ディジタル回路

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ディジタル回路
科目番号 0017 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 だれにもわかる ディジタル回路」,出版社:オーム社,著者:天野英晴,武藤佳恭,補助教材:配布プリント,ホームページ参照(http://www.info.nara-k.ac.jp/~matsuo/JYUGYO/DIGITAL/digital.html)
担当教員 松尾 賢一

到達目標

1.ディジタル回路の概念,および,電気・電子回路の基礎的知識の説明,回路図の作成,演算ができる.
2.組み合わせ回路において,加法標準設計法を用いた回路図の作成,カルノー図を用いた組合せ回路の簡単化が行える.
3.様々な組み合わせ回路の動作原理,および,それを利用した回路図の作成やそれらを利用した回路の作成ができる.
4.半導体,ダイオード,トランジスタの原理,TTL-ICの使用方法が説明でき,それらを利用した回路図作成および回路製作が行える.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ディジタル回路の概念,および,電気・電子回路の基礎的知識の説明,回路図の作成,演算ができ,様々な状況に適用させることができる.ディジタル回路の概念,および,電気・電子回路の基礎的知識の説明,回路図の作成,演算ができる.ディジタル回路の概念,および,電気・電子回路の基礎的知識の説明,回路図の作成,演算ができない.
評価項目2組み合わせ回路において,加法標準設計法を用いた回路図の作成,カルノー図を用いた組合せ回路の簡単化が行え,様々な状況に適用させることができる.組み合わせ回路において,加法標準設計法を用いた回路図の作成,カルノー図を用いた組合せ回路の簡単化が行える.組み合わせ回路において,加法標準設計法を用いた回路図の作成,カルノー図を用いた組合せ回路の簡単化が行えない.
評価項目3様々な組み合わせ回路の動作原理,および,それを利用した回路図の作成やそれらを利用した回路の製作でき,様々な状況に応じて,製作した回路を適用させることができる.様々な組み合わせ回路の動作原理,および,それを利用した回路図の作成やそれらを利用した回路の製作ができる様々な組み合わせ回路の動作原理,および,それを利用した回路図の作成やそれらを利用した回路の製作ができない.
評価項目4半導体,ダイオード,トランジスタの原理,TTL-ICの使用方法が説明でき,それらを利用した回路図作成および回路製作が行え,様々な状況に応じて,製作した回路を適用させることができる.半導体,ダイオード,トランジスタの原理,TTL-ICの使用方法が説明でき,それらを利用した回路図作成および回路製作が行える.半導体,ダイオード,トランジスタの原理,TTL-ICの使用方法が説明でき,それらを利用した回路図作成および回路製作が行えない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ディジタル回路はコンピュータの基本技術であり,その標準的な回路であるディジタルICの原理と応用を学ぶことは,ソフトウエア開発の幅を広げることにつながる.そこで,ソフトウエア開発者として必要な,最低限度のハードウエアにおける基礎知識の一つとして,ディジタル回路の仕組みと動作原理を学習する.学習によって,ディジタルICの仕組みとその応用例を学ぶことで,ディジタル回路の基本的な知識と技術を習得する.
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心である.講義項目ごとに演習問題,レポートに取り組み,各自の理解度を確認する.また,定期試験返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消する.
注意点:
関連科目:1年の情報工学概論,2年の情報工学実験Ⅰ,論理回路に関連が深い.
学習指針:実際の回路製作に向けて,知識だけの習得でなく,各回路やICの動作を総合的に理解する必要がある.
事前学習:授業開始前に教科書を事前に読み,予備知識を得ておくこと.
事後展開学習:演習,復習に関する宿題をHPで指示するので,教科書,授業内容を参考にして,自分で解いて後日提出する.

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ディジタル回路について ディジタル回路とコンピュータの中身との関連を理解できる.
2週 組合せ回路について 組合せ回路の原理を理解する.
3週 MIL記号法 MIL記号法を用いた論理ゲートの表現方法について理解できる.
4週 基本ゲートの変換 基本論理ゲート間の変換方法について理解できる.
5週 加法標準設計法 加法標準設計法を理解できる.
6週 加法標準設計法 加法標準設計法に関連したいくつかの方法を理解できる.
7週 カルノー図 カルノー図の理解と役割について理解できる.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 ディジタル回路の基礎 ディジタル回路を学ぶ上での基礎知識を身に付ける.
10週 ディジタル回路の基礎 ディジタル回路を学ぶ上での基礎知識を身に付ける.
11週 ディジタル回路製作1 実際のディジタル回路作成に関する基礎知識を理解できる.
12週 ディジタル回路製作2 実際のディジタル回路作成に関する基礎知識を理解できる.
13週 ディジタル回路製作3 実際のディジタル回路作成に関する基礎知識を理解できる.
14週 ディジタル回路製作4 実際のディジタル回路作成に関する基礎知識を理解できる.
15週 ディジタル回路製作5 実際のディジタル回路作成に関する基礎知識を理解できる.
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.
後期
3rdQ
1週 回路の簡単化1 例外的な状況でのカルノー図を用いた簡単化の方法を理解できる.
2週 回路の簡単化2 例外的な状況でのカルノー図を用いた簡単化の方法を理解できる.
3週 回路の簡単化3 禁止入力をもつカルノー図を用いた簡単化の方法を理解できる.
4週 回路の簡単化4 やや高度な簡単化の方法を理解できる.
5週 演算回路 演算回路の役割と演算の原理について理解できる.
6週 加算器 加算器の役割と演算の原理について理解できる.
7週 減算器・補数 減算器の役割と演算の原理について理解できる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 演算回路 演算回路の役割と演算の原理について理解できる.
10週 ALU,デコーダ ALUとデコーダの役割と動作原理について理解できる.
11週 エンコーダ,データセレクタ エンコーダとデータセレクタの役割と動作原理について理解できる
12週 コンパレータ,パリティチェッカー コンパレータ,パリティチェッカーの役割と動作原理を理解できる.
13週 TTL-ICの基本特性 TTL-ICの電気的特性について理解できる.
14週 TTL-ICの動作能力 TTL-ICの駆動能力であるファンアウトについて理解できる.
15週 TTL-ICの動作能力 TTL-ICの駆動能力であるファンアウトについて理解できる.
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。2
基数が異なる数の間で相互に変換できる。2
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2
基本的な論理演算を行うことができる。2
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。2
論理式の簡単化の概念を説明できる。2
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。2
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。2
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。2
組合せ論理回路を設計することができる。2
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。1
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。1
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。1
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。1
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。1
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。1
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。1
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。2
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。2

評価割合

試験課題・提出物合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000