国語表現法

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 国語表現法
科目番号 0053 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント教材を使用する。A4用紙が綴じられるファイルを1冊用意しておくこと。
担当教員 鍵本 有理

到達目標

※1は中間試験時期まで、2以下は期末試験

1.ファイリングの基本をマスターしている             
2.基本的な漢字や語句、表記の知識を身につける       
3.手紙・公文書の形式を理解し、実際に手紙が作成できる          
4.読み手・受け手の立場に対する意識を持ち、誤解を招かない表現・わかりやすい表現を
工夫できる        

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ファイリングの方法をマスターし、目次・インデックスをつけることができる。         ファイリングの基本をマスターし、インデックスをつけることができる。ファイリングの基本がマスターできず、インデックスをつけることができない。
評価項目2基本的な漢字や語句、表記の知識を身につけている。       基本的な漢字や語句の知識を身につけている。 基本的な漢字や語句、表記の知識を身につけていない。 
評価項目3手紙・公文書の形式を理解し、実際に手紙を作成することができる。手紙・公文書の形式を理解している。手紙・公文書の形式を理解できておらず、実際に手紙を作成することができない。
評価項目4読み手・受け手の立場に対する意識を持ち、誤解を招かない表現・わかりやすい表現を工夫できる。誤解を招かない表現・わかりやすい表現を工夫できる。読み手・受け手の立場に対する意識がなく、誤解を招かない表現・わかりやすい表現が工夫できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (3) 説明 閉じる
JABEE基準 (a) 説明 閉じる
JABEE基準 (f) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 A-1 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
さまざまなメディアが発達した現在こそ、基本である「言葉による表現」を見直す必要がある。
特に、技術者は各自の専門分野や研究内容を他人にわかりやすく説明できる能力が求められる。
また、社会人としてもあらゆる状況において、物事を説明する・各種の文書を作成するといった
能力が要求される。
本講義では、日本語による表現能力(話す・書く・聞く)を養成することとする。
授業の進め方・方法:
実用的な各種の文章を実際に書きながら、文章についての基本的な知識を身につける。
また、文書の形式を学びながら、よりわかりやすい表現について考える。
注意点:
関連科目
各自の専門科目を含めた全ての科目。
日頃の発話やレポートの書き方、各種文書や掲示物などの表現とも関連がある。
  学習指針
講義中だけが学習の場ではなく、日頃自分たちが目にする文章の表記や形式、発話を含む表現方
法がそのまま生きた教材となる。常に問題意識を持って周囲を見ておくようにするとよい。
  自己学習
この講義は「学修単位α」の科目であり、毎時間課題を課すので、提出を怠らないこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・よい文章とは・グラフの利用  「よい文章」の定義、グラフの効果的な作図について考えることができる。(課題)グラフの利用①、敬語プリント
2週 文章を書く基礎知識 誤字に対する注意力を養う。校正記号の基本を身につける。原稿用紙の使い方について確認できる。(課題)グラフの利用②、漢字プリント
3週 客観的表現・描写 客観的表現について理解することができる。ブレーン・ストーミングの方法について知る。(課題)表記の問題プリント
4週 表記の問題(1) 仮名遣いや外来語の表記に関する問題意識を持つことができる。(課題)「ブレーン・ストーミング」を利用した構想メモ作成
5週 表記の問題(2) 送り仮名や、常用漢字に関する知識を身につける。(課題)手紙用語
6週 手紙の書き方(1) 手紙の形式(用語や時候の挨拶・縦書や横書の形式)に関する基本的知識を身につける。(課題)企業・大学宛ての添え状
7週 説明の仕方 (1) 物事を順序立てて説明する方法と、注意点を考えることができる。各種文書について、わかりやすい表現を工夫できる。(課題)縦書形式の手紙
8週 説明の仕方 (2) ~道順~ 道順の案内を例に、物事を順序立てて説明する方法を身につけ、その際の注意点を考えることができる。(課題)ファイリング①
2ndQ
9週 自己紹介の方法(1) 各種採用試験における自己紹介の方法について、実際に学生同士の相互評価をふまえて考えることができる。(課題)志望動機書の作成
10週 自己紹介の方法(2) 自己紹介を実践し、実際の面接時の受け答えについて、好印象を与える面接について考えることができる。  志望動機書を例に、表現が工夫できるようになる。 (課題)往復はがき
11週 説明の仕方 (3) 手順を説明するわかりやすい文書を書くことができる。(課題)伝言メモ・問い合わせのためのメモ作成、招待状の作成
12週 手紙の書き方(2) 手紙用語を実際に使いこなせるようになる。公文書の形式を使った依頼状を作成できる。(課題)敬語プリント、通知文書の作成
13週 わかりやすい表現  「肯定文」で書くこと、消費者のニーズに合わせた調査・表現について考えることができる。(課題)悪文プリント
14週 悪文について 「悪文」について考え、誤解を招かない表現を工夫できる。「ワード・ウオッチング」を行い、悪文への問題意識を持つ。総まとめとして、「よい文章」について再考できる。
15週 期末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく回答することができる。(課題)ファイリング②[これまでのプリントを整理する]
16週 試験返却・解説 試験内容を見直し、理解が不十分な点を解消する。ファイリングができていない者は、この時点で完成させる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。1前3,前15
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。1前3,前15
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前1,前2,前4,前5,前15
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。2前1,前2,前15
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。2前1,前2,前15
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。2前1,前15
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3前6,前11,前12,前15
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3前6,前8,前10,前15
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3前1,前7,前15
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3前7,前9,前10,前11,前15
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3前7,前9,前10,前11,前15
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前9,前10,前11,前15
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前8,前10,前11,前13,前15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前1,前13,前14,前15

評価割合

試験課題相互評価態度合計
総合評価割合603910100
基礎的能力603910100
専門的能力00000
分野横断的能力00000