基礎システム設計

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 基礎システム設計
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「制御用アクチュエータの基礎」,オーム社,川村貞夫・田所諭・早川恭弘・松浦貞裕・野方誠著
担当教員 早川 恭弘

到達目標

与えられた運動を実現するための機構を考え,設計製図できる力を身につけることを目標とする.
 前期中間試験:歯車の噛み合いに関する知識を身につける.
1-1) ロボットの概要, 1-2)歯車噛み合い, 1-3)機構学概要(クランク機構,歯車,カムなど)、
1-4) 製図基礎(はめあい公差,歯車)
 前期末試験:DC, ACモータ,パルスモータの構造を理解する.
  2-1) アクチュエータ概要(DC,ACモータ,パルスモータ), 2-2)アクチュエータとセンサ
 後期中間:設計製図
3-1)ロボット設計概要、3-2)ロボット旋回台設計製図、3-3)ロボット肩部設計製図
 学年末:設計製図
4-1)ロボット第一腕設計製図、4-2)ロボット第二腕設計製図

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1歯車の噛み合いに関する知識を完全に理解しており,機構に関して(クランク機構,歯車,カムなど)完全に説明できる.また,製図基礎(はめあい公差,軸受,軸など)に関して完全に理解している.歯車の噛み合いに関する知識を一部理解しており,機構に関して(クランク機構,歯車,カムなど)不完全だが説明できる.また,製図基礎(はめあい公差,軸受,軸など)に関して一部理解している.歯車の噛み合いに関する知識を理解していない.また,機構に関して(クランク機構,歯車,カムなど)説明できない.さらに,製図基礎(はめあい公差,軸受,軸など)に関して理解していない.
評価項目2DC, ACモータ及びパルスモータの構造を完全に理解している.また,アクチュエータとセンサの配置に関して完全に説明できる.DC, ACモータ及びパルスモータの構造を一部理解している.また,アクチュエータとセンサの配置に関して一部説明できる.DC, ACモータ及びパルスモータの構造を理解していない.また,アクチュエータとセンサの配置に関して説明できない.
評価項目3ロボット設計概要を完全に把握し、ロボット旋回台の設計製図をミス無くできる.また,ロボット肩部設計製図に関しても完全にできる.ロボット設計概要を一部だけ把握し、ロボット旋回台の設計製図を一部できる.また,ロボット肩部設計製図に関しても一部できる.ロボット設計概要を把握していない.また,ロボット旋回台及び,ロボット肩部設計製図に関して図面を描けない.
評価項目4ロボット第一腕設計製図及び,ロボット第二腕設計製図が完全にできる.ロボット第一腕設計製図及び,ロボット第二腕設計製図が一部できる.ロボット第一腕設計製図及び,ロボット第二腕設計製図ができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
いろいろな動きを実現するための機構について学ぶ.そして,各自に与えられた設計仕様をもとに多関節型ロボットを設計製図する.
授業の進め方・方法:
座学による講義,ロボット設計及び製図を行う.座学に関しては,定期試験により理解度を確認させ,返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消する. 具体的には,ある動きを実現するための機構を具体的に考えるレポートを数回提出してもらいます.また,ロボット設計後は,ロボットの図面を実際に描いてもらいます.
注意点:
関連科目
基礎製図法

  学習指針
電子制御工学科において,これまで個々に学んできた内容を関係づけ,総合的に物事を考えることを学ぶ.また,アクチュエータの種類を学び,ロボットの機構及び設計方法について理解することを目的とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス  システム設計で学ぶことを理解する.
2週 ロボットの概要  ロボットの種類と機構の違いを学び,理解する.
3週 アクチュエータ概要  ロボットに使用されているアクチュエータの概要を理解する.
4週 電気モータの動作原理  DC,ACモータの構造,動作原理を説明できる.
5週 電気モータの動作原理  DC,ACモータの構造,動作原理及び特性を説明できる.
6週 パルスモータの動作原理  ステッピングモータの構造,動作原理及び特性を説明できる.
7週 最先端アクチュエータの概要 研究開発されているアクチュエータの種類と特徴を説明できる.
8週 機構学概要 機構学とは何かを学び,構成部品について説明できる.
2ndQ
9週 運動(クランク,カム) クランク機構,カムによる運動について説明できる.
10週 設計基礎 装置設計の流れを理解し,説明できる.
11週 製図基礎1 はめあい公差,ねじ記号,歯車の設計製図についての復習.
12週 製図基礎2 ベアリングの種類と選定方法,歯車の噛み合いによる歯数比について理解し,説明できる.
13週 仕様設計手法1 与えられた仕様を設計するための手法について学び説明できる.
14週 アクチュエータとセンサ アクチュエータ及びセンサの種類と配置方法を学ぶ.
15週 前期末試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答できる.
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.
後期
3rdQ
1週 ロボットの設計製図概要 5自由度ロボット構造を理解し,説明できる.
2週 モータ選定 ロボット旋回部の設計(モータ選定,歯数比決定)
3週 旋回部部品 モータ取付板,旋回軸,旋回台の設計製図.
4週 旋回部部品 モータ取付板,旋回軸,旋回台の設計製図.
5週 ロボット旋回台製図  旋回台組み立て図設計製図.
6週 ロボット旋回台製図  旋回台組み立て図設計製図.
7週 ロボット旋回台製図  旋回台組み立て図設計製図.
8週 ロボット第1腕設計        ロボット第一腕駆動用モータ選定と歯数比設計
4thQ
9週 ロボット第1腕製図  第一腕設計製図.
10週 ロボット第1腕製図  第一腕設計製図.
11週 ロボット第2腕設計  ロボット第二腕駆動用モータ選定と歯数比,チェーン設計
12週 ロボット第2腕製図  第二腕設計製図.
13週 ロボット第2腕製図  第二腕設計製図.
14週 まとめ1   ロボット設計製図について説明出来る.
15週 まとめ2   ロボット設計製図について説明出来る.
16週 製図再提出  課題の製図修正

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題図面態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合30560500100
基礎的能力300050035
専門的能力053000035
分野横断的能力003000030