情報工学概論

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 情報工学概論
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「情報の表現とコンピュータの仕組み」ムイスリ出版 青木征男 著
担当教員 内田 眞司

到達目標

前期中間試験:
1) 2進数,10進数,16進数の相互変換と実数表現を理解する
2) コンピュータ内部での文字の表現法を理解する
2) 符号絶対値表現, 2の補数表現ついて理解する
前期末試験:
1) 2進数による実数の表現について理解する
2) ブール代数の基礎的な理論について理解する
後期中間試験:
1)コンピュータの基本構成について理解する
2)コンピュータの動作について理解する
3)周辺装置とその接続方法について理解する
4) JavaScriptについて理解する
学年末:
1) アドレス修飾の各方式を理解する
2) COMETⅡコンピュータの内部構造と動作について理解する
3) CASLⅡの基本命令を理解する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報工学の基礎としてコンピュータの仕組みと動作について理解し説明できる。情報工学の基礎としてコンピュータの仕組みと動作について理解できる。情報工学の基礎としてコンピュータの仕組みと動作について理解できない。
評価項目2基本原理となる情報の表現法,特に2進数による情報の表現法について理解し説明できる。基本原理となる情報の表現法,特に2進数による情報の表現法について理解できる。基本原理となる情報の表現法,特に2進数による情報の表現法について理解できない。
評価項目3アセンブリ言語によるプログラミングの基礎について理解し説明できる。アセンブリ言語によるプログラミングの基礎について理解できる。アセンブリ言語によるプログラミングの基礎について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報工学の基礎としてコンピュータの仕組みと動作について学ぶ。基本原理となる情報の表現法,特に2進数による情報の表現法について学ぶ。さらに,アセンブリ言語によるプログラミングの基礎について学ぶ。
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心である。授業をよく聞き, その場で理解することが大切である。分からないことがあれば, 積極的に質問すること。本講義では理解を深めるための課題を出題するので, 必ず提出すること。
関連科目
ディジタル回路,情報リテラシーなどとの関連が深い。
学習指針
数学的な取り扱いが多いが,各自の様々な経験や身近な体験を通して説明できるまで理解することが重要である。
注意点:
事前学習・・・あらかじめ講義内容に該当する部分の教科書やWebサイトなどを読み、理解できるところ、理解できないところを明らかにしておく。
事後展開学習・・・章末問題を自分で解き、次の授業時に提出する。また、理解が浅かった内容についてはオフィスアワー等を活用して知識の定着を図ること。

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス コンピュータの歴史, コンピュータの種類について説明できる
2週 コンピュータと2進数 2値状態,2進数, 情報の表現方法について説明できる
3週 数値の表し方(1) 位取り記数法を用いて2進数,10進数を表現できる
4週 数値の表し方(2) 位取り記数法を用いて8進数,16進数を表現できる
5週 数値の表し方(3) 実数を2進数,8進数,10進数,16進数で表現できる
6週 文字コード 文字コード,パリティビットについて説明できる
7週 負数と2の補数表現 符号絶対値表現, 2の補数表について説明できる
8週 前期中間試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる
2ndQ
9週 前期期末試験の解説 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する
10週 2進数の演算 2進数の加減乗除演算について説明できる
11週 実数の表現 固定小数点数表現、浮動小数点表現について説明できる
12週 ブール代数 ブール代数、真理値表、ベン図について説明ができる
13週 ブール代数 論理式、基本法則について説明できる
14週 論理回路 基本論理回路について説明ができる
15週 前期期末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる
16週 前期期末試験の解説 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する
後期
3rdQ
1週 組み合わせ回路と順序回路 様々な組み合わせ回路とフリップフロップについて説明できる
2週 JavaScriptプログラミング JavaScriptで基本的なプログラムを作成する
3週 JavaScriptプログラミング JavaScriptによるHTML/CSSの操作ができる
4週 入出力装置・記憶装置(1) 記憶装置・入力装置について説明できる
5週 記憶装置(2) 補助記憶装置、キャッシュメモリについて説明できる
6週 JavaScriptプログラミング JavaScriptで簡単なスマホアプリを作成する
7週 ソフトウェア 補助記憶装置、キャッシュメモリについて説明できる
8週 後期中間試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる
4thQ
9週 後期中間試験の解説 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する
10週 演習1 PCの分解を通して、構成要素について理解する
11週 演習2 PCの組み立てを通して、構成要素について理解する
12週 COMETIIとCASLII COMETIIのハードウェア構成、プログラム言語の変遷、CASLIIの命令について説明できる
13週 コンピュータの動作 マシンサイクルについて説明できる
14週 アドレス修飾 直接・間接アドレス指定,インデックス修飾について説明できる
15週 後期期末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる
16週 後期期末試験の解説 試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。4前3,前4,前5
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。4後5
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。4前2
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4前3
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4前4
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4前5
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4後5
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4後5
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4後5
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。4後5
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。4後5

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100