数値解析

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 数値解析
科目番号 0089 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 数値計算法(第2版・新装版):三井田惇郎,須田宇宙 共著(森北出版)/Fortran 95, C & Javaによる新数値計算法:小国 力 著(サイエンス社)
担当教員 中山 敏男

到達目標

1. 数値計算により方程式の解を求めるプログラムを作成することができる.
2. 数値計算により関数補間と近似式を求めるプログラムを作成することができる.
3. 数値計算により数値積分を行うプログラムを作成することができる.
4. 数値計算により常微分方程式および偏微分方程式の解を求めるプログラムを作成することができる.
5. 数値計算により固有値を求めるプログラムを作成することができる.
6. モンテカルロ法により解を求めるプログラムを作成することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1方程式の根および連立1次方程式の解法に関する理論を説明でき,数値計算により方程式の解を求めるプログラムを作成することができる.数値計算により方程式の解を求めるプログラムを作成することができる.数値計算により方程式の解を求めるプログラムを作成することができない.
評価項目2関数補間と近似式に関する理論を説明でき,数値計算により関数補間と近似式を求めるプログラムを作成することができる.数値計算により関数補間と近似式を求めるプログラムを作成することができる.数値計算により関数補間と近似式を求めるプログラムを作成することができない.
評価項目3数値積分に関する理論を説明でき,数値計算により数値積分を行うプログラムを作成することができる.数値計算により数値積分を行うプログラムを作成することができる.数値計算により数値積分を行うプログラムを作成することができない.
評価項目4常微分方程式および偏微分方程式の解法に関する理論を説明でき,数値計算により常微分方程式および偏微分方程式の解を求めるプログラムを作成することができる.数値計算により常微分方程式および偏微分方程式の解を求めるプログラムを作成することができる.数値計算により常微分方程式および偏微分方程式の解を求めるプログラムを作成することができない.
評価項目5固有値に関する理論を説明でき,数値計算により固有値を求めるプログラムを作成することができる.数値計算により固有値を求めるプログラムを作成することができる.数値計算により固有値を求めるプログラムを作成することができない.
評価項目6モンテカルロ法に関する理論を説明でき,モンテカルロ法により解を求めるプログラムを作成することができる.モンテカルロ法により解を求めるプログラムを作成することができる.モンテカルロ法により解を求めるプログラムを作成することができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2b) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
自然現象や工学的な現象はいくつかの仮定の下で数学的モデルにより記述されるが,その多くは解析的に解くことが難しく,そのため計算機を使った数値解析が必要とされる.本講義では,数値解析の基礎理論を学習するとともに,実際にC言語によるプログラムを作成して数値計算を行い,手法による精度の違い等の検討を行う.
授業の進め方・方法:
講義項目ごとに,座学による講義を行った後,各自C言語によるプログラミングを行うことにより理解度を確認する.また,定期試験返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消する.
注意点:
関連科目:
 プログラミング,数学,物理,システム工学
学習指針:
 計算機を使った数値計算の誤差や,数値解析手法の特徴を理解するために,C言語によるプログラムを実際に作成する.
自己学習:
 授業内容の予習復習を十分に行うとともに,各自プログラムを必ず作成し,実行することにより理解を深める.

事前学習:あらかじめ教科書の授業範囲を事前に読んでおく.
事後展開学習:授業の最後に課題を課すので,自分で解き,指定した期限内に提出する.

学修単位の履修上の注意

成績評価における課題により,自学自習の取り組みを評価する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 数値計算の概要 数値計算の概要を知るとともに,簡単な数値計算プログラムをC言語によりインプリメントし,実行結果をまとめることができる.
2週 数値計算の誤差
計算機の特性を知って,数値計算で現れる誤差について理解し,説明できる.
3週 方程式の根 方程式の根に関する理論について理解し,説明できるとともに,与えられた課題に対してC言語によるプログラムを作成することができる.
4週 連立1次方程式 連立1次方程式の解法に関する理論について理解し,説明できるとともに,与えられた課題に対してC言語によるプログラムを作成することができる.
5週 関数補間と近似式 関数補間と近似式に関する理論について理解し,説明できるとともに,与えられた課題に対してC言語によるプログラムを作成することができる.
6週 数値積分 数値積分に関する理論について理解し,説明できるとともに,与えられた課題に対してC言語によるプログラムを作成することができる.
7週 前期中間試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる.
8週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.
4thQ
9週 常微分方程式 常微分方程式に関する理論について理解し,説明できるとともに,与えられた課題に対してC言語によるプログラムを作成することができる.
10週 偏微分方程式(1) 放物型偏微分方程式に関する理論について理解し,説明できるとともに,与えられた課題に対してC言語によるプログラムを作成することができる.
11週 偏微分方程式(2) 双曲型および楕円形偏微分方程式に関する理論について理解し,説明できるとともに,与えられた課題に対してC言語によるプログラムを作成することができる.
12週 固有値 固有値に関する理論について理解し,説明できるとともに,与えられた課題に対してC言語によるプログラムを作成することができる.
13週 モンテカルロ法 モンテカルロ法に関する理論について理解し,説明できるとともに,与えられた課題に対してC言語によるプログラムを作成することができる.
14週 小テスト 授業内容を理解し,小テストに対してC言語によるプログラムを作成することができる.
15週 前期末試験 授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる.
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。3後2
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。3後2
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12,後13

評価割合

試験課題小テスト合計
総合評価割合503515100
基礎的能力0000
専門的能力503515100
分野横断的能力0000