応用力学演習

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用力学演習
科目番号 0049 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 4年次 材料力学での配布物を使用する
担当教員 島岡 三義

到達目標

1.流体力学に関する問題(静止流体の力学,運動量の法則,ベルヌーイの定理,管内流れ,物体にまわりの流れなど)の基礎的な問題およびそれらを組み合わせた問題を解くことができる。
2.熱力学に関する問題(熱力学の第一法則,理想気体,熱力学第二法則,内燃機関・ガスタービンサイクルなど)の基礎的な問題およびそれらを組み合わせた問題を解くことができる。
3.材料力学に関する問題(応力とひずみ,ひずみエネルギ,カスティリアノの定理,はりに作用するせん断力と曲げモーメント,不静定はりのたわみなど)の基礎的な問題およびそれらを組み合わせた問題を解くことができる。
4.機械力学に関する問題(質点の力学,剛体力学,運動機構,1自由度の自由・強制振動,2自由度の自由・強制振動など)の基礎的な問題およびそれらを組み合わせた問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1流体力学に関する問題(静止流体の力学,運動量の法則,ベルヌーイの定理,管内流れ,物体にまわりの流れなど)の基礎的な問題およびそれらを組み合わせた問題を解くことができる。流体力学に関する問題(静止流体の力学,運動量の法則,ベルヌーイの定理,管内流れ,物体にまわりの流れなど)の基礎的な問題を解くことができる。静止流体の力学,運動量の法則,ベルヌーイの定理,管内流れ,物体にまわりの流れなどの基本法則を理解できていない。
評価項目2熱力学に関する問題(熱力学の第一法則,理想気体,熱力学第二法則,内燃機関・ガスタービンサイクルなど)の基礎的な問題およびそれらを組み合わせた問題を解くことができる。熱力学に関する問題(熱力学の第一法則,理想気体,熱力学第二法則,内燃機関・ガスタービンサイクルなど)の基礎的な問題を解くことができる。熱力学の第一法則,理想気体,熱力学第二法則,内燃機関・ガスタービンサイクルなどの基本法則を理解できていない。
評価項目3材料力学に関する問題(応力とひずみ,ひずみエネルギ,カスティリアノの定理,はりに作用するせん断力と曲げモーメント,不静定はりのたわみなど)の基礎的な問題およびそれらを組み合わせた問題を解くことができる。材料力学に関する問題(応力とひずみ,ひずみエネルギ,カスティリアノの定理,はりに作用するせん断力と曲げモーメント,不静定はりのたわみなど)の基礎的な問題を解くことができる。応力とひずみ,ひずみエネルギ,カスティリアノの定理,はりに作用するせん断力と曲げモーメント,不静定はりのたわみなどの基本理論を理解できていない。
評価項目4機械力学に関する問題(質点の力学,剛体力学,運動機構,1自由度の自由・強制振動,2自由度の自由・強制振動など)の基礎的な問題およびそれらを組み合わせた問題を解くことができる。機械力学に関する問題(質点の力学,剛体力学,運動機構,1自由度の自由・強制振動,2自由度の自由・強制振動など)の基礎的な問題を解くことができる。質点の力学,剛体力学,運動機構,1自由度の自由・強制振動,2自由度の自由・強制振動などの基礎理論を理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2c) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 物理現象を記述する上で必要な機械系力学(流体力学,熱力学,材料力学,機械力学)の演習問題を各自で解くことによって理解を深める。さらに,同じ問題を何度でも解いてみることで,問題の解き方を確実に理解できるようにし,新規システムを創成する能力と意欲を身につける。
授業の進め方・方法:
演習科目であるので,上記の4力学分野の理論解説などはせず,問題集(4年次に材料力学で使用した配付物)から,いくつかの演習問題に取り組み,各自の理解度を確認する。また,定期試験返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消する。
注意点:
  関連科目
  数学,応用数学,応用物理,材料力学,熱力学,流体力学,応用力学などとの関連が深い。
  学習指針
  数学的な取り扱いが多いが,各自のさまざまな経験や身近な体験を通して説明できるまで理解することが重要である。
  自己学習
  演習問題には解答が付されているので,自学自習を心がけて自己採点し,理解度を高めていくようにすることが重要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 材料力学に関する演習(1) 応力とひずみ,ひずみエネルギ,カスティリアノの定理,はりに作用するせん断力と曲げモーメント,はりのたわみなど材料力学に関する演習を行う。
2週 材料力学に関する演習(2) 応力とひずみ,ひずみエネルギ,カスティリアノの定理,はりに作用するせん断力と曲げモーメント,はりのたわみなど材料力学に関する演習を行う。
3週 材料力学に関する演習(3) 応力とひずみ,ひずみエネルギ,カスティリアノの定理,はりに作用するせん断力と曲げモーメント,はりのたわみなど材料力学に関する演習を行う。
4週 流体力学に関する演習(1) 静止流体の力学,運動量の法則,ベルヌーイの定理,管内流れ,物体にまわりの流れなど流体力学に関する演習を行う。
5週 流体力学に関する演習(2) 静止流体の力学,運動量の法則,ベルヌーイの定理,管内流れ,物体にまわりの流れなど流体力学に関する演習を行う。
6週 流体力学に関する演習(2) 静止流体の力学,運動量の法則,ベルヌーイの定理,管内流れ,物体にまわりの流れなど流体力学に関する演習を行う。
7週 前期中間試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる
8週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する
2ndQ
9週 熱力学に関する演習(1) 熱力学の第一法則,理想気体,熱力学第二法則,内燃機関・ガスタービンサイクルなど熱力学に関する演習を行う。
10週 熱力学に関する演習(2) 熱力学の第一法則,理想気体,熱力学第二法則,内燃機関・ガスタービンサイクルなど熱力学に関する演習を行う。
11週 熱力学に関する演習(3) 熱力学の第一法則,理想気体,熱力学第二法則,内燃機関・ガスタービンサイクルなど熱力学に関する演習を行う。
12週 機械力学(振動工学,機構学)に関する演習(1)
機械力学の予備知識として質点の力学,剛体力学,運動機構の解説を行う。1自由度の自由・強制振動,2自由度の自由・強制振動など機械力学に関する解説と演習を行う。
13週 機械力学(振動工学,機構学)に関する演習(2) 機械力学の予備知識として質点の力学,剛体力学,運動機構の解説を行う。1自由度の自由・強制振動,2自由度の自由・強制振動など機械力学に関する解説と演習を行う。
14週 機械力学(振動工学,機構学)に関する演習(3) 機械力学の予備知識として質点の力学,剛体力学,運動機構の解説を行う。1自由度の自由・強制振動,2自由度の自由・強制振動など機械力学に関する解説と演習を行う。
15週 前期末試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3前1
応力とひずみを説明できる。3前1
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3前1
応力-ひずみ線図を説明できる。3前1
許容応力と安全率を説明できる。3前1
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。3前1
棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。3前1
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。3前1,前2
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。3前1,前2
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。3前1
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。3前1
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。3前1
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。3前1,前2
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3前1,前2
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。3前1,前2
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。3前2
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。3前2
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。3前2
多軸応力の意味を説明できる。3前3
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。3前3
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。3前3
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。3前3
振動の種類および調和振動を説明できる。3前12
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前12
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前13
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前13
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前14
熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。3前4
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。3前4
圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを説明できる。3前4
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。3前4
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。3前4
パスカルの原理を説明できる。3前4
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。3前4
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。3前4
物体に作用する浮力を計算できる。3
定常流と非定常流の違いを説明できる。3前5
流線と流管の定義を説明できる。3前5
質量保存則と連続の式を説明できる。3前5
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。3前5
オイラーの運動方程式を説明できる。2前5
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。3前5
ピトー管、ベンチュリー管、オリフィスを用いた流量や流速の測定原理を説明できる。3前5
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。3前5
層流と乱流の違いを説明できる。3前6
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。3前6
円管内層流および円管内乱流の速度分布を説明できる。3前6
ハーゲン・ポアズイユの法則を説明できる。3前6
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。3前6
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。2前6
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。2前6
流れの中の物体に作用する抗力および揚力について説明できる。3前6
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。3前6
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。3前6
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。3前9
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。3前9
熱力学の第一法則を説明できる。3前9
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。3前10
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。3前10
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。3前10
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。3前10
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。3前10
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。3前10
熱力学の第二法則を説明できる。3前10
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。3前10
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。3前10
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。3前10
固体、液体および理想気体におけるエントロピーの変化量を計算できる。3前10
サイクルをT-s線図で表現できる。3前10
熱の有効エネルギーを説明できる。2前10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力500000050
専門的能力2000002040
分野横断的能力100000010