到達目標
与えられた運動を実現するための機構を考え,設計製図できる力を身につけることを目標とする.
前期中間試験:歯車の噛み合いに関する知識を身につける.
1-1) ロボットの概要, 1-2)歯車噛み合い, 1-3)機構学概要(クランク機構,歯車,カムなど)、
1-4) 製図基礎(はめあい公差,歯車)
前期末試験:DC, ACモータ,パルスモータの構造を理解する.
2-1) アクチュエータ概要(DC,ACモータ,パルスモータ), 2-2)アクチュエータとセンサ
後期中間:設計製図
3-1)ロボット設計概要、3-2)ロボット旋回台設計製図、3-3)ロボット肩部設計製図
学年末:設計製図
4-1)ロボット第一腕設計製図、4-2)ロボット第二腕設計製図
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 歯車の噛み合いに関する知識を完全に理解しており,機構に関して(クランク機構,歯車,カムなど)完全に説明できる.また,製図基礎(はめあい公差,軸受,軸など)に関して完全に理解している. | 歯車の噛み合いに関する知識を一部理解しており,機構に関して(クランク機構,歯車,カムなど)不完全だが説明できる.また,製図基礎(はめあい公差,軸受,軸など)に関して一部理解している. | 歯車の噛み合いに関する知識を理解していない.また,機構に関して(クランク機構,歯車,カムなど)説明できない.さらに,製図基礎(はめあい公差,軸受,軸など)に関して理解していない. |
評価項目2 | DC, ACモータ,空気圧アクチュエータ及びパルスモータの構造を完全に理解している.また,アクチュエータとセンサの配置に関して完全に説明できる. | DC, ACモータ,空気圧アクチュエータ及びパルスモータの構造を一部理解している.また,アクチュエータとセンサの配置に関して一部説明できる. | DC, ACモータ,空気圧アクチュエータ及びパルスモータの構造を理解していない.また,アクチュエータとセンサの配置に関して説明できない. |
評価項目3 | ロボット設計概要を完全に把握し、ロボット旋回台の設計製図をミス無くできる.また,ロボット肩部設計製図に関しても完全にできる. | ロボット設計概要を一部だけ把握し、ロボット旋回台の設計製図を一部できる.また,ロボット肩部設計製図に関しても一部できる. | ロボット設計概要を把握していない.また,ロボット旋回台及び,ロボット肩部設計製図に関して図面を描けない. |
評価項目4 | ロボット第一腕設計製図及び,ロボット第二腕設計製図が完全にできる. | ロボット第一腕設計製図及び,ロボット第二腕設計製図が一部できる. | ロボット第一腕設計製図及び,ロボット第二腕設計製図ができない. |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2)
説明
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教育方法等
概要:
いろいろな動きを実現するための機構について学ぶ.そして,各自に与えられた設計仕様をもとに多関節型ロボットを設計製図する.
授業の進め方・方法:
座学による講義,ロボット設計及び製図を行う.座学に関しては,定期試験により理解度を確認させ,返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消する. 具体的には,ある動きを実現するための機構を具体的に考えるレポートを数回提出してもらいます.また,ロボット設計後は,ロボットの図面を実際に描いてもらいます.
注意点:
関連科目
基礎製図法
学習指針
電子制御工学科において,これまで個々に学んできた内容を関係づけ,総合的に物事を考えることを学ぶ.また,アクチュエータの種類を学び,ロボットの機構及び設計方法について理解することを目的とする.
事前学習:受講前に教科書及び配布プリントの授業範囲を事前に読んでおくこと.
事後展開学習:授業中に提示する課題(配布プリントなども含む)を自分で解き,次の授業時に提出する.また,設計・製図に関しても,授業中に説明した内容を理解し,与えられた課題(図面,設計書など)を次の授業時に提出する.
学修単位の履修上の注意
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ロボットの概要 |
ロボットの種類と機構の違いを学び,理解する.
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2週 |
アクチュエータとセンサ |
アクチュエータ及びセンサの種類と配置方法を学ぶ.
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3週 |
歯車・歯数比 |
ロボットに使用されている歯車・歯数比を理解する.
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4週 |
電気モータの動作原理 |
DC,ACモータの構造,動作原理を説明できる.
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5週 |
電気モータの動作原理 |
DC,ACモータの構造,動作原理及び特性を説明できる.
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6週 |
空気圧アクチュエータの概要 |
空気圧アクチュエータの種類と特徴を説明できる.
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7週 |
空気圧弁の概要 |
空気圧アクチュエータを駆動する弁の構造を理解し,説明できる.
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8週 |
空気圧システムの概要
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空気圧アクチュエータを用いたシステム構成を説明できる.
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2ndQ |
9週 |
機構学概要 運動(クランク,カム) |
機構学とは何かを学び,構成部品について説明できる. クランク機構,カムによる運動について説明できる.
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10週 |
設計基礎 |
装置設計の流れを理解し,説明できる.
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11週 |
製図基礎1 |
はめあい公差,ねじ記号,歯車の設計製図についての復習.
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12週 |
製図基礎2 |
ベアリングの種類と選定方法,歯車の噛み合いによる歯数比について理解し,説明できる.
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13週 |
パルスモータの動作原理 |
ステッピングモータの構造,動作原理及び特性を説明できる.
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14週 |
仕様設計手法1 |
与えられた仕様を設計するための手法について学び説明できる.
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15週 |
小テスト |
授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答できる.
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16週 |
小テスト試験返却・解答 |
試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ロボットの設計製図概要 |
5自由度ロボット構造を理解し,説明できる.
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2週 |
ロボット全体図設計・製図 |
ロボット全体の設計製図,モーメント計算
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3週 |
ロボット全体図設計・製図 |
ロボット全体の設計製図,モーメント計算
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4週 |
ロボット全体図設計・製図 |
ロボット全体の設計製図,モーメント計算
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5週 |
旋回部設計 |
モータ取付板,旋回軸,旋回台の設計.
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6週 |
旋回部設計 |
モータ取付板,旋回軸,旋回台の設計.
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7週 |
モータ選定 |
ロボット旋回部の設計(モータ選定,歯数比決定)
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8週 |
ロボット旋回台製図 |
旋回台組み立て図設計製図.
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4thQ |
9週 |
ロボット旋回台製図 |
旋回台組み立て図設計製図.
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10週 |
ロボット旋回台製図 |
旋回台組み立て図設計製図.
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11週 |
ロボット第2腕設計 |
ロボット第二腕駆動用モータ選定と歯数比,チェーン設計
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12週 |
ロボット第1腕設計 |
ロボット第一腕駆動用モータ選定と歯数比設計
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13週 |
ロボット第1腕製図 |
第一腕設計製図.
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14週 |
ロボット第1腕製図 |
第一腕設計製図.
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15週 |
まとめ |
ロボット設計製図について説明出来る.
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16週 |
製図再提出 |
課題の製図修正
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 設計製図 | 歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。 | 4 | 前1,前10,後1,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13 |
機械設計 | 標準規格の意義を説明できる。 | 4 | |
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。 | 4 | |
標準規格を機械設計に適用できる。 | 4 | |
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。 | 4 | 前11 |
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。 | 4 | 前11 |
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。 | 4 | 前11 |
軸の種類と用途を理解し、適用できる。 | 4 | 前12 |
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。 | 4 | 前12 |
キーの強度を計算できる。 | 4 | 前12 |
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。 | 4 | 前12 |
滑り軸受の構造と種類を説明できる。 | 4 | 前12 |
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。 | 4 | 前12 |
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。 | 4 | 前12 |
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。 | 4 | 前12 |
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。 | 4 | 前12 |
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。 | 4 | 前12 |
歯車列の速度伝達比を計算できる。 | 4 | 前12 |
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。 | 4 | 前9,前13 |
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。 | 4 | 前9,前13 |
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。 | 4 | 前9,前13 |
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。 | 4 | 前9,前13 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 図面 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 5 | 60 | 5 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 15 | 2 | 0 | 5 | 0 | 0 | 22 |
専門的能力 | 15 | 3 | 30 | 0 | 0 | 0 | 48 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 30 | 0 | 0 | 0 | 30 |