信号処理

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 信号処理
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:信号処理入門,出版社:オーム社,著者:佐藤幸男  教材:ホームページ参照(http://www.info.nara-k.ac.jp/~matsuo/JYUGYO/SIGNAL/signal.html)
担当教員 松尾 賢一

到達目標

1.信号を処理する上で必要な基本的な知識である,標本化,量子化,周波数,振幅,位相が説明でき,それらを基に,様々なディジタル信号波形を図形化できる.
2.ディジタル信号を分析処理する前に入力波形に対して実施される前処理を,ディジタル信号に対して施すことができる.
3.2つのディジタル信号間の関係性を明らかにする方法の説明およびそれらを定量的に分析することができる.
4.信号の周波数特性や周波数領域での入力信号の特性,入力信号を解析する方法が説明でき,実際のディジタル信号に対して,周波数領域での処理ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1信号を処理する上で必要な基本的な知識である,標本化,量子化,周波数,振幅,位相が説明でき,それらを基に,様々なディジタル信号波形を図形化でき,それらの処理をプログラミングできる.信号を処理する上で必要な基本的な知識である,標本化,量子化,周波数,振幅,位相が説明でき,それらを基に,様々なディジタル信号波形を図形化できる.信号を処理する上で必要な基本的な知識である,標本化,量子化,周波数,振幅,位相が説明でき,それらを基に,様々なディジタル信号波形を図形化できない.
評価項目2ディジタル信号を分析処理する前に入力波形に対して実施される前処理を,ディジタル信号に対して施すことができ,それらの処理をプログラミングできる.ディジタル信号を分析処理する前に入力波形に対して実施される前処理を,ディジタル信号に対して施すことができる.ディジタル信号を分析処理する前に入力波形に対して実施される前処理を,ディジタル信号に対して施すことができない.
評価項目32つのディジタル信号間の関係性を明らかにする方法の説明およびそれらをプログラムによって定量的に分析することができる.2つのディジタル信号間の関係性を明らかにする方法の説明およびそれらを定量的に分析することができる.2つのディジタル信号間の関係性を明らかにする方法の説明およびそれらを定量的に分析することができない.
評価項目4信号の周波数特性や周波数領域での入力信号の特性,入力信号を解析する方法が説明でき,実際のディジタル信号に対して,プログラムによって周波数領域での処理ができる.信号の周波数特性や周波数領域での入力信号の特性,入力信号を解析する方法が説明でき,実際のディジタル信号に対して,周波数領域での処理ができる.信号の周波数特性や周波数領域での入力信号の特性,入力信号を解析する方法が説明でき,実際のディジタル信号に対して,周波数領域での処理ができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-1) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 B-2 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年,様々な媒体による情報伝達が盛んに行われている.しかしながら,伝達する情報が増えるほど,その処理時間は増大の傾向にある.このとき,従来のアナログ信号をディジタル信号に置き換えることで,数多くの恩恵を我々にもたらしてくれる.この恩恵は,どこで得られているのだろうか,また,どのような理由から恩恵がえられているのだろうか?その謎を明らかにしながら,ディジタル信号に対する一般的な処理手法について教授するとともに,パソコンを用いて信号解析をすることができる能力を身につける.
授業の進め方・方法:
座学と演習を交えた授業形式である.また,講義項目ごとに演習問題に取り組み,各自の理解度を実習内容報告レポートおよび確認する.
注意点:
 関連科目:情報理論,制御工学と深く関連する.
 学習指針:行列,ベクトル,確率など数学の復習をしておくことが望ましい.わからないところはそのままにせず,その都度質問をすること.
 自己学習:目標を達成するために,授業時間以外にも予習復習を怠らないようにすること.また,テストや関連課題の取組みにしっかり時間をかけること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ディジタルとアナログ  ディジタルとアナログの利点と欠点について理解できる.
2週 信号処理とは 信号処理の必要性について理解できる.
3週 アナログ信号とディジタル信号 アナログ,ディジタル信号の種類や,不規則,あるいは,規則的な信号の特性について理解できる.
4週 サンプリング問題 サンプリング点が波形に及ぼす影響について理解できる.
5週 サンプリング問題 サンプリング点の変化により得られる波形の変化を確認できる.
6週 エイリアシング サンプリング点の変化により得られる波形の変化を確認できる.
7週 第1週から6週までの復習 アナログ信号をディジタル信号に変換する処理について復習する.
8週 波形の平滑化(移動平均) 移動平均の原理とその効果を理解できる.
2ndQ
9週 波形の平滑化(移動平均) 移動平均の原理とその効果を確認できる.
10週 移動平均の周波数特性 移動平均の処理が波形に与える影響を周波数領域で確認できる.
11週 雑音の圧縮(同期加算) 同期加算法の原理とその効果を理解できる.
12週 雑音の圧縮(同期加算) 同期加算法の原理とその効果を確認できる.
13週 信号処理に必要な数学 数学の復習の過程を通じて信号の類似性を手計算で調べることができる
14週 信号処理に必要な数学 数学の復習の過程を通じて信号の類似性を計算機で調べることができる
15週 信号処理に必要な数学 数学の復習の過程を通じて信号の類似性を信号波形から調べることができる
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.
後期
3rdQ
1週 正規直交基 ベクトル間の内積により,直交性を調べ,波形の基本的な成分を調べられる.
2週 正規直交関数系 ベクトル間の直交性を関数間まで拡張し,関数間での類似性を調べられる
3週 相互相関関数 相互相関関数の原理とその効果を確認できる.
4週 相互相関関数 相互相関関数の原理とその効果を確認できる.
5週 自己相関関数 自己相関関数の原理とその効果を確認できる.
6週 自己相関関数 自己相関関数の原理とその効果を確認できる.
7週 フーリエ級数展開 フーリエ級数展開について理解できる.
8週 フーリエ級数展開 フーリエ級数展開をパソコンによって自力で行える.
4thQ
9週 複素フーリエ級数展開 複素フーリエ級数展開について理解できる.
10週 複素フーリエ級数展開 複素フーリエ級数展開をパソコンによって自力で行える.
11週 複素フーリエ級数展開 振幅,位相,パワースペクトルが理解でき,実際にスペクトルの分析ができる.
12週 離散フーリエ変換 離散フーリエ変換について理解でき,離散フーリエ変換できるプログラムを自力で作成できる.
13週 離散フーリエ逆変換 離散フーリエ逆変換について理解でき,離散フーリエ変換できるプログラムを自力で作成できる.
14週 高速離散フーリエ逆変換 高速離散フーリエ変換について理解でき,離散フーリエ変換できるプログラムを自力で作成できる.
15週 高速離散フーリエ逆変換 高速離散フーリエ逆変換について理解でき,離散フーリエ変換できるプログラムを自力で作成できる.
16週 試験返却・解答 試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000