります.

学習指針
課題や演習が頻繁にあるので欠席せずに,期限に遅れないよう提出してください.
自己学習
事前学習・・・あらかじめ講義内容に該当する部分の教科書を読み、理解できるところ、理解できないところを明らかにしておく。
事後展開学習・・・教科書や配布資料をよく読んで復習をする。課題や演習を解いて、締め切りまでに提出する。

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンスと基本操作
セキュリティに関する基礎理解
ガイダンスとパソコンの基本操作について理解する
演習室を利用するにあたって必要な手続きを行い、適切なパスワードの設定方法など利用規約に則った利用方法について理解する
2週 情報とメディア 情報とメディア、メディアリテラシーについて理解する。
3週 情報のディジタル表現(AD変換、情報圧縮、コンピュータの仕組み) アナログ情報をディジタル値に変換する仕組みやその特徴について理解する。
情報の圧縮、コンピュータの仕組みについても理解する。
4週 情報の選択、加工 収集した情報を適切に選別し、加工する手段について理解する。
5週 情報収集 与えられたテーマに従って情報を収集(検索)する手段について理解する。
6週 情報の表現 情報の発信者、受信者を想定して、状況に合わせた適切な表現方法があることを理解する
7週 プレゼンテーション(発表、聴講、質疑) 与えられたテーマに対して実際にプレゼンテーションを行い、発表技法について理解する。
8週 プレゼンテーション(発表、聴講、質疑) 与えられたテーマに対して実際にプレゼンテーションを行い、発表技法について理解する。
2ndQ
9週 プレゼンテーション(発表、聴講、質疑)
与えられたテーマに対して実際にプレゼンテーションを行い、発表技法について理解する。
10週 プレゼンテーション(発表、聴講、質疑) 与えられたテーマに対して実際にプレゼンテーションを行い、発表技法について理解する。
11週 メールの設定、ルールの理解 配布されたアカウントの設定を行いメールポリシーやルールを理解したうえで適切なメールの送受信方法について理解する
12週 文章作成と表現 DTP,理解しやすい文章,正式な文書の作成について理解する
文章作成と表現について資料を作成する
作成した文章を報告書としてまとめ、提出する。
13週 表計算ソフト 表計算ソフトの利用、データの解釈について理解する
14週 表計算ソフト 表計算ソフトにおける基本的な関数の利用について理解する
15週 タイピング試験 タッチタイピングについて理解し、一定の速度、正確性を持ったキー入力を実践する
16週 課題解説 これまでの課題を見直し,理解が不十分な点を解消する
後期
3rdQ
1週 情報化の影響と課題 気軽に情報が発信できるようになったメリットとデメリットについて理解し、ネットワーク犯罪者とならないために様々な犯罪の手法やその対策について理解する
2週 情報モラルとセキュリティ 情報化社会で活躍するうえで必要とされる「情報モラル」と「セキュリティ」について、実際に生じている課題とその対策について理解する
3週 インターネットの仕組み インターネットで利用されている通信の方式について理解する
4週 著作権 著作権(知的財産権)における作成者、利用者双方の立場について理解する
5週 個人情報保護法 個人情報流出に対するリスクやその基本的な保護方法について理解する
6週 セキュリティに関する基礎理解 情報セキュリティに関する基礎的な内容を理解する。
7週 情報システムの発展と進歩 情報システムの重要性、新技術、これからの情報システムの発展について理解する。
8週 プログラミング基礎 アルゴリズムとプログラミング言語について理解する
4thQ
9週 プログラミング基礎 ビジュアルプログラミングツールを使ってプログラムを作成する
10週 2,8,10,16進数による数の表現と基数変換 2,8,10,16進数の整数および小数の基数変換・補数表現を理解でき,それらを使うことができる.
11週 2進数の四則演算 2進数の四則演算ができる.
12週 集合と命題論理 集合および命題論理の基本概念を理解し,説明することができる.
13週 ブール代数 ブール代数の基本概念を理解し,説明することができる.
14週 論理関数の簡単化 論理関数を簡単化する方法を理解し,使うことができる.
15週 組合せ回路 AND, OR, NOTなどの論理ゲートを理解し,簡単な組合せ回路を読み書きすることができる.
16週 学年末試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく回答することができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3後3,後4
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3前1,後4
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。1後3,後4,後5
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。1後3,後4,後5
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。1後2
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。1後2
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3後2,後7
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3後2,後7
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3後10,後11,後14
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前3
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3後5
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3後8,後9
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3後8,後9
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3後8,後9
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前1,後5,後6
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前1,後4,後5,後6
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3後1,後5,後6,後7
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3後1,後5,後6,後7

評価割合

課題,レポート,小テスト,試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力100100