計測工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 計測工学Ⅱ
科目番号 0072 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 信号解析教科書- 信号とシステム -, 原島博 著,コロナ社
担当教員 西田 茂生

到達目標

1.サンプリング定理,量子化を理解し,AD変換,DA変換の原理を理解する.
2.信号処理で問題となる雑音,およびその除去方法について理解する.
3.離散フーリエ変換の原理を理解しプログラミングができる.
4.Z変換および逆Z変換の意味を理解し,計算ができる.
5.ディジタル信号処理システムの入出力関係からブロック線図がかける.またその逆ができる.
6.ディジタル信号処理システムの周波数応答を論じることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1サンプリング定理,量子化を理解し,AD変換,DA変換の原理を理解し,説明することができる.サンプリング定理,量子化を理解し,AD変換,DA変換の原理を理解することができる.サンプリング定理,量子化を理解し,AD変換,DA変換の原理を理解することができない.
評価項目2信号処理で問題となる雑音,およびその除去方法について理解し,説明することができる.信号処理で問題となる雑音,およびその除去方法について理解することができる.信号処理で問題となる雑音,およびその除去方法について理解することができない.
評価項目3DFT,FFTのアルゴリズムを理解し,プログラミングできる.DFT,FFTのアルゴリズムを理解できる.DFT,FFTのアルゴリズムを理解できない.
評価項目4Z変換および逆Z変換の意味が理解でき,計算することができる.Z変換および逆Z変換の意味が理解でき,計算することができる.Z変換および逆Z変換の意味を理解することができない.
評価項目5ディジタル信号処理システムの入出力関係からブロック線図が描け,その逆もできる.ディジタル信号処理システムの入出力関係からブロック線図が描ける,またはその逆のいずれかができる.ディジタル信号処理システムの入出力関係からブロック線図が描けない,かつその逆もできない.
評価項目6ディジタル信号処理システムの周波数伝達関数を求めることができ,周波数応答を論じることができる.ディジタル信号処理システムの周波数伝達関数を求めることができる.ディジタル信号処理システムの周波数伝達関数を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年次に学習した計測工学の基礎知識を基に,計測システムの構成とともに必要不可欠な技術となっているディジタル信号処理の基礎知識を学習する.
授業の進め方・方法:
座学を主体とするが,演習および課題によって理解を深める.定期的にそれまでの内容に関する小テストを行い,理解度をチェックする.
注意点:
関連科目
統計的な処理,およびフーリエ変換を利用するので数学的な知識が不可欠である. 計測工学Ⅰ,制御工学.
学習指針
身近な各種機器に様々な計測技術が応用されていることを常に意識しながら学習する.学習内容がどのように実際の機器の中で応用されているのか認識することにより理解を深めること.
事前学習 受講前にテキストやプリントの授業範囲を事前に読んでおくこと.
事後学習 学習内容を十分復習すること.計測工学の学習内容を意識しながら工学実験を履修すること.

学修単位の履修上の注意

成績評価における課題により,自学自習の取り組みを評価する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 標本化と量子化(復習) アナログ信号の標本化について,時間と周波数領域で説明できる.エイリアシングについて説明できる.量子化について説明できる.
2週 標本化と変調 信号の変調を用いて標本化を理解し説明できる.
3週 AD変換 サンプル&ホールド回路を説明できる.
AD変換の原理について説明できる.
4週 各種AD変換器 各種AD変換器について説明できる.
5週 DA変換 DA変換の原理と抵抗ラダー型DA変換器について説明できる.
6週 ディジタル信号処理システムの基礎概念 典型的なディジタル信号処理システムの流れについて説明できる.
7週 前期中間試験 授業内容を理解し,問題を適切に解くことができる.
8週 試験返却・解答
雑音除去
試験問題を見直し,理解不十分な点を解消する.
雑音の統計処理手法について説明できる.
2ndQ
9週 離散フーリエ変換と高速フーリエ変換 DFT,FFTのアルゴリズムについて説明できる.
10週 Z変換と逆Z変換 Z変換,逆Z変換の意味を説明でき,実際にZ変換,逆Z変換ができる.
11週 ディジタル信号処理システムの入出力関係とブロック線図 ディジタル信号処理システムの入出力関係から,ブロック線図が描ける.
ブロック線図からシステムの入出力関係が求められる.
12週 伝達関数,周波数伝達関数,周波数応答 FIR,IIRシステムの伝達関数および周波数伝達関数を求めることができる
システムの周波数応答を論じることができる.
13週 ディジタル積分 台形法則・シンプソンの方法によるディジタル積分を説明することができる.
14週 ディジタル微分 差分を用いたディジタル微分を説明することができる.
15週 前期末試験 授業内容を理解し,問題を適切に解くことができる
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解不十分な点を解消する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。4前9
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4前10
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4前1,前9
伝達関数を説明できる。4前14
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4前13
制御系の過渡特性について説明できる。4前14
制御系の定常特性について説明できる。4前14
制御系の周波数特性について説明できる。4前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他課題合計
総合評価割合700000030100
基礎的能力700000030100
専門的能力00000000
分野横断的能力00000000