国語Ⅲ

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 国語Ⅲ
科目番号 0038 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 〔教科書〕 『高等学校 標準論理国語』(第一学習社) 〔補助教材・参考書〕『新国語便覧(新版六訂)』(第一学習社)、『常用漢字ダブルクリア 四訂版』(尚文出版)、『作文・表現ハンドブックⅡ・Ⅲ』(第一学習社)、その他独自補助教材。国語辞典を一冊準備しておくこと(電子辞書でもよい)。
担当教員 松井 真希子

到達目標

言葉による見方・考え方を働かせ、言語活動を通して、国語で的確に理解し効果的に表現する資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 実社会に必要な国語の知識や技能を身に付けるようにする。
(2) 論理的、批判的に考える力を伸ばすとともに、創造的に考える力を養い、他者との関わりの中で伝え合う力を高め、自分の思いや考えを広げたり深めたりすることができるようにする。
(3) 言葉がもつ価値への認識を深めるとともに、生涯にわたって読書に親しみ自己を向上させ、我が国の言語文化の担い手としての自覚を深め、言葉を通して他者や社会に関わろうとする態度を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
知識・技能実社会に必要な国語の知識や技能を身に付けている。実社会に最低限必要な国語の知識や技能を身に付けている。実社会に必要な国語の知識や技能を身に付けている。
思考・判断・表現「書くこと」、「読むこと」の各領域において、論理的、批判的に考える力を伸ばすとともに、創造的に考える力を養い、他者との関わりの中で伝え合う力を高め、自分の思いや考えを広げたり深めたりしている。「書くこと」、「読むこと」の各領域において、論理的、批判的に考える力を伸ばすとともに、創造的に考える力を養い、他者との関わりの中で伝え合う力を高め、自分の思いや考えを広げたり深めたりしている。「書くこと」、「読むこと」の各領域において、論理的、批判的に考える力を伸ばすとともに、創造的に考える力を養い、他者との関わりの中で伝え合う力を高め、自分の思いや考えを広げたり深めたりしている。
主体的に学習に取り組む態度言葉を通して積極的に他者や社会に関わったり、思いや考えを広げたり深めたりしながら、言葉がもつ価値への認識を深めようとしているとともに、読書に親しむことで自己を向上させ、我が国の言語文化の担い手としての自覚を深めて言葉を効果的に使おうとしている。言葉を通して積極的に他者や社会に関わったり、思いや考えを広げたり深めたりしながら、言葉がもつ価値への認識を深めようとしているとともに、読書に親しむことで自己を向上させ、我が国の言語文化の担い手としての自覚を深めて言葉を効果的に使おうとしている。言葉を通して積極的に他者や社会に関わったり、思いや考えを広げたり深めることができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
国語で培いたい力として大きく二つある。一つは、文章を読み、その登場人物の気持ちに共感できる力、あるいは書かれた内容を理解する力である。学修者一人一人が問題意識を持ちながら、自身の経験にひきつけて文章を読み解くことが大切である。もう一つは、読みとった筆者の意見や主人公の気持ち、また自分の意見や感想を表現する力である。書かれた内容を真に理解していることによって、はじめて自分の言葉で表現し、説明することができる。この二つの力を養うために、「読む」「書く」「聞く」「話す」を方法的に実践する。
授業の進め方・方法:
高等学校第3学年に相当する国語の力を身につけるため、高等学校用の教科書を使用し、いろいろな文章を読んで様々な角度から物事を考える。グループ内やグループ間で話し合うこともふまえ、読みとったり考えたりした内容を言葉でまとめ、プリントやノートに文章として残していくようにする。教員の発問に口頭による回答をしたり、課題プリントに記述による回答をするだけでなく、授業時間内に要約や主題についての作文課題も適宜行う。
注意点:
関連科目
国語は、人文科学や社会科学系だけでなく、自然科学系科目の論理的思考やノートやレポートの作成とも関連する、全ての科目の基礎である。
学習指針
講義を聞いて板書内容を写すだけではなく、自身の経験にひきつけながら主体的にノートを取り、発問の答えなどを自分の言葉で表現し、書き留めることが重要である。
自己学習
まず授業を「聞く」こと、「書く」こと。授業中の発問を自分で考え、その過程を残した「わかる」ノートを作る。グループ学習でなくとも、人の発言を聞き、自分も発言することが重要である。
予習として、教科書の本文をあらかじめ読んでおき、わからない語句をチェックしておく。その上で授業を聞くようにするとよく理解できる。各単元に入る前に課題として予習プリントを配付するので必ず提出すること。

学修単位の履修上の注意

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
「新しい地球観」①
本講義の概要・目的を、自分自身の理解力や表現力を向上させる方法に結びつけて理解することができる。
内容や構成、論理の展開を的確に捉え、論点を明確にしながら要旨を把握する。
2週 「新しい地球観」② オーサグラフ地図の特徴を捉え、筆者が述べる「新しい世界観」との関連について考察する。
3週 「新しい地球観」③ オーサグラフ地図を具体例にあげ「新しい地球観」について述べた文章を読み、文章に関連した題材について、調査したことをまとめたり発表したりする。
単元教材にある漢字が読み書きでき、語彙が理解できる。
4週 「名所絵はがきの東西」① 内容や構成、論理の展開を的確に捉え、論点を明確にしながら要旨を把握する。
5週 「名所絵はがきの東西」② 絵はがきを例に筆者が東西の自然観をどのように捉えているか把握し、自分の考えを深める。
6週 「名所絵はがきの東西」③
名所絵はがきを例に東西の自然観について述べた文章の内容を基に、自分の考えを論述したり発表したりする。
単元教材にある漢字が読み書きでき、語彙が理解できる。
7週 「情けは人の…」「犬も歩けば棒に当たる」 関連するテーマの文章を読み比べ、書き手の立場や目的を考えながら内容を解釈し、両者を比較しながら考えをまとめる。
単元教材にある漢字が読み書きでき、語彙が理解できる。
8週 前期中間試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
2ndQ
9週 試験返却・解説
「ヒトはなぜヒトになったか」①
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
内容や構成、論理の展開を的確に捉え、論点を明確にしながら要旨を把握する。
10週 「ヒトはなぜヒトになったか」② 因果関係を解き明かしていく論理構成の手順を把握し、ヒトの進化の過程を理解する。
11週 「ヒトはなぜヒトになったか」③ ヒトの進化の過程とその要因について述べた文章の内容を基に、自分の考えを論述したり発表したりする。
単元教材にある漢字が読み書きでき、語彙が理解できる。
12週 「共同性の幻想」① 内容や構成、論理の展開を的確に捉え、論点を明確にしながら要旨を把握する。
13週 「共同性の幻想」② 「同調圧力」がはたらく社会的背景を理解し、現代における人間関係のあり方について考察する。
14週 「共同性の幻想」③ 現代の人間関係のあり方について述べた文章の内容を基に、自分の考えを発表する。
単元教材にある漢字が読み書きでき、語彙が理解できる。
15週 前期末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 試験返却・解説
「哲学的思考とは何か」①
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
内容や構成、論理の展開を的確に捉え、論点を明確にしながら要旨を把握する。
後期
3rdQ
1週 「哲学的思考とは何か」② 具体例や言い換えに留意しながら内容を正確に把握し、「哲学的思考」の方法を理解する。
2週 「哲学的思考とは何か」③ 根拠や論拠を批判的に検討し、文章の妥当性や信頼性を吟味して内容を解釈する。
3週 「哲学的思考とは何か」④ 「哲学的思考」の方法について述べた文章の内容を基に、自分の考えを論述する。
単元教材にある漢字が読み書きでき、語彙が理解できる。
4週 「SNSと意見の分極化」①
内容や構成、論理の展開を的確に捉え、論点を明確にしながら要旨を把握する。
5週 「SNSと意見の分極化」②
文章の内容や解釈を評価し、自分の考えを深める。
6週 「SNSと意見の分極化」③ フェイクニュースの社会的問題を分析的に説明する論展開を把握し、自分に照らして考えを深める。
7週 「SNSと意見の分極化」④ フェイクニュースとSNSの使用意識について述べた文章の内容を基に、自分の考えを発表する。
単元教材にある漢字が読み書きでき、語彙が理解できる。
8週 後期中間試験
授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
4thQ
9週 試験返却・解説
「支え合うことの意味」①
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
内容や構成、論理の展開を的確に捉え、論点を明確にしながら要旨を把握する。
10週 「支え合うことの意味」② 抽象的な表現の意味を把握しながら、「支え合うことの意味」について考えを深める。
11週 「支え合うことの意味」③ 人と人との「支え合い」について述べた文章の内容を基に、自分の考えを論述したり発表したりする。
単元教材にある漢字が読み書きでき、語彙が理解できる。
12週 「科学技術は暴走しているのか」① 内容や構成、論理の展開を的確に捉え、論点を明確にしながら要旨を把握する。
13週 「科学技術は暴走しているのか」② AIやロボット技術の現状や日本における捉え方をふまえ、科学技術との向き合い方を考える。
14週 「科学技術は暴走しているのか」③ 本文を読んで、科学技術に対する考えに変化があったかどうかを進んで振り返り、変化を比較しながら自分の考えを論述する。
単元教材にある漢字が読み書きでき、語彙が理解できる。
15週 学年末試験 授業内容を理解し、試験問題に対して正しく解答することができる。
16週 試験返却・解説
「帰納法のワナ」
試験問題を見直し、理解が不十分な点を解消する。
主張を支える根拠や結論を導く論拠を批判的に検証し、文章の妥当性や信頼性を吟味して内容を解釈する方法を学ぶ。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3前1,前2,前3,前4,前8,前10,前11,前12,前15,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後15
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前1,前3,前4,前11,前12,前15,後5,後6,後9,後10,後11,後15
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3前5,前6,前7,後1,後2,後3,後4,後12,後13,後14,後15
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前2,前3,前4,前8,前10,前11,前12,前15,後4,後5,後6,後7,後15
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前5,前6,前7,前8,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後7,後12,後13,後14,後15
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前1,前4,前12,前16,後6,後11
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。2前16,後8
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3前1,前4,前12,後6,後11
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3前1,前4,前12,後6,後11,後15
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3前1,前4,前12,後6,後11,後15
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3前4,前12,前16,後6,後8,後11,後14
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前3,前4,前6,前7,前11,前12,後2,後3,後5,後10
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前4,前12,後3,後4,後11
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前1,前4,前12,前15,前16,後4,後6,後8,後12,後14,後15

評価割合

試験提出物態度・小テスト合計
総合評価割合702010100
基礎的能力702010100
専門的能力0000
分野横断的能力0000