計測工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 計測工学Ⅱ
科目番号 0068 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 信号解析教科書- 信号とシステム -, 原島博 著,コロナ社
担当教員 西田 茂生

到達目標

1.サンプリング定理,量子化を理解し,AD変換,DA変換の原理を理解する.
2.信号処理で問題となる雑音,およびその除去方法について理解する.
3.離散フーリエ変換の原理を理解しプログラミングができる.
4.Z変換および逆Z変換の意味を理解し,計算ができる.
5.ディジタル信号処理システムの入出力関係からブロック線図がかける.またその逆ができる.
6.ディジタル信号処理システムの周波数応答を論じることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1サンプリング定理,量子化を理解し,AD変換,DA変換の原理を理解し,説明することができる.サンプリング定理,量子化を理解し,AD変換,DA変換の原理を理解することができる.サンプリング定理,量子化を理解し,AD変換,DA変換の原理を理解することができない.
評価項目2信号処理で問題となる雑音,およびその除去方法について理解し,説明することができる.信号処理で問題となる雑音,およびその除去方法について理解することができる.信号処理で問題となる雑音,およびその除去方法について理解することができない.
評価項目3DFT,FFTのアルゴリズムを理解し,プログラミングできる.DFT,FFTのアルゴリズムを理解できる.DFT,FFTのアルゴリズムを理解できない.
評価項目4Z変換および逆Z変換の意味が理解でき,計算することができる.Z変換および逆Z変換の意味が理解でき,計算することができる.Z変換および逆Z変換の意味を理解することができない.
評価項目5ディジタル信号処理システムの入出力関係からブロック線図が描け,その逆もできる.ディジタル信号処理システムの入出力関係からブロック線図が描ける,またはその逆のいずれかができる.ディジタル信号処理システムの入出力関係からブロック線図が描けない,かつその逆もできない.
評価項目6ディジタル信号処理システムの周波数伝達関数を求めることができ,周波数応答を論じることができる.ディジタル信号処理システムの周波数伝達関数を求めることができる.ディジタル信号処理システムの周波数伝達関数を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2b) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年次に学習した計測工学の基礎知識を基に,計測システムの構成とともに必要不可欠な技術となっているディジタル信号処理の基礎知識を学習する.
授業の進め方・方法:
座学を主体とするが,演習および課題によって理解を深める.定期的にそれまでの内容に関する小テストを行い,理解度をチェックする.
注意点:
関連科目
統計的な処理,およびフーリエ変換を利用するので数学的な知識が不可欠である. 計測工学Ⅰ,制御工学.
学習指針
身近な各種機器に様々な計測技術が応用されていることを常に意識しながら学習する.学習内容がどのように実際の機器の中で応用されているのか認識することにより理解を深めること.
自己学習
 学習内容を十分復習すること.計測工学の学習内容を意識しながら工学実験を履修すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 標本化(1) 計測システムの復習
アナログ信号の標本化について,時間領域で説明できる
2週 標本化(2)
アナログ信号の標本化について,周波数領域で説明できる
エイリアシングについて説明できる
3週 データ保持と量子化 サンプル&ホールド回路を説明できる
量子化の原理と方法が説明できる
量子化誤差について説明できる
4週 AD変換 AD変換の原理について説明できる
5週 各種AD変換器 各種AD変換器について説明できる
6週 DA変換 DA変換の原理と各種DA変換器について説明できる
7週 前期中間試験 授業内容を理解し,問題を適切に解くことができる
8週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解不十分な点を解消する
2ndQ
9週 ディジタル信号処理システムの基礎概念 典型的なディジタル信号処理システムの流れについて説明できる
10週 雑音除去 雑音の統計処理手法について説明できる
11週 離散フーリエ変換 DFT,FFTのアルゴリズムについて説明できる
12週 Z変換と逆Z変換 Z変換,逆Z変換の意味を説明できる
Z変換,逆Z変換ができる
13週 ディジタル信号処理システムの入出力関係とブロック線図 ディジタル信号処理システムの入出力関係から,ブロック線図が描ける
ブロック線図からシステムの入出力関係が求められる
14週 伝達関数,周波数伝達関数,周波数応答 FIR,IIRシステムの伝達関数および周波数伝達関数を求めることができる
システムの周波数応答を論じることができる.
15週 前期末試験 授業内容を理解し,問題を適切に解くことができる
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解不十分な点を解消する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。4前9
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4前10
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4前1,前9
伝達関数を説明できる。4前14
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4前13
制御系の過渡特性について説明できる。4前14
制御系の定常特性について説明できる。4前14
制御系の周波数特性について説明できる。4前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他課題合計
総合評価割合700000030100
基礎的能力700000030100
専門的能力00000000
分野横断的能力00000000