概要:
私たちの身の回りの物質がどのように構成されているかを理解すること、さらに、物質の性質や物質の変化にかかわる自然現象を化学的に考えて、解釈する力を身に着けることは工学を学習する者にとって重要である。本講義では、物質を構成している原子・分子・イオンなどの基本粒子を学び、粒子から物質が出来るしくみ、粒子と物質の量的関係、化学変化による物質量の変化・状態変化を学ぶ。さらに、中和と酸化・還元について学習することで、物質を理解するための基礎的な能力を身につける。
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心である。講義項目ごとに演習問題に取り組み、各自の理解度を確認する。また、定期試験返却時に解説を行い、理解が不十分な点を解消する。
注意点:
関連科目
化学II,物理,数学などとの関連が深い。
学習指針
数学的な取り扱いが多いが、授業での例題と関連問題を通して説明できるまで理解することが重要である。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 3 | 前1 |
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 3 | 前1 |
物質が原子からできていることを説明できる。 | 3 | 前2 |
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前2 |
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前2 |
純物質と混合物の区別が説明できる。 | 3 | 前2 |
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。 | 3 | 前3 |
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 3 | 後3 |
水の状態変化が説明できる。 | 3 | 後3 |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 3 | 後3 |
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。 | 3 | 後4,後5 |
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。 | 3 | 後6,後9 |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 3 | 前5 |
同位体について説明できる。 | 3 | 前5 |
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 | 3 | 前5 |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 3 | 前6 |
価電子の働きについて説明できる。 | 3 | 前6 |
原子のイオン化について説明できる。 | 3 | 前13 |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 3 | 前4 |
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。 | 3 | 前9 |
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。 | 3 | 前9 |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 3 | 前4 |
イオン結合について説明できる。 | 3 | 前13 |
イオン結合性物質の性質を説明できる。 | 3 | 前13 |
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。 | 3 | 前13 |
共有結合について説明できる。 | 3 | 前14,後1 |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 3 | 前14 |
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。 | 3 | 後2 |
金属の性質を説明できる。 | 3 | 後2 |
原子の相対質量が説明できる。 | 3 | 前10 |
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。 | 3 | 前10 |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 3 | 前11 |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 3 | 前11 |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。 | 3 | 前12 |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 3 | 後13 |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 3 | 後14 |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 3 | 後10 |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 3 | 後11,後12 |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | 後11,後12 |