計測工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 計測工学Ⅱ
科目番号 0050 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 自作テキスト
担当教員 西田 茂生

到達目標

1.計測システムの静特性と動特性を理解する.
2.サンプリング定理,量子化を理解し,AD変換,DA変換の原理を理解する.
3.信号処理で問題となる雑音,およびその除去方法について理解する.
4.Z変換および逆Z変換を用いて,離散システム解析ができる.
5.光波の反射・屈折・干渉現象の概念を理解する.
6.代表的な光干渉計の原理を理解する.
7.光波の回折現象の概念を理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計測システムの静特性と動特性を解析することができる.計測システムの静特性と動特性を理解し,説明することができる.計測システムの静特性と動特性を理解し,説明することができない.
評価項目2サンプリング定理,量子化を理解し,AD変換,DA変換の原理を理解し,説明することができる.サンプリング定理,量子化を理解し,AD変換,DA変換の原理を理解することができる.サンプリング定理,量子化を理解し,AD変換,DA変換の原理を理解することができない.
評価項目3信号処理で問題となる雑音,およびその除去方法について理解し,説明することができる.信号処理で問題となる雑音,およびその除去方法について理解することができる.信号処理で問題となる雑音,およびその除去方法について理解することができない.
評価項目4Z変換および逆Z変換を用いて,離散システム解析ができる.Z変換および逆Z変換の意味が理解でき,計算することができる.Z変換および逆Z変換の意味を理解することができない.
評価項目5光波の反射・屈折・干渉現象の概念を理解し,説明することができる.光波の反射・屈折・干渉現象の概念を理解することができる.光波の反射・屈折・干渉現象の概念を理解するができない.
評価項目6代表的な光干渉計の原理を理解し,説明することができる.代表的な光干渉計の原理を理解することができる.代表的な光干渉計の原理を理解することができない.
評価項目7光波の回折現象の概念を理解し,説明することができる.光波の回折現象の概念を理解することができる.光波の回折現象の概念を理解することができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2b) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年次に学習した計測工学の基礎知識を基に,計測システムの構成とともに必要不可欠な技術となっているディジタル信号処理の基礎知識を学習する.また,実用計測システムの例として光計測を学習する.
授業の進め方・方法:
自作のテキストを用いて説明を行い,演習および課題によって理解を深める.定期的にそれまでの内容に関する小テストを行い,理解度をチェックする.
注意点:
関連科目
統計的な処理,およびフーリエ変換を利用するので数学的な知識が不可欠である. 計測工学Ⅰ,工業数学,制御工学.
学習指針
身近な各種機器に様々な計測技術が応用されていることを常に意識しながら学習する.学習内容がどのように実際の機器の中で応用されているのか認識することにより理解を深めること.
自己学習
 学習内容を十分復習すること.計測工学の学習内容を意識しながら工学実験を履修すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 計測システム 計測システムの静特性と動特性について説明できる.
2週 アナログ信号とディジタル信号
アナログ信号とディジタル信号の特性について説明できる.
3週 標本化(1) 時間表現の標本化,エイリアシングについて説明できる.
4週 標本化(2) 周波数表現の標本化について説明できる.
5週 量子化 量子化と量子化誤差について説明できる.
6週 AD変換 AD変換の原理,種々のAD変換器について説明できる.
7週 DA変換 DA変換の原理,種々のDA変換器について説明できる.
8週 ディジタル信号処理システムの基礎概念 典型的なディジタル信号処理システムの流れについて説明できる.
2ndQ
9週 雑音除去 雑音の統計処理手法について説明できる.
10週 離散フーリエ変換 DFT,FFTのアルゴリズムについて説明できる.
11週 Z変換 Z変換,逆Z変換の意味を説明できる.Z変換,逆Z変換ができる.
12週 ブロック線図 システムの入出力関係から,ブロック線図が描ける.また,ブロック線図からシステムの入出力関係が求められる.
13週 伝達関数,周波数伝達関数 FIR,IIRシステムの伝達関数および周波数伝達関数を求めることができる.
14週 周波数応答 システムの周波数応答を論じることができる.
15週 前期末試験 授業内容を理解し,問題を適切に解くことができる.
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解不十分な点を解消する.
後期
3rdQ
1週 離散システム特性(1) 移動平均システムの周波数応答について説明できる.
2週 離散システム特性(2) 積分システムについて説明できる.
3週 離散システム特性(3) 微分システムについて説明できる.
4週 時間関数と空間関数 時間関数と空間関数を比較しながら説明できる.
5週 光波の性質(1) 光波の性質について説明できる.
6週 光波の性質(2) 光波の複素振幅表示ができる.
7週 幾何光学の基礎(1) 反射・屈折の法則について説明できる.
8週 幾何光学の基礎(2) レンズの諸性質と結像系について説明できる.
4thQ
9週 光波の干渉(1) 光波の干渉について説明できる.
10週 光波の干渉(2) 各種干渉計の原理について説明できる.
11週 光波の干渉(3) 干渉計を用いた変位測定法について説明できる.
12週 光波の回折(1) 回折の概念について説明できる.
13週 光波の回折(2) フラウンホーファ回折について説明できる.
14週 光波の回折(3) フレネル回折について説明できる.
15週 学年末試験 授業内容を理解し,問題を適切に解くことができる.
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解不十分な点を解消する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。4前1
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4前1,前9
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4前1,前8
伝達関数を説明できる。4前11,前13,後1,後2,後3
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4前12,前13,後1,後2,後3
制御系の過渡特性について説明できる。4前1
制御系の定常特性について説明できる。4前1
制御系の周波数特性について説明できる。4前14,後1,後2,後3
電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4前8,前9
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他課題合計
総合評価割合700000030100
基礎的能力700000030100
専門的能力00000000
分野横断的能力00000000