機械工学実習

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械工学実習
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 指導書配布
担当教員 島岡 三義,橋爪 進

到達目標

工作機械の操作法や工具の使用法を理解し,与えられた加工課題を所定の時間内に実践できること.実習した内容を報告書としてまとめられること.指示されたことを忠実に実践できること.以上を全てクリアした場合に単位認定する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
旋盤による段付き丸棒切削実習旋盤による段付き丸棒切削実習において,所定の寸法通りに,しかも,表面もきれいに仕上げることができる。旋盤による段付き丸棒切削実習において,所定の寸法近くまで仕上げることができる。旋盤による段付き丸棒切削ができない。
フライス盤による段付きブロックの加工実習フライス盤による段付きブロックの加工実習で,所定の寸法通りに,また,加工面を切れて西上げることができる。フライス盤による段付きブロックの加工実習で,所定の寸法近くまで仕上げることができる。フライス盤の操作,材料の取付が上手く出来ない
各種ボール盤による穴あけ加工およびタップ・ダイスによるネジ切り実習各種ボール盤による穴あけ加工およびタップ・ダイスによるネジ切り実習で,雄ねじと雌ネジはガタつかずに加工できる。各種ボール盤による穴あけ加工およびタップ・ダイスによるネジ切り実習で,ねじ切りはできたが,雄ねじと雌ネジのはめあいが少し緩くなっている。各種ボール盤による穴あけ加工およびタップ・ダイスによるネジ切り実習で,ねじ切りが上手くうまくない。
アーク溶接による角形ペン立て制作実習アーク溶接による角形ペン立て制作実習で,溶接ビードが均一で,溶接部の水漏れもせずに溶接できる。アーク溶接による角形ペン立て制作実習で,溶接はできるが,ビードが不均一である。アーク溶接による角形ペン立て制作実習で,アークの発生や均一なビード送りができない。
手仕上げによるセンタポンチの製作実習手仕上げによるセンタポンチの製作実習で,所定の寸歩,形状に仕上げることができ,表面もきれいに仕上げられる。手仕上げによるセンタポンチの製作実習でセンタポンチの形に仕上げることはできるが,表面の仕上がり状態が粗い。手仕上げによるセンタポンチの製作実習でヤスリの使い方が悪く,円柱から正8角柱へのヤスリがけができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工作機械等を使用して,対象を目的の形状・寸法の作品に実際に仕上げる『実習』である.はじめに,使用する工作機械の他,知っておくべき工作機械を概説し,安全に加工作業するための注意点を説明する.その後,グループに分かれて実際に5つのテーマの加工実習を行う.
授業の進め方・方法:
以下の5つのテーマを設け,各テーマをグループごとに2週でローテーションして実習を行う.安全に作業を行うために,定められた服装(上下作業服,帽子,ヘルメット,マスク,安全靴等)で授業に臨むこと.実習後,実習報告書を作成し,期限内に提出すること.

(1)旋盤による段付き丸棒切削実習

(2)フライス盤による段付きブロックの加工実習

(3)各種ボール盤による穴あけ加工およびタップ・ダイスによるネジ切り実習

(4)アーク溶接による角形ペン立て制作実習

(5)手仕上げによるセンタポンチの製作実習
注意点:
・関連科目
 3年次以降に授業,卒業研究等で機械加工を行うため,この授業でそれらの基礎となることを学び,学習したことを活かすこと.
・学習指針
 1年次の基礎工学実験の一部と2年次の材料・加工学の学習と関連があるため,よく復習しておくこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 機械加工実習を行う目的,重要性ならびに安全作業の心得を解説する.
2週 実習工場見学 実習工場を見学し,工作機械の配置,注意事項等を確認する.
3週 実習 第3週~第12週において,5テーマの実習をグループ単位で実施する.各テーマとも2週で終了し,ローテーションする.
4週 実習 第3週~第12週において,5テーマの実習をグループ単位で実施する.各テーマとも2週で終了し,ローテーションする.
5週 実習 第3週~第12週において,5テーマの実習をグループ単位で実施する.各テーマとも2週で終了し,ローテーションする.
6週 実習 第3週~第12週において,5テーマの実習をグループ単位で実施する.各テーマとも2週で終了し,ローテーションする.
7週 実習 第3週~第12週において,5テーマの実習をグループ単位で実施する.各テーマとも2週で終了し,ローテーションする.
8週 実習 第3週~第12週において,5テーマの実習をグループ単位で実施する.各テーマとも2週で終了し,ローテーションする.
2ndQ
9週 実習 第3週~第12週において,5テーマの実習をグループ単位で実施する.各テーマとも2週で終了し,ローテーションする.
10週 実習 第3週~第12週において,5テーマの実習をグループ単位で実施する.各テーマとも2週で終了し,ローテーションする.
11週 実習 第3週~第12週において,5テーマの実習をグループ単位で実施する.各テーマとも2週で終了し,ローテーションする.
12週 実習 第3週~第12週において,5テーマの実習をグループ単位で実施する.各テーマとも2週で終了し,ローテーションする.
13週 機械加工実習の予備 消化できなかった実習の補講を行う.
14週 機械加工実習の予備 消化できなかった実習の補講を行う.
15週 実習のまとめ 機械加工実習の総括を行う.
16週 前期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。4
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。4
鋳物の欠陥について説明できる。4
溶接法を分類できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。4
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。4
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。4
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。4
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。4
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。4
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。4
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
やすりを用いて平面仕上げができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
アーク溶接の基本作業ができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
目標の実現に向けて計画ができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力000040040
専門的能力000030030
分野横断的能力000030030