機能性材料

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機能性材料
科目番号 0091 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 量子力学がわかる,伊東正人著,技術評論社
担当教員 西田 茂生

到達目標

1.シュレディンガの波動方程式が理解できる.
2.電子の状態,化学結合について,量子力学的に捉えることができる.
3.導電性についての基礎的な概念について理解できる.
4.磁性についての基礎的な概念について理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1シュレディンガの波動方程式を理解し,説明できるとともに与えられた問題を解くことができる.シュレディンガの波動方程式を理解し,説明できる.シュレディンガの波動方程式を理解し,説明することができない.
評価項目2電子の状態,化学結合について,量子力学的に捉え,説明することができる.電子の状態,化学結合について,量子力学的に捉えることができる.電子の状態,化学結合について,量子力学的に捉えることができない.
評価項目3導電性についての基礎的な概念について理解し,説明することができる.導電性についての基礎的な概念について理解することができる導電性についての基礎的な概念について理解することができない.
評価項目4磁性についての基礎的な概念について理解し,説明することができる.磁性についての基礎的な概念について理解することができる.磁性についての基礎的な概念について理解することができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-1) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 B-1 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気電子機器を設計するためには,それを構成する材料の特性や働きを知る必要がある.
この講義では,電気電子機器に用いられる材料の機能性の発現について,量子論的な基礎知識を習得することを目的とする.最初に材料を理解する上で基礎となる周期表についての復習を行った後,量子力学の基礎となるシュレディンガの波動方程式について詳しく講義する.その後量子論的に電子を捉え,電気電子材料の機能性発現の要因となる事柄について講義を行う.
特に導電体・磁性体を採り上げる.
履修人数により,学生によるプレゼンテーションを行う場合がある.
授業の進め方・方法:
導入部ではスライドによる講義を行う.
主としてノート講義.前半部分にテキストを用いる.
注意点:
関連科目
 材料・加工学,電子工学,電磁気学
学習指針
 各自が講義ノートをとることはもちろんのことであるが,身の回りの電気電子機器を材料の観点から見る習慣を付ける必要がある.
事前学習 受講前にテキストやプリントの授業範囲を事前に読んでおくこと.
事後学習 必ず講義ノートの整理を行い,理解を深めることに留意すること.スライドによる講義を行う場合は,効率よくノートをとること.テキストの演習問題を解くこと.

学修単位の履修上の注意

成績評価における課題により,自学自習の取り組みを評価する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
周期表
周期表と元素の性質の関係が説明できる.
2週 水素原子 量子力学モデルで原子を捉えることができる.
3週 シュレディンガー方程式 シュレディンガ方程式の意味が説明できる.
4週 波動関数 波動関数の意味および分子の軌道エネルギについて説明できる.
5週 電子軌道 量子化された電子軌道について説明できる.
電子軌道を量子数で説明できる.
6週 化学結合
 共有結合・イオン結合
2原子以上の場合の電子混成軌道について説明できる.
7週 物質の配列と配向 原子による秩序構造と結晶について説明できる.
8週 前期中間試験 授業内容を理解し,問題を適切に解くことができる.
2ndQ
9週 金属の自由電子モデル 古典力学 金属の自由電子モデルについて,古典力学を用いて説明できる.
10週 金属の自由電子モデル 量子力学 金属の自由電子モデルについて,量子力学を用いて説明できる.
11週 金属の電気伝導メカニズム 金属の電気伝導のメカニズムについて,量子力学を用いて説明できる.
12週 π電子 π電子による電気伝導ついて説明できる.
13週 磁化と磁気モーメント 磁化と磁気モーメントについて説明できる.
磁性の由来が説明できる.
14週 常磁性と反磁性 常磁性と反磁性について説明できる.
15週 学年末試験 授業内容を理解し,問題を適切に解くことができる.
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解不十分な点を解消する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他課題合計
総合評価割合700000030100
基礎的能力700000030100
専門的能力00000000
分野横断的能力00000000