情報数学Ⅰ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 情報数学Ⅰ
科目番号 0029 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 石村 園子,やさしく学べる離散数学(共立出版),2007,2,100円
担当教員 内田 眞司,岡村 真吾

到達目標

前期中間試験:集合(基本性質,演算),命題論理(命題,演算,推論,証明)について理解する.
前期末試験:述語論理(命題関数,限量子),関係(2項関係,諸性質),写像について理解する.
後期中間試験:グラフの基礎,経路,いろいろなグラフについて理解する.
学年末試験:平面的グラフ,グラフの彩色,ネットワーク・フローについて理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報専門学科カリキュラム標準J07のコアカリキュラム:離散構造のDS1からDS4について,IT技術に必要な離散数学の基礎知識の修得を目的とする.離散数学の中で,集合論,命題論理,証明,述語論理,関係と写像,グラフ理論の各テーマについて講義する.
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心である.講義項目ごとに演習問題に取り組み,各自の理解度を確認する.また,定期試験返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消する.
注意点:
関連科目
 情報工学概論,ディジタル回路,論理回路,情報数学II
学習指針
 講義ノートを毎回きちんととるのは,以下の点で勉学の基本である.
 1)教えられたことを整理する,2)頭で記憶しきれないことをノートに記憶させる.
 講義中に随時,以前の講義内容を参照するので,ノートは毎回持参すること.
自己学習
 到達目標を達成するためには,授業以外にも教科書の例題や演習問題を解き理解を深める必要がある.関連する図書
 も参考にして自学・自習をすること.
評価割合
 下記に示す,前期成績と後期成績の単純平均とする.
 前期成績:定期試験成績(2回の単純平均80%),課題(ノート提出を含む20%)で評価する.
 後期成績:試験の成績(100%)で評価する.ただし,本科目への取り組み姿勢に問題がある場合(講義時間中に取り
      組むべき演習問題に取り組んでいない,課題が未提出,提出物の内容が不十分,など)は最大61%減点す
      ることがある.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・集合 ガイダンス,集合とは,集合の表記
2週 集合 部分集合,真部分集合,べき集合,和集合,差集合,補集合
3週 命題論理 命題,真理値,真理値表
4週 命題論理 連言命題,選言命題,否定命題,排他的選言命題
5週 命題論理 条件命題,複合命題,
6週 命題論理 逆,裏,対偶,対偶法,背理法
7週 前期中間試験 授業内容を理解し試験問題に対して正しく解答することができる.
8週 前期中間試験解説 授業内容を理解し,理解が不十分な点を解消する.
2ndQ
9週 述語論理 命題関数について説明する
10週 述語論理 全称記号,存在記号
11週 関係 直積集合,順序対,関係
12週 関係 合成,逆関係,関係行列,同値関係
13週 写像 写像,定義域,値域
14週 写像 単射,全射,全単射
15週 前期期末試験 授業内容を理解し試験問題に対して正しく解答することができる.
16週 前期期末試験解説 授業内容を理解し,理解が不十分な点を解消する.
後期
3rdQ
1週 グラフの基礎(1) グラフの定義を理解する.
2週 グラフの基礎(2) 隣接行列と接続行列の定義を理解する.
3週 経路(1) 経路の定義を理解する.
4週 経路(2) 連結グラフの定義を理解する.
5週 いろいろなグラフ(1) 完全グラフ,正則グラフ,2部グラフの定義と性質を理解する.
6週 いろいろなグラフ(2) 木グラフの定義と性質を理解する.
7週 後期中間試験 授業内容を理解し試験問題に対して正しく解答することができる.
8週 後期中間試験解説 授業内容を理解し,理解が不十分な点を解消する.
4thQ
9週 平面的グラフ(1) 平面的グラフの定義と性質を理解する.
10週 平面的グラフ(2) オイラーグラフとハミルトングラフの定義と性質を理解する.
11週 グラフの彩色(1) 頂点彩色の定義と性質を理解する.
12週 グラフの彩色(2) 領域彩色の定義と性質を理解する.
13週 ネットワーク・フロー(1) ネットワークの定義と性質を理解する.
14週 ネットワーク・フロー(2) フローの定義と性質を理解する.
15週 学年末試験 授業内容を理解し試験問題に対して正しく解答することができる.
16週 学年末試験解説 授業内容を理解し,理解が不十分な点を解消する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。3
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。3
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。3
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。3
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合9010100
基礎的能力72880
専門的能力18220